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第二部 異世界での訓練
229. 異世界1624日目 貴族との再会
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朝早くにハルマを出発して北上する。王都のハルストニアまで、途中の宿泊はほとんどが拠点になった。やはり一日に走る距離と町の位置がなかなか合わないんだよね。拠点の方が居心地がいいというのも問題だ。
王都に到着すると、町に入るための行列ができていた。前に来たときは平民用の入口から入ったのでかなり時間がかかったが、今回は貴族用の出入り口から入れるのでそこまで待つ必要はなさそうだ。こういうときは本当にありがたいね。前に来たときよりも行列は短いけどかなり待つのは間違いないからね。
町に入るが、問題はどうやってラクマニアさんに連絡を取るかだな。前はジョニーファンさんの紹介があったからいいんだけど、普通はどうやって連絡すればいいんだろう?マイルスさんに聞いておけば良かったよ。
「なあ、貴族の家に訪問するときには事前に連絡が必要だよね?」
「たぶん普通はそうでしょうね。前は貴族エリアの入口でジョニーファン様からの手紙を渡してからだったし、そのあとは家に滞在させてもらっていたから特に問題なかったけどね。」
「とりあえず門のところまで行って連絡だけしてみるか?」
「宿泊場所を伝えておけば何とかなると思うわ。確か門のところに門番の待機所があったし、もしかしたら知っている人がいるかもしれないわよ。」
まずは泊まるところを確保した方がいいだろうな。前にも泊まった宿に行くと、すでに自分たちのことは登録されているのか、すぐに部屋を取ることができた。金額は前と同じくルイドルフ爵の紹介と言うことで2000ドールと安くなっていた。たしかに前に見たことのあるフロント係だったけど、顔を覚えているというのはすごいな。
爵位を持っているので貴族エリアに入るのは問題なかった。前はここで連絡をとるしかなかったからな。ルイドルフ家の門のところにある受付にいくとかなりの行列ができていた。門番も数名いたんだが、残念ながら見知った顔の人はいなかった。
「もしかしてこれって面会希望の人たちの行列なのかな?」
「そうかも。思った以上に多いわね・・・。」
受付にはかなりの行列ができていて係の人も対応に追われているようだ。この受付だけでも結構時間がかかりそうだなあ。
いくつかの行列ができているんだが、一つだけ結構空いているところがあった。案内を見ると外国人用となっているみたいなのであっちの方がいいかもしれないな。
「すみません。ラクマニア様に面会をお願いしたいのですが、ここで受付すればよろしいのでしょうか?」
「はい。ここまで来られていると言うことは貴族の方とは思いますが、面会希望者が多いですので、面会できるか確約できません。まずはここに名前と用件、連絡先について記入をしてください。」
とりあえず名前と用件などを記載しておく。用件と言っても特にはないんだよなあ。まあそれっぽく「魔法に関する情報交換」とでも書いておこう。
「それではまたご連絡しますね。」
記入を終えたので屋敷を後にする。
「前は結構気楽に中に入っていたけど、よくよく考えたら今はこの国のトップと言われているくらいの人物なんだから早々会えないのはしょうがないな。とりあえず来たと言うことだけでも記録があれば大丈夫だよね。」
「そうね。雪が積もる前に北の遺跡に行くつもりなんでしょ?またこっちに戻ってくるからそのときにゆっくり待ちましょう。」
「うん、なので5日間のみの滞在と書いておいた。」
このあと遺跡の調査許可証をもらうために役場に行って話をする。ここでもジョニーファン様の紹介状が役に立ちすぐに発行してもらえることとなったが、発行には2日かかるようなのでしばらく待つしかない。
買い物をしてから夕食をとり、宿に戻ってゆっくりする。まあラクマニアさんとは会えればラッキーと言うくらいに考えておかないといけないだろうね。
