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11. 異世界44日目 いよいよ出発
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11. 異世界44日目 いよいよ出発
いつもよりも少し早めに起きてから朝食に買っておいたパンを食べる。食材は買い足ししていなかったので今日の朝食でちょうど使い切る感じになった。というか最後は無理して食べたんだけどね。
部屋の確認をすませてから宿の店員に挨拶をして出発する。1ヶ月くらいお世話になったけど、なかなかいい宿だったよなあ。
待ち合わせのカサス商会に移動すると、宿の前に車やトラックが数台止まっていた。そこにコーランさんの姿が見えたので声をかける。
「おはようございます。今回はよろしくお願いします。」
「おはようございます。今日からよろしくお願いしますね。」
「あと護衛依頼ありがとうございました。おかげで実績を積むことができそうです。」
「護衛依頼については特に報酬が出るわけではありませんのでお気になさらずに。」
少し会話をした後、他の人たちも紹介してくれた。カサス商会の人はコーランさんの他に二人で買い付けを担当しているクリークさんと輸送中の雑務を担当するハリーさんというらしい。運転手も紹介をされるが、さすがに名前まで覚えられなかった。あと、今回同行はしないけど、ここの支店長であるユニスさんとも挨拶をする。
コーランさん達との会話が一段落したところで、風の翼のリーダーであるフェルナーさんに声をかける。片手剣と盾を使う剣士でがっしりとした体格をしていて、金属と革を併用したような鎧を身につけている。年齢は20代後半くらいでちょっと強面の人だ。
「おはようございます。今回、同行させてもらいますジュンイチです。よろしくお願いします。」
「おはよう。もう一人の護衛って聞いていたから誰かと思ったらジュンイチだったのか。なんか急に護衛が一人増えると聞いたから何かと思っていたぜ。」
「急な話で申し訳ありません。正直な話をしますと、移動に同行させてもらうだけの話だったんですが、コーランさんが護衛として依頼してくれたようなんです。途中の経費も自分持ちで報酬も出ないので、得られるのは実績のみですね。」
「そういうことか。まあラッキーだったな。護衛依頼の実績は結構ポイント高いからよかったんじゃねえか?でも実力がないと結局は上がれないからそこは注意しとけよ。」
「もちろんわかっています。それ以前に実力がなければ審査で落ちますよ。」
「そりゃそうか。」
風の翼の他のメンバーはカルマさんとニックさんでカルマさんは魔法をメインとしており、革鎧に杖というスタイルだ。ニックさんも前衛となるんだけど、弓も使って遠距離攻撃もできるスタイルだ。
今回の護衛の対応について話をしたところ、パーティーの連携が崩れることもあるので基本的には自分は自衛を含めて他のメンバーと一緒にいるという形で、戦闘には参加しないということになった。
今回の商隊はトラック3台に車が1台という形のようだ。それぞれの運転手と護衛がトラックに、コーランさん達は車に乗るようだ。自分は大きめのトラックの補助席になるのであまり快適ではないようだが仕方がない。コーランさんが恐縮していたが、バスで移動することに比べたら十分だよ。
自分は先頭を走るトラックで一緒に乗っているのはフェルナーさんだ。テンプレのことが起きないことを祈っておこう。ちなみにフェルナーさんは索敵で前方の注意を行うらしい。
この世界の車はエンジンで車輪を回すというものではなく、魔素を使った魔道具で車輪を動かすようになっている。どちらかというと電気自動車に近い印象だ。その動力が電気ではなく魔素ということになる。
魔道具を動かすときには魔素を供給しなければならないけど、供給方法は魔法を使うように直接魔素を供給する方法と、魔獣石から供給する方法になる。ただ、一般的なものは電池のように魔獣石を使う形だ。
通常の魔獣石は1~100ドールのものを使うが、車などは必要魔素が多いため1000や10000ドールの魔獣石を使用する。ただ使用量が大きいため、補助として魔充器という魔素を取り込む装置が付随していることが多い。これを使うことで、魔獣石の消費が抑えられるみたいだけど、あくまで魔獣石の補助的な扱いだ。
もちろん魔充器を大きくすれば取り込む魔素も増えるということだけど、結局は重量が重くなったり、製造コストの関係から現在の大きさくらいになっているらしい。
魔充器で取り込んだ魔素をバッテリーのように貯めることが出来れば一番いいけど、今のところ取り込んだ魔素を貯める技術は無いらしい。結局貯めるということは魔獣石を造ると言うことになるが、魔素を取り込んで貯めることの出来るのは魔獣の体内だけのようだ。
ちなみに出力の高いものは車輪で動くだけでなく飛行しての移動が可能となっているようなんだけど、飛んでいる姿は見たことがない。おそらく使用する魔素が半端ないんだろう。そうでなければもっと頻繁に見かけるはずだ。
町を出ると車のスピードが上がってきたが、地球の車になれているとそれほど速いという訳ではない。スピードは20~40km/hくらいだろうか?自転車より早いと言うくらいの速度かな?魔獣が出たりすることもあるため、あまり速度を出すと危険らしい。
周りは草原が広がっていて、特に目を引く物は何もない。魔獣のせいで一軒家とかはないし、人工的な建物が全く見当たらないな。
道路の状態も良く、サスペンションもあるのか思ったほど振動はない。車輪もタイヤみたいにゴムみたいなものでできているしね。
馬車の振動はしゃれにならないと聞いていたのでその点については問題なかったんだけど、とにかくうるさい。速度が遅いときは気にならなかったんだけど、郊外に出てから速度が上がるとしゃれにならないくらいうるさくなった。最初は壊れているのかと思ったんだけど、どうやらこれが普通らしい。
自分は運転手と助手席のシートの後ろにある幅40cmくらいのシートに横向きに乗っているんだけど、うるさくて会話することは早々にあきらめた。
かといって寝るわけにもいかないので、この間はガイド本で勉強することにした。乗り物酔いが心配だったけど、同行する商人のハリーさんが酔い止めの効果があるという治癒魔法をかけてくれた。三半規管を麻痺させるのかな?
