【改訂版アップ】10日間の異世界旅行~帰れなくなった二人の異世界冒険譚~

ばいむ

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52. 異世界450日目 高名な魔法使い

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52. 異世界450日目 高名な魔法使い
 2時から面会なので遅れてはまずいと1時半過ぎには屋敷の受付に到着して待つことにした。ここで60分ほど待つと、予定時間になって身分証明証で確認をされてから案内される。とりあえず急用ができて会えなくなったとか言うことはなさそうでよかった。

 ちなみにジョニーファン様は魔道士様、賢者様と呼ばれ、世界最高峰の魔法使いと言われている。前まではアルモニアの魔法庁の長官として活躍されていたが、今は相談役というような立場のようだ。現在は研究に没頭しているらしく、研究成果は国に報告されているようなんだけど、他の国では詳細はわかっていない。

 建物の中の一室に案内されると、50歳くらいの年配の男性が座っていた。彼がジョニーファン様なんだろう。ただ、なんか不機嫌そうな表情をしている。

「わしがジョニーファンだ。ヤーマン国王からの紹介だから時間をとったが、わしも忙しい。聞きたいことがあるらしいが用件をはやく言ってくれ。」

 かなりぶっきらぼうだな。こういう人は余計な話はせずにいきなり本題に入った方がいいはずだ。

「自分はジュンイチ、こちらはジェニファーと言います。早速ですが、聞きたいことは二つあります。一つは魔法の威力についてです。魔力の扱いに慣れてくれば威力も上げることはできるというのは理解できるのですが、それ以外になにかいい方法がないかを伺いたいのですが・・・。」

「そんなことか。たしかに魔力の扱いに慣れてくれば魔法の威力は上がってくる。それ以外にもあげる方法はあるが、簡単ではない。魔法はどのようにイメージできるかが重要なのだ。
 まずは試しに魔法で手のひらに火を出してみろ。わしのも見せてやるからそれで何が違うのかを考えてみるんだ。ちなみにこの部屋は耐魔法の結界があるので、この中で試してみてくれ。」

 ドーム状の中に手を入れてから火魔法を出してみる。

「それでは交代してくれ。これがわしの火魔法じゃ。」

 そう言って火の玉を出すと、火の色が白っぽい色になっていた。

「白い火の玉!!火の温度を上げているのか!・・・でもどうやって?」

『温度が高いということは酸素の投入量を多くすればいいの?でも魔法だから酸素とか必要なのかしら?』

『イメージでより高い温度で燃えるようにすればいいのかな?でもそれは前にもやったけど変わらなかったんだよなあ・・・。』

 ジェンと英語で話をしているとジョニーファン様が驚いた表情になっていた。

「これを見ただけで温度が違うと分かるのか?」

「えっと、炎の色は温度が低いと赤、それから黄色、白となるんでしょ?その後は青だったかな?魔法で生み出すときも温度とかイメージできるんですか?」

「火が燃えるのを助けるものがあると言われている。それが何かは分からないが、それが多くあつまるようにイメージすると温度が高くなるのだ。残念ながらそれを説明してもイメージできないものがほとんどで魔法の強化はできていないのが実情なんじゃが・・・。魔法は魔素が変換されるものではあるが、自然の理にそって強化ができるんじゃ。」

 言われたとおり、火を出すときに酸素を吹き込むようにイメージしてみる。すると今まで赤かった炎が黄色っぽくなった。ただすぐに赤へと変わる。

「イメージが弱いのかな?でもこれができるようになれば威力は段違いに上がりそうだ。」

「き、聞いただけで火の温度を上げることができるじゃと?もしかして火が燃えるのを助けるものについて知っているのか?」

「そういう話を本で読んだことがあります。そうであると理解すると説明できる事象があったので、そういう物質があると言われたら納得できました。」

 もしかして他もそうなのかもしれない。ここでできるのは氷か?冷たいというだけじゃなく、分子が止まるイメージで考えればいいかな?すると氷が発生するがまとっている冷気が格段に上がった。よしよし、いい感じかも。

 「それとも液体窒素の方がいいのか?」と思って空気の分子の運動エネルギーを抑えるようにイメージしていくと、凍ってはいないが冷たい液体が出てきた。驚いて手の上から落ちるとテーブルの上を滑って蒸発した。

『もしかして液体窒素をイメージした?』

『うん、量は少しだけどこれいっぱい出せるようになったらかなり強力かもしれない。』

 やっぱり普通に存在するものからだと魔法の発動が早いような感じだ。無から有を作るのはやはり難しいだろうからね。

「もしかして今のは氷魔法か?ただ氷魔法にしては水魔法のようだったが・・・。」

「冷たい液体をイメージしてみました。水よりも低い温度で凍る物質があるので、そのイメージにすると氷ではなく液体が出てしまった感じです。」

「魔法なので魔素を使って変換するというイメージが先行していたわね。自然現象を応用すれば魔法の威力が上がるとは思わなかったわ。」

 ジョニーファン様は最初の雰囲気から変わっていろいろと話しかけてきた。かなり変わっていると言っていたのは研究馬鹿という感じなんだろう。

「そろそろお時間になります。」

 秘書と思われる人が時間を告げにやってきた。しまった、鍵のことを話せなかったよ。

「すみ・・」

「時間はまだ大丈夫