翌日も買い物に行ったり食事をしたりしてから宿に戻ると受付のところにルイドルフ家の執事のクリファリアさんの姿があった。こちらが気がつく前に向こうが気がついたみたいですぐにやって来て挨拶してきた。
「誠に申し訳ありません。お二人のことは事前に受付に連絡していたのですが、手違いがありすぐに対応できませんでした。」
彼の横にもう一人男性が頭を下げていた。受付の時にいた人のような気がする。
「申し訳ありません。」
いきなり謝られても、なにがどうなったのか分からないので、場所を移動してから話を聞く。
どうやら自分たち二人が近々訪問することは伝えられていたみたいで、貴族エリアの入口や受付にもやって来たときにはすぐに連絡を取るようにしていたようだ。
ただ今回、貴族エリアの入口では名前の確認がちゃんとされなかったことと、受付の人がヤーマン語の名前の発音を間違えて読んでしまい、別人と思っていたらしい。そういえば外国用の受付だったのでヤーマン語で書いてしまっていたな。
「いえ、こちらも連絡方法をちゃんと聞いておけば良かったのに完全に忘れていたのが失敗でした。受付の方にもご迷惑をおかけしました。」
「いえいえ、もし都合が良いのであればこのあと一緒に食事をしたいとおっしゃっているのですが大丈夫でしょうか?」
「えっと・・・ええ、大丈夫ですよ。いいのですか?」
「はい、主人からの招待ですので問題ありません。」
屋敷に到着して中に入ると従業員が整列していてかなり圧倒される。しかもわざわざラクマニアさんと奥さんのスレンダさん二人が玄関ホールまでやって来ていたのには驚いた。
「「お久しぶりです。」」
「よく来たな。今回はいろいろと不都合をかけて申し訳なかった。」
「ごめんなさいね。格好などももう少し詳細に伝えておくべきだったわ。」
「いえ、こちらも訪問方法などちゃんと確認しておくべきでした。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。」
結局この後一緒に食事をとり、せっかくだから泊まっていけと言われてさすがに断ることもできずに宿泊することになった。宿には連絡してもらうしかない。
サビオニアの政変のことにかなり興味があったようで、いろいろと説明をした。タイラス爵のことはラクマニアさんも知っていたらしく、今回の革命に大きな影響を与えたことも分かっていたようだ。
貴族社会が倒されたという事例はこの国にも色々と影響が出ているらしい。ただ数年前から貴族の意識改革、平民生活の改善や平民の登用について改革を行っていたようで、「打倒貴族!」というような雰囲気はないらしい。
あの事件の後、敵対関係にあったハックツベルト爵もラクマニアさんの進めていた政策に賛同することも多くなり、意見の対立はもちろんあるが、それでも以前に比べて格段にいい関係になっているようだ。
今回の事件で二つの派閥が中心となって進めていた政策が時流に合っていることが分かり、この二つの派閥が大半を占めるようになってきているようだ。ハックツベルト爵とは非公式でときどき会っているらしく、自分たちのことも話題に出るみたいだ。
結局今回も出発するまでお世話になることになってしまった。ラクマニアさんはもちろん仕事があるので昼間は護衛の人たちと一緒に訓練したり、奥さんとお茶をしたりする。
今回次男のルイアニアさんは家族共々領地の方に行っていていなかったんだが、長男のハルトニアさんとその家族と会うことになった。この町に別に屋敷があるようだが、折角だからと今回はわざわざこっちに顔を出してくれたみたいだ。家族は奥さん二人とルイアニアさんところとあまり年齢の変わらない娘さん二人、まだ赤ちゃんの息子一人という構成だった。
挨拶すると、「いろいろとおもしろい話を聞いていますよ。」と言われてしまった。何を聞いているんだろう?ハルトニアさんは見た目ちょっと怖い印象だが、話してみるとルイアニアさんと変わらず親しみやすい人だった。この家の風潮なんだろうか?