ガイド本の中の資料を読んでいくが、まずは鑑定レベルを上げるために魔法学、神学、天文学を中心に勉強することにした。まあこの辺りは勉強と言うよりは本を読んで知識を深める感じなのでまだいいんだけどね。
ちなみに街道には魔獣よけの簡単な魔道具が埋め込まれているせいで魔獣もあまり近づいてこないようになっているみたいだけど、効果は”なんかいやだなあ~~~”というレベルでそれほど強くはないらしい。これの強力なものも売っているらしく、野営の時には非常に便利みたいだけど、もちろん値段もそれなりになるようだ。
2時間ほど走ったところで休憩となるが、昼食をとってまったりするわけではなく、パンと干し肉を少し食べるくらいで30分ほど休んで出発となる。このあとも1~2時間おきに少し休憩を取りながら走り、6時前に今日の目的地であるイクラムの町に到着する。
小さな町とは言ってもやはりこっちの世界には魔獣がいるせいで大きくはないが塀に囲まれていて、中に入るときは簡単な確認作業が行われている。町の周りには結構大きな農地が広がっていて農地の周りにも簡単な柵は作られている。
ほとんどの魔獣は肉食なので農地を荒らすのは動物や虫たちとなる。虫系の魔獣もいるんだけど、虫系の魔獣が出る場所にはあまり町を造らないらしい。やはり退治が大変だからね。
農作業の間は兵士達が巡回して安全を確保しているようだが、こういう町の住人はある程度の魔獣は自分たちで退治するらしい。まあそのくらいでなければ生きていけないだろうね。
まずは宿屋に入ることとなったが、宿は一泊300ドールと安かったので一緒の宿に泊まることにした。宿屋の他にも鍛冶屋や商店などもあり、結構人も多い。魔獣の対応があるので、町の建設は国が指導して行うため、人数の少ない町というのはないみたいだからね。
夕食は他のメンバーと一緒にとることとなり、名物らしき料理などを食べながらの食事となった。この日の夕食代はおごってもらえることとなったのでありがたい。
ちなみに、アーマトからオカニウムまでの距離は大体1600メヤルド(1600km)となっている。1日に進む距離はだいたい150~250メヤルドくらいなので行程は10日くらいになる。主要の道路にはだいたい200メヤルドおきくらいに村や町が作られているみたいだ。
走っている車はそれほど多くないので、すれ違う車も数えることができるくらいだった。商人の団体が多いせいか1グループで数台が連なって走っていることが多いんだけどね。あとはバスが走っているくらいで、個人の車はやはり少ないようだ。
ちなみに長さの単位は魔獣石が元になっているらしく、目測の長さや自分の体重からおおよそで考えるようにしている。何かの時にすぐにわからなくなるので、最近はこっちの単位で考えるようにしている。単位の言い方が違うだけで数値自体はかなり近かったのが救いだ。
夕食の後は部屋に戻ってから魔法の訓練と勉強をしてから眠りについた。まあ小さな町の宿なのでベッドなどは最低限という感じなのはしょうが無い。
10日間の移動だったんだけど、盗賊に襲われることや強い魔獣に襲われることもなく無事に港町オカニウムに到着できそうだ。宿泊代は出したんだけど、食事についてはほとんどおごってもらえたのであまり支払いをする機会はなかった。
途中出てきた魔獣は風の翼のメンバーにとってはたいしたことのない魔獣で手伝う機会もなかった。まあ主要街道だろうから、こんなところでそうそう問題は起きないか。
しかし、月に何回か強い魔獣に襲われることもあるらしく、護衛代をケチったせいで被害が大きくなったという話もあるようだ。まあ護衛は保険みたいなものだねえ。盗賊についてはこのルートで出ることはほんとにまれなことらしい。
雨が降っても道路がぬかるんで動けなくなると言うこともないので、そんなにペースは変わらない。道路は防水対策もしっかりしているのか、それほど路面が濡れた感じにはならない。逆に魔獣が出ないので走りやすいかもしれないくらいだ。もちろん土砂降りになってしまったら視界の問題でペースは落ちるんだけどね。
風の翼のメンバーには時間が空いたときに訓練をつけてもらった。自己流でやっていただけなのでかなり勉強になったように思う。また倒した魔獣の解体も手伝わせてもらったのもスキル上げにはちょうどよかった。
もちろん解体魔法でやった方が早いんだけど、初めての魔獣もいたので時間は少しかかったがせっかくなのでやらせてもらえてよかった。
海が近づいてきたせいか、徐々に磯の香りが漂ってきて、夕方近くなって町の城壁が見えてきた。城壁はアーマトと同じくらいの規模だ。農地を抜けてから門に到着し、入口で手続きをしてから町の中へと入ることになったけど、人もそれなりに並んでいるので時間がかかるのはしょうがないところか。
簡単にだけど荷物の検査もされているが、索敵で人が紛れていないかもチェックされているようだ。チェックを受けたところでこの町の滞在カードも受け取る。
町の規模はアーマトよりは小さいけど活気はこっちの方がある感じがする。町の作りもそれほど差がなくて、ちょっと顔立ちの異なる人がいるのは別の国の人たちなのかな?港町と言っていたんだけどどうやら漁港だけではなく、貿易港も兼ねているようだ。
まずは商店に移動して荷下ろしとなった。そのあと護衛の依頼書にサインをもらい、護衛完了の証明をしてもらう。風の翼は往復での護衛依頼らしく、5日後に出発してアーマトの町に戻って完了となるらしい。
ここでオカニウムのカサス商会で支店長をしているフラールさんと少し話をする。もともとは独立した店だったが、コーランさんと意気投合し、カサス商会の下についたという経歴の持ち主だった。
この日は商店の保養施設に泊めてもらえることになったので、宿代はかからなくてありがたかった。明日の朝まではご一緒しましょうと言うことだったので一段落したところで夕食となった。
料理は魚の塩焼きやフライ、照り焼きなどかなりバラエティーに飛んでいて、久しぶりに魚料理を堪能した。しかし刺身はないようだ。まあ生の魚自体はかなり珍しい風習ではあるけどね。
「ちなみに魚を生で食べると言うことはしないんですか?」
そういうと”なにとんでもないこと言っているんだ?”という感じで変な顔をされてしまった。
「たしかに生で食べるという風習がある地域のことは聞いたことがありますが、この国では普通は食べないですね。」
コーランさんは一応刺身のことは知っていたようだ。醤油みたいなものもあるから刺身もあるかと思ったんだけどね。鑑定のレベルが上がって寄生虫とかの問題がなくなったら挑戦してみてもいいかもしれないが、今はやはり怖いなあ。
食事の後はシャワーを浴びてから部屋に戻る。食事の時はみんなと話をしたりするんだけど、車の移動中はひたすら本を読んでいたせいか学識系のスキルが上がっていたようで、鑑定を使ってみると今までと違う内容が表示されていた。
学校の時はいやいや勉強していたんだけど、なんか目的があると勉強にも身が入るというのはほんとだね。移動中はかなり集中して読んでいたからなあ。
名前:ジュンイチ(大岡純一郎)
生年月日:998年10月30日
年齢:17歳
国籍:ヤーマン国
職業:冒険者(並階位)
賞罰:なし
資格:なし
クラス:学者(思考力向上)
婚姻:なし
スキル:
体術、片手剣、両手剣、刀剣、短剣、一般魔法、火魔法、風魔法、水魔法、土魔法、治癒魔法、回復魔法、睡眠耐性、演奏、歌唱、絵画、彫刻、工作、料理、裁縫、日本語、英語、ヤーマン語、ライハンドリア公用語、思考強化、鑑定、索敵、商人、採掘、採取、解体
知識スキル:
戦学、武学、防学、魔法学、魔素吸収、魔素放出、魔素操作、算学、自然科学、社会科学、生物学、植物学、地学、神学、医学、天文学、言語学、罠学、ガイド本
今までと違うのは知識スキルが表示されるようになったことだ。ただレベル表示はされていないのでこの辺りは鑑定スキルを上げていくしかないのだろう。
もともと持っていなかったスキルに魔法学や魔素吸収、魔素放出、魔素操作というものがあった。これが魔法を使うための前提となるものだろう。吸収、放出、操作についてはいつでも無意識に使っているのでレベルも上がってくれていると思っている。
名前にも説明が追加されている。名前もちゃんとした名前が表記されている。
学識レベルが上がったせいか、クラスに”学者”が追加されていた。思考力向上と言うことは、頭の回転が速くなるのかな?そういえば途中から読む速度とか理解力が上がっていたような気もする。気のせいかもしれないけど・・・。
クラスがつくとその分野の能力が向上すると言われているのできっと補正能力があるのだと思う。
アイテムを鑑定すると、名称だけでなく説明も表示されるようになった。
名称:鉄の剣(低)
詳細:鉄を鋳造して製作された剣。
品質:低
耐久性:低
効果:低
効力:なし
聞いている内容だと、アイテム鑑定は名称と簡単な説明くらいしかわからないらしいので、この鑑定のレベル1と2の間くらいに相当する感じかな?