剣士としての実力もあるみたいで、少し手合わせさせてもらうと、自分たちよりも上の実力を持っていた。良~優階位の冒険者と言うくらいなのかな?若いときは騎士として修行に明け暮れていたらしい。
子供達は最初かなり遠慮していたんだが、おもちゃなどを出してあげるとかなり気に入ってまとわりついてくるようになった。やっぱりここの家族は選民思想がないので付き合いやすいよなあ。
このあといったんこの国の北部の遺跡に調査に行くつもりだ話すと、途中の町についてもおすすめの宿と紹介状を渡されてしまった。紹介状はうれしいんだけど、ラクマニアさん級の紹介状だと過剰な接待になってしまうんだよなあ。
ルイアニアさんは北西方向にある港町ハイレニアのある領地にいるので戻る途中に寄って行ってもいいかもしれないね。ただ冬になる前には王都に戻ってくるようなので、その前に寄ることができればと言うところかな。
~スレンダSide~
久しぶりに楽しい二人がやって来て、ラクアもとても喜んでいたわ。ここのところ忙しくて大変だったようなので、かなり気分転換になったみたいね。この国ではあまりできないけれど、魔法のことが本当に好きなのね。
二人が来ていたことに気がつかずに返してしまったと聞いたときはその係の者にかなり怒っていたようだけれど、二人にたしなめられて処罰をやめるなんてどっちが年上なんだか・・・。
朝食の後もかなり名残惜しそうに仕事に出かけていく姿はちょっとおもしろかったわね。「ちゃんとお相手はしておくわよ。」と言ったらすごく悔しそうな顔をしていたのよね。二人の結婚式の時にジョニーファン様が魔法を披露したときと同じ顔をしていたわ。
息子のハルアもうまく付き合っているようで安心したわ。まあ大丈夫とは思っていたけど、やっぱり最初はちょっと気になったのよね。まああの子らしく、剣を交えてからはかなり空気も和らいだのよね。子供達もかなり気に入ったみたいだし。
だけど不思議な子達よね。ラクアも平民だからと言って下に見たりはしないのだけど、あの二人にはかなり敬意を払っている感じなのよね。やはりあの二人の知識の深さに驚いているのかしらね。
またこちらに戻ってくるようなことを言っていたけど、おそらくその頃には雪で動けなくなるからそのまま引き留められそうね。それはそれで楽しそうだわ。私もいろいろと連れて行ってあげないといけないわね。ジェニファーさんは音楽や踊りにも造詣が深そうだしね。
王都に到着すると、町に入るための行列ができていた。前に来たときは平民用の入口から入ったのでかなり時間がかかったが、今回は貴族用の出入り口から入れるのでそこまで待つ必要はなさそうだ。こういうときは本当にありがたいね。前に来たときよりも行列は短いけどかなり待つのは間違いないからね。
町に入るが、問題はどうやってラクマニアさんに連絡を取るかだな。前はジョニーファンさんの紹介があったからいいんだけど、普通はどうやって連絡すればいいんだろう?マイルスさんに聞いておけば良かったよ。
「なあ、貴族の家に訪問するときには事前に連絡が必要だよね?」
「たぶん普通はそうでしょうね。前は貴族エリアの入口でジョニーファン様からの手紙を渡してからだったし、そのあとは家に滞在させてもらっていたから特に問題なかったけどね。」
「とりあえず門のところまで行って連絡だけしてみるか?」
「宿泊場所を伝えておけば何とかなると思うわ。確か門のところに門番の待機所があったし、もしかしたら知っている人がいるかもしれないわよ。」
まずは泊まるところを確保した方がいいだろうな。前にも泊まった宿に行くと、すでに自分たちのことは登録されているのか、すぐに部屋を取ることができた。金額は前と同じくルイドルフ爵の紹介と言うことで2000ドールと安くなっていた。たしかに前に見たことのあるフロント係だったけど、顔を覚えているというのはすごいな。
爵位を持っているので貴族エリアに入るのは問題なかった。前はここで連絡をとるしかなかったからな。ルイドルフ家の門のところにある受付にいくとかなりの行列ができていた。門番も数名いたんだが、残念ながら見知った顔の人はいなかった。
「もしかしてこれって面会希望の人たちの行列なのかな?」