買った鉄の剣はやはり安物だったようで低レベルのものだった。まあそれでも初階位の冒険者にとっては十分だけどね。
品質と耐久性はおそらく作った人の技量と材料に寄るのだろう。鋳造でなければ耐久性も高くなると思われる。効果は付与されている付与魔法に関係しているのだと思うが、このあたりは見てもよくわからない。
それに対してもらった短剣はかなりいいものだった。売ったら結構なお金になるんじゃないか?よっぽどお金に困らない限りは売らないけどね。
名称:鉄の短剣(良)
詳細:鉄を鍛えて作られた短剣。
品質:良
耐久性:良
効果:良
効力:強度向上、鋭利向上、耐久性向上
付与魔法は3つも付与されているので結構貴重じゃないだろうか。
硬貨は魔獣石としての鑑定しかでない。まあもともとあったものをお金として利用しているだけだしね。貯まった魔素の量はまだわからないな。
名称:魔獣石
詳細:魔素が貯まった石。
まあこれでとりあえずスキルを得たかどうかについては分かるようになったのでよしとしよう。あとはレベル表示だな。次の段階では見られることになるのを期待しよう。
~コーランSide~
移動中の食事の時にはいろいろと話をさせてもらったが、やはり彼のアイデアはすごい。あらためて気づかされることがいろいろと出てくる。同行している二人もかなり驚いていた。ここまでいろいろなアイデアがあってなぜ自分で商売をやってみないのかと聞いてみた。
「アイデアはあっても実際の販売などについてのノウハウがないので、まねされてすぐにだめになるリスクが高いと思うんですよ。」
たしかに人によって向き不向きはあるのは分かる。言われたアイデアもまねしようと思えばまねされることだと思う。ただこれだけのアイデアを見返りもなく話すというのはどうなんだろうと思ってしまう。
「斬新なアイデアであってもそれを見た人はすぐにまねされるものであれば結局は元々資本力があるところの方が有利となりますよね。それならそのアイデアをやってもらうことで自分も便利になれば良いと思っています。
もし斬新な商品を開発したとしてもそれを売るノウハウがなければ売れないですし、そもそもその商品を広く紹介することも出来ませんよね?もしそのようなものが作れるとなったらそれを店に売るなり、委託するなりした方が良いと思っていますよ。」
どうやらいろいろと話している内容はあくまで他でも思いつく可能性があるものであり、まねされてしまうものという考えだったようだ。
ただ気になるのは斬新な商品と言っていることだ。もしかしたらそのようなアイデアは持っているのかもしれない。ただ彼とは変なことは考えず、今回のように信頼関係を築いていった方が良いだろう。今の考えを持っているのであれば、何か発明した場合には自分たちのところに委託する可能性が高いと思っていいので、カサス商会にいつでも来てもらえるようにしておくのが一番だろう。
~~備考~~
この世界の単位は魔獣石が基準となっている。
●長さの単位
1ドールの魔獣石の直径が10ヤルド。
1000ヤルド=1キヤルド
1000キヤルド=1メヤルド。
地球の単位と比較すると、1ヤルドが1mm、1キヤルドが1m、1メヤルドが1km。
●重さの単位
1ドールの魔獣石が基準で1グム。
1000グムで1キグム
1000キグムで1メグム。
地球の単位と比較すると、1グム≒1g。1キグム=1kg、1メグム=1ton。
●面積と体積
面積は長さをかけた単位となっている。
1ヤルド四方=1ヘル≒1mm2
100ヘル=1ジヘル
100ジヘル=1セヘル
100セヘル=1キヘル
1000000キヘル=1メヘル
地球の単位と比較すると1キヘル=1m2。
体積も長さをかけた単位となっている。
1ヤルド立法=1リル
1000リル=1ジリル
1000ジリル=1セリル
1000セリル=1キリル。
地球の単位と比較すると1ジリル=1ml、1セリル=1L、1キリル=1m3。
昔の単位で1ドールの魔獣石1枚分の体積で1バルという単位も使われている。
1バル=約78mm3で通常使われるのは1000バルである1キバル。
流通している容器でよく使われているのは以下の単位
5キバル=390ml
10キバル=780ml
100キバル=7.8L
300キバル=23.4L
いつもよりも少し早めに起きてから朝食に買っておいたパンを食べる。食材は買い足ししていなかったので今日の朝食でちょうど使い切る感じになった。というか最後は無理して食べたんだけどね。
部屋の確認をすませてから宿の店員に挨拶をして出発する。1ヶ月くらいお世話になったけど、なかなかいい宿だったよなあ。
待ち合わせのカサス商会に移動すると、宿の前に車やトラックが数台止まっていた。そこにコーランさんの姿が見えたので声をかける。
「おはようございます。今回はよろしくお願いします。」
「おはようございます。今日からよろしくお願いしますね。」
「あと護衛依頼ありがとうございました。おかげで実績を積むことができそうです。」
「護衛依頼については特に報酬が出るわけではありませんのでお気になさらずに。」
少し会話をした後、他の人たちも紹介してくれた。カサス商会の人はコーランさんの他に二人で買い付けを担当しているクリークさんと輸送中の雑務を担当するハリーさんというらしい。運転手も紹介をされるが、さすがに名前まで覚えられなかった。あと、今回同行はしないけど、ここの支店長であるユニスさんとも挨拶をする。
コーランさん達との会話が一段落したところで、風の翼のリーダーであるフェルナーさんに声をかける。片手剣と盾を使う剣士でがっしりとした体格をしていて、金属と革を併用したような鎧を身につけている。年齢は20代後半くらいでちょっと強面の人だ。
「おはようございます。今回、同行させてもらいますジュンイチです。よろしくお願いします。」
「おはよう。もう一人の護衛って聞いていたから誰かと思ったらジュンイチだったのか。なんか急に護衛が一人増えると聞いたから何かと思っていたぜ。」
「急な話で申し訳ありません。正直な話をしますと、移動に同行させてもらうだけの話だったんですが、コーランさんが護衛として依頼してくれたようなんです。途中の経費も自分持ちで報酬も出ないので、得られるのは実績のみですね。」
「そういうことか。まあラッキーだったな。護衛依頼の実績は結構ポイント高いからよかったんじゃねえか?でも実力がないと結局は上がれないからそこは注意しとけよ。」
「もちろんわかっています。それ以前に実力がなければ審査で落ちますよ。」
「そりゃそうか。」
風の翼の他のメンバーはカルマさんとニックさんでカルマさんは魔法をメインとしており、革鎧に杖というスタイルだ。ニックさんも前衛となるんだけど、弓も使って遠距離攻撃もできるスタイルだ。
今回の護衛の対応について話をしたところ、パーティーの連携が崩れることもあるので基本的には自分は自衛を含めて他のメンバーと一緒にいるという形で、戦闘には参加しないということになった。
今回の商隊はトラック3台に車が1台という形のようだ。それぞれの運転手と護衛がトラックに、コーランさん達は車に乗るようだ。自分は大きめのトラックの補助席になるのであまり快適ではないようだが仕方がない。コーランさんが恐縮していたが、バスで移動することに比べたら十分だよ。
自分は先頭を走るトラックで一緒に乗っているのはフェルナーさんだ。テンプレのことが起きないことを祈っておこう。ちなみにフェルナーさんは索敵で前方の注意を行うらしい。
この世界の車はエンジンで車輪を回すというものではなく、魔素を使った魔道具で車輪を動かすようになっている。どちらかというと電気自動車に近い印象だ。その動力が電気ではなく魔素ということになる。
魔道具を動かすときには魔素を供給しなければならないけど、供給方法は魔法を使うように直接魔素を供給する方法と、魔獣石から供給する方法になる。ただ、一般的なものは電池のように魔獣石を使う形だ。
通常の魔獣石は1~100ドールのものを使うが、車などは必要魔素が多いため1000や10000ドールの魔獣石を使用する。ただ使用量が大きいため、補助として魔充器という魔素を取り込む装置が付随していることが多い。これを使うことで、魔獣石の消費が抑えられるみたいだけど、あくまで魔獣石の補助的な扱いだ。
もちろん魔充器を大きくすれば取り込む魔素も増えるということだけど、結局は重量が重くなったり、製造コストの関係から現在の大きさくらいになっているらしい。
魔充器で取り込んだ魔素をバッテリーのように貯めることが出来れば一番いいけど、今のところ取り込んだ魔素を貯める技術は無いらしい。結局貯めるということは魔獣石を造ると言うことになるが、魔素を取り込んで貯めることの出来るのは魔獣の体内だけのようだ。
ちなみに出力の高いものは車輪で動くだけでなく飛行しての移動が可能となっているようなんだけど、飛んでいる姿は見たことがない。おそらく使用する魔素が半端ないんだろう。そうでなければもっと頻繁に見かけるはずだ。
町を出ると車のスピードが上がってきたが、地球の車になれているとそれほど速いという訳ではない。スピードは20~40km/hくらいだろうか?自転車より早いと言うくらいの速度かな?魔獣が出たりすることもあるため、あまり速度を出すと危険らしい。
周りは草原が広がっていて、特に目を引く物は何もない。魔獣のせいで一軒家とかはないし、人工的な建物が全く見当たらないな。
道路の状態も良く、サスペンションもあるのか思ったほど振動はない。車輪もタイヤみたいにゴムみたいなものでできているしね。
馬車の振動はしゃれにならないと聞いていたのでその点については問題なかったんだけど、とにかくうるさい。速度が遅いときは気にならなかったんだけど、郊外に出てから速度が上がるとしゃれにならないくらいうるさくなった。最初は壊れているのかと思ったんだけど、どうやらこれが普通らしい。
自分は運転手と助手席のシートの後ろにある幅40cmくらいのシートに横向きに乗っているんだけど、うるさくて会話することは早々にあきらめた。
かといって寝るわけにもいかないので、この間はガイド本で勉強することにした。乗り物酔いが心配だったけど、同行する商人のハリーさんが酔い止めの効果があるという治癒魔法をかけてくれた。三半規管を麻痺させるのかな?