「そうかも。思った以上に多いわね・・・。」
受付にはかなりの行列ができていて係の人も対応に追われているようだ。この受付だけでも結構時間がかかりそうだなあ。
いくつかの行列ができているんだが、一つだけ結構空いているところがあった。案内を見ると外国人用となっているみたいなのであっちの方がいいかもしれないな。
「すみません。ラクマニア様に面会をお願いしたいのですが、ここで受付すればよろしいのでしょうか?」
「はい。ここまで来られていると言うことは貴族の方とは思いますが、面会希望者が多いですので、面会できるか確約できません。まずはここに名前と用件、連絡先について記入をしてください。」
とりあえず名前と用件などを記載しておく。用件と言っても特にはないんだよなあ。まあそれっぽく「魔法に関する情報交換」とでも書いておこう。
「それではまたご連絡しますね。」
記入を終えたので屋敷を後にする。
「前は結構気楽に中に入っていたけど、よくよく考えたら今はこの国のトップと言われているくらいの人物なんだから早々会えないのはしょうがないな。とりあえず来たと言うことだけでも記録があれば大丈夫だよね。」
「そうね。雪が積もる前に北の遺跡に行くつもりなんでしょ?またこっちに戻ってくるからそのときにゆっくり待ちましょう。」
「うん、なので5日間のみの滞在と書いておいた。」
このあと遺跡の調査許可証をもらうために役場に行って話をする。ここでもジョニーファン様の紹介状が役に立ちすぐに発行してもらえることとなったが、発行には2日かかるようなのでしばらく待つしかない。
買い物をしてから夕食をとり、宿に戻ってゆっくりする。まあラクマニアさんとは会えればラッキーと言うくらいに考えておかないといけないだろうね。
翌日も買い物に行ったり食事をしたりしてから宿に戻ると受付のところにルイドルフ家の執事のクリファリアさんの姿があった。こちらが気がつく前に向こうが気がついたみたいですぐにやって来て挨拶してきた。
「誠に申し訳ありません。お二人のことは事前に受付に連絡していたのですが、手違いがありすぐに対応できませんでした。」
彼の横にもう一人男性が頭を下げていた。受付の時にいた人のような気がする。
「申し訳ありません。」
いきなり謝られても、なにがどうなったのか分からないので、場所を移動してから話を聞く。
どうやら自分たち二人が近々訪問することは伝えられていたみたいで、貴族エリアの入口や受付にもやって来たときにはすぐに連絡を取るようにしていたようだ。
ただ今回、貴族エリアの入口では名前の確認がちゃんとされなかったことと、受付の人がヤーマン語の名前の発音を間違えて読んでしまい、別人と思っていたらしい。そういえば外国用の受付だったのでヤーマン語で書いてしまっていたな。
「いえ、こちらも連絡方法をちゃんと聞いておけば良かったのに完全に忘れていたのが失敗でした。受付の方にもご迷惑をおかけしました。」
「いえいえ、もし都合が良いのであればこのあと一緒に食事をしたいとおっしゃっているのですが大丈夫でしょうか?」
「えっと・・・ええ、大丈夫ですよ。いいのですか?」
「はい、主人からの招待ですので問題ありません。」
屋敷に到着して中に入ると従業員が整列していてかなり圧倒される。しかもわざわざラクマニアさんと奥さんのスレンダさん二人が玄関ホールまでやって来ていたのには驚いた。
「「お久しぶりです。」」
「よく来たな。今回はいろいろと不都合をかけて申し訳なかった。」
「ごめんなさいね。格好などももう少し詳細に伝えておくべきだったわ。」
「いえ、こちらも訪問方法などちゃんと確認しておくべきでした。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。」
結局この後一緒に食事をとり、せっかくだから泊まっていけと言われてさすがに断ることもできずに宿泊することになった。宿には連絡してもらうしかない。
サビオニアの政変のことにかなり興味があったようで、いろいろと説明をした。タイラス爵のことはラクマニアさんも知っていたらしく、今回の革命に大きな影響を与えたことも分かっていたようだ。