ガイド本の中の資料を読んでいくが、まずは鑑定レベルを上げるために魔法学、神学、天文学を中心に勉強することにした。まあこの辺りは勉強と言うよりは本を読んで知識を深める感じなのでまだいいんだけどね。
ちなみに街道には魔獣よけの簡単な魔道具が埋め込まれているせいで魔獣もあまり近づいてこないようになっているみたいだけど、効果は”なんかいやだなあ~~~”というレベルでそれほど強くはないらしい。これの強力なものも売っているらしく、野営の時には非常に便利みたいだけど、もちろん値段もそれなりになるようだ。
2時間ほど走ったところで休憩となるが、昼食をとってまったりするわけではなく、パンと干し肉を少し食べるくらいで30分ほど休んで出発となる。このあとも1~2時間おきに少し休憩を取りながら走り、6時前に今日の目的地であるイクラムの町に到着する。
小さな町とは言ってもやはりこっちの世界には魔獣がいるせいで大きくはないが塀に囲まれていて、中に入るときは簡単な確認作業が行われている。町の周りには結構大きな農地が広がっていて農地の周りにも簡単な柵は作られている。
ほとんどの魔獣は肉食なので農地を荒らすのは動物や虫たちとなる。虫系の魔獣もいるんだけど、虫系の魔獣が出る場所にはあまり町を造らないらしい。やはり退治が大変だからね。
農作業の間は兵士達が巡回して安全を確保しているようだが、こういう町の住人はある程度の魔獣は自分たちで退治するらしい。まあそのくらいでなければ生きていけないだろうね。
まずは宿屋に入ることとなったが、宿は一泊300ドールと安かったので一緒の宿に泊まることにした。宿屋の他にも鍛冶屋や商店などもあり、結構人も多い。魔獣の対応があるので、町の建設は国が指導して行うため、人数の少ない町というのはないみたいだからね。
夕食は他のメンバーと一緒にとることとなり、名物らしき料理などを食べながらの食事となった。この日の夕食代はおごってもらえることとなったのでありがたい。
ちなみに、アーマトからオカニウムまでの距離は大体1600メヤルド(1600km)となっている。1日に進む距離はだいたい150~250メヤルドくらいなので行程は10日くらいになる。主要の道路にはだいたい200メヤルドおきくらいに村や町が作られているみたいだ。
走っている車はそれほど多くないので、すれ違う車も数えることができるくらいだった。商人の団体が多いせいか1グループで数台が連なって走っていることが多いんだけどね。あとはバスが走っているくらいで、個人の車はやはり少ないようだ。
ちなみに長さの単位は魔獣石が元になっているらしく、目測の長さや自分の体重からおおよそで考えるようにしている。何かの時にすぐにわからなくなるので、最近はこっちの単位で考えるようにしている。単位の言い方が違うだけで数値自体はかなり近かったのが救いだ。
夕食の後は部屋に戻ってから魔法の訓練と勉強をしてから眠りについた。まあ小さな町の宿なのでベッドなどは最低限という感じなのはしょうが無い。
10日間の移動だったんだけど、盗賊に襲われることや強い魔獣に襲われることもなく無事に港町オカニウムに到着できそうだ。宿泊代は出したんだけど、食事についてはほとんどおごってもらえたのであまり支払いをする機会はなかった。
途中出てきた魔獣は風の翼のメンバーにとってはたいしたことのない魔獣で手伝う機会もなかった。まあ主要街道だろうから、こんなところでそうそう問題は起きないか。
しかし、月に何回か強い魔獣に襲われることもあるらしく、護衛代をケチったせいで被害が大きくなったという話もあるようだ。まあ護衛は保険みたいなものだねえ。盗賊についてはこのルートで出ることはほんとにまれなことらしい。
雨が降っても道路がぬかるんで動けなくなると言うこともないので、そんなにペースは変わらない。道路は防水対策もしっかりしているのか、それほど路面が濡れた感じにはならない。逆に魔獣が出ないので走りやすいかもしれないくらいだ。もちろん土砂降りになってしまったら視界の問題でペースは落ちるんだけどね。
風の翼のメンバーには時間が空いたときに訓練をつけてもらった。自己流でやっていただけなのでかなり勉強になったように思う。また倒した魔獣の解体も手伝わせてもらったのもスキル上げにはちょうどよかった。
もちろん解体魔法でやった方が早いんだけど、初めての魔獣もいたので時間は少しかかったがせっかくなのでやらせてもらえてよかった。
海が近づいてきたせいか、徐々に磯の香りが漂ってきて、夕方近くなって町の城壁が見えてきた。城壁はアーマトと同じくらいの規模だ。農地を抜けてから門に到着し、入口で手続きをしてから町の中へと入ることになったけど、人もそれなりに並んでいるので時間がかかるのはしょうがないところか。
簡単にだけど荷物の検査もされているが、索敵で人が紛れていないかもチェックされているようだ。チェックを受けたところでこの町の滞在カードも受け取る。
町の規模はアーマトよりは小さいけど活気はこっちの方がある感じがする。町の作りもそれほど差がなくて、ちょっと顔立ちの異なる人がいるのは別の国の人たちなのかな?港町と言っていたんだけどどうやら漁港だけではなく、貿易港も兼ねているようだ。
まずは商店に移動して荷下ろしとなった。そのあと護衛の依頼書にサインをもらい、護衛完了の証明をしてもらう。風の翼は往復での護衛依頼らしく、5日後に出発してアーマトの町に戻って完了となるらしい。
ここでオカニウムのカサス商会で支店長をしているフラールさんと少し話をする。もともとは独立した店だったが、コーランさんと意気投合し、カサス商会の下についたという経歴の持ち主だった。
この日は商店の保養施設に泊めてもらえることになったので、宿代はかからなくてありがたかった。明日の朝まではご一緒しましょうと言うことだったので一段落したところで夕食となった。
料理は魚の塩焼きやフライ、照り焼きなどかなりバラエティーに飛んでいて、久しぶりに魚料理を堪能した。しかし刺身はないようだ。まあ生の魚自体はかなり珍しい風習ではあるけどね。
「ちなみに魚を生で食べると言うことはしないんですか?」
そういうと”なにとんでもないこと言っているんだ?”という感じで変な顔をされてしまった。
「たしかに生で食べるという風習がある地域のことは聞いたことがありますが、この国では普通は食べないですね。」
コーランさんは一応刺身のことは知っていたようだ。醤油みたいなものもあるから刺身もあるかと思ったんだけどね。鑑定のレベルが上がって寄生虫とかの問題がなくなったら挑戦してみてもいいかもしれないが、今はやはり怖いなあ。
食事の後はシャワーを浴びてから部屋に戻る。食事の時はみんなと話をしたりするんだけど、車の移動中はひたすら本を読んでいたせいか学識系のスキルが上がっていたようで、鑑定を使ってみると今までと違う内容が表示されていた。
学校の時はいやいや勉強していたんだけど、なんか目的があると勉強にも身が入るというのはほんとだね。移動中はかなり集中して読んでいたからなあ。
名前:ジュンイチ(大岡純一郎)
生年月日:998年10月30日
年齢:17歳
国籍:ヤーマン国
職業:冒険者(並階位)
賞罰:なし
資格:なし
クラス:学者(思考力向上)
婚姻:なし
スキル:
体術、片手剣、両手剣、刀剣、短剣、一般魔法、火魔法、風魔法、水魔法、土魔法、治癒魔法、回復魔法、睡眠耐性、演奏、歌唱、絵画、彫刻、工作、料理、裁縫、日本語、英語、ヤーマン語、ライハンドリア公用語、思考強化、鑑定、索敵、商人、採掘、採取、解体
知識スキル:
戦学、武学、防学、魔法学、魔素吸収、魔素放出、魔素操作、算学、自然科学、社会科学、生物学、植物学、地学、神学、医学、天文学、言語学、罠学、ガイド本
今までと違うのは知識スキルが表示されるようになったことだ。ただレベル表示はされていないのでこの辺りは鑑定スキルを上げていくしかないのだろう。
もともと持っていなかったスキルに魔法学や魔素吸収、魔素放出、魔素操作というものがあった。これが魔法を使うための前提となるものだろう。吸収、放出、操作についてはいつでも無意識に使っているのでレベルも上がってくれていると思っている。
名前にも説明が追加されている。名前もちゃんとした名前が表記されている。
学識レベルが上がったせいか、クラスに”学者”が追加されていた。思考力向上と言うことは、頭の回転が速くなるのかな?そういえば途中から読む速度とか理解力が上がっていたような気もする。気のせいかもしれないけど・・・。
クラスがつくとその分野の能力が向上すると言われているのできっと補正能力があるのだと思う。
アイテムを鑑定すると、名称だけでなく説明も表示されるようになった。
名称:鉄の剣(低)
詳細:鉄を鋳造して製作された剣。
品質:低
耐久性:低
効果:低
効力:なし
聞いている内容だと、アイテム鑑定は名称と簡単な説明くらいしかわからないらしいので、この鑑定のレベル1と2の間くらいに相当する感じかな?