貴族社会が倒されたという事例はこの国にも色々と影響が出ているらしい。ただ数年前から貴族の意識改革、平民生活の改善や平民の登用について改革を行っていたようで、「打倒貴族!」というような雰囲気はないらしい。
あの事件の後、敵対関係にあったハックツベルト爵もラクマニアさんの進めていた政策に賛同することも多くなり、意見の対立はもちろんあるが、それでも以前に比べて格段にいい関係になっているようだ。
今回の事件で二つの派閥が中心となって進めていた政策が時流に合っていることが分かり、この二つの派閥が大半を占めるようになってきているようだ。ハックツベルト爵とは非公式でときどき会っているらしく、自分たちのことも話題に出るみたいだ。
結局今回も出発するまでお世話になることになってしまった。ラクマニアさんはもちろん仕事があるので昼間は護衛の人たちと一緒に訓練したり、奥さんとお茶をしたりする。
今回次男のルイアニアさんは家族共々領地の方に行っていていなかったんだが、長男のハルトニアさんとその家族と会うことになった。この町に別に屋敷があるようだが、折角だからと今回はわざわざこっちに顔を出してくれたみたいだ。家族は奥さん二人とルイアニアさんところとあまり年齢の変わらない娘さん二人、まだ赤ちゃんの息子一人という構成だった。
挨拶すると、「いろいろとおもしろい話を聞いていますよ。」と言われてしまった。何を聞いているんだろう?ハルトニアさんは見た目ちょっと怖い印象だが、話してみるとルイアニアさんと変わらず親しみやすい人だった。この家の風潮なんだろうか?
剣士としての実力もあるみたいで、少し手合わせさせてもらうと、自分たちよりも上の実力を持っていた。良~優階位の冒険者と言うくらいなのかな?若いときは騎士として修行に明け暮れていたらしい。
子供達は最初かなり遠慮していたんだが、おもちゃなどを出してあげるとかなり気に入ってまとわりついてくるようになった。やっぱりここの家族は選民思想がないので付き合いやすいよなあ。
このあといったんこの国の北部の遺跡に調査に行くつもりだ話すと、途中の町についてもおすすめの宿と紹介状を渡されてしまった。紹介状はうれしいんだけど、ラクマニアさん級の紹介状だと過剰な接待になってしまうんだよなあ。
ルイアニアさんは北西方向にある港町ハイレニアのある領地にいるので戻る途中に寄って行ってもいいかもしれないね。ただ冬になる前には王都に戻ってくるようなので、その前に寄ることができればと言うところかな。
~スレンダSide~
久しぶりに楽しい二人がやって来て、ラクアもとても喜んでいたわ。ここのところ忙しくて大変だったようなので、かなり気分転換になったみたいね。この国ではあまりできないけれど、魔法のことが本当に好きなのね。
二人が来ていたことに気がつかずに返してしまったと聞いたときはその係の者にかなり怒っていたようだけれど、二人にたしなめられて処罰をやめるなんてどっちが年上なんだか・・・。
朝食の後もかなり名残惜しそうに仕事に出かけていく姿はちょっとおもしろかったわね。「ちゃんとお相手はしておくわよ。」と言ったらすごく悔しそうな顔をしていたのよね。二人の結婚式の時にジョニーファン様が魔法を披露したときと同じ顔をしていたわ。
息子のハルアもうまく付き合っているようで安心したわ。まあ大丈夫とは思っていたけど、やっぱり最初はちょっと気になったのよね。まああの子らしく、剣を交えてからはかなり空気も和らいだのよね。子供達もかなり気に入ったみたいだし。
だけど不思議な子達よね。ラクアも平民だからと言って下に見たりはしないのだけど、あの二人にはかなり敬意を払っている感じなのよね。やはりあの二人の知識の深さに驚いているのかしらね。
またこちらに戻ってくるようなことを言っていたけど、おそらくその頃には雪で動けなくなるからそのまま引き留められそうね。それはそれで楽しそうだわ。私もいろいろと連れて行ってあげないといけないわね。ジェニファーさんは音楽や踊りにも造詣が深そうだしね。
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