買った鉄の剣はやはり安物だったようで低レベルのものだった。まあそれでも初階位の冒険者にとっては十分だけどね。
品質と耐久性はおそらく作った人の技量と材料に寄るのだろう。鋳造でなければ耐久性も高くなると思われる。効果は付与されている付与魔法に関係しているのだと思うが、このあたりは見てもよくわからない。
それに対してもらった短剣はかなりいいものだった。売ったら結構なお金になるんじゃないか?よっぽどお金に困らない限りは売らないけどね。
名称:鉄の短剣(良)
詳細:鉄を鍛えて作られた短剣。
品質:良
耐久性:良
効果:良
効力:強度向上、鋭利向上、耐久性向上
付与魔法は3つも付与されているので結構貴重じゃないだろうか。
硬貨は魔獣石としての鑑定しかでない。まあもともとあったものをお金として利用しているだけだしね。貯まった魔素の量はまだわからないな。
名称:魔獣石
詳細:魔素が貯まった石。
まあこれでとりあえずスキルを得たかどうかについては分かるようになったのでよしとしよう。あとはレベル表示だな。次の段階では見られることになるのを期待しよう。
~コーランSide~
移動中の食事の時にはいろいろと話をさせてもらったが、やはり彼のアイデアはすごい。あらためて気づかされることがいろいろと出てくる。同行している二人もかなり驚いていた。ここまでいろいろなアイデアがあってなぜ自分で商売をやってみないのかと聞いてみた。
「アイデアはあっても実際の販売などについてのノウハウがないので、まねされてすぐにだめになるリスクが高いと思うんですよ。」
たしかに人によって向き不向きはあるのは分かる。言われたアイデアもまねしようと思えばまねされることだと思う。ただこれだけのアイデアを見返りもなく話すというのはどうなんだろうと思ってしまう。
「斬新なアイデアであってもそれを見た人はすぐにまねされるものであれば結局は元々資本力があるところの方が有利となりますよね。それならそのアイデアをやってもらうことで自分も便利になれば良いと思っています。
もし斬新な商品を開発したとしてもそれを売るノウハウがなければ売れないですし、そもそもその商品を広く紹介することも出来ませんよね?もしそのようなものが作れるとなったらそれを店に売るなり、委託するなりした方が良いと思っていますよ。」
どうやらいろいろと話している内容はあくまで他でも思いつく可能性があるものであり、まねされてしまうものという考えだったようだ。
ただ気になるのは斬新な商品と言っていることだ。もしかしたらそのようなアイデアは持っているのかもしれない。ただ彼とは変なことは考えず、今回のように信頼関係を築いていった方が良いだろう。今の考えを持っているのであれば、何か発明した場合には自分たちのところに委託する可能性が高いと思っていいので、カサス商会にいつでも来てもらえるようにしておくのが一番だろう。
~~備考~~
この世界の単位は魔獣石が基準となっている。
●長さの単位
1ドールの魔獣石の直径が10ヤルド。
1000ヤルド=1キヤルド
1000キヤルド=1メヤルド。
地球の単位と比較すると、1ヤルドが1mm、1キヤルドが1m、1メヤルドが1km。
●重さの単位
1ドールの魔獣石が基準で1グム。
1000グムで1キグム
1000キグムで1メグム。
地球の単位と比較すると、1グム≒1g。1キグム=1kg、1メグム=1ton。
●面積と体積
面積は長さをかけた単位となっている。
1ヤルド四方=1ヘル≒1mm2
100ヘル=1ジヘル
100ジヘル=1セヘル
100セヘル=1キヘル
1000000キヘル=1メヘル
地球の単位と比較すると1キヘル=1m2。
体積も長さをかけた単位となっている。
1ヤルド立法=1リル
1000リル=1ジリル
1000ジリル=1セリル
1000セリル=1キリル。
地球の単位と比較すると1ジリル=1ml、1セリル=1L、1キリル=1m3。
昔の単位で1ドールの魔獣石1枚分の体積で1バルという単位も使われている。
1バル=約78mm3で通常使われるのは1000バルである1キバル。
流通している容器でよく使われているのは以下の単位
5キバル=390ml
10キバル=780ml
100キバル=7.8L
300キバル=23.4L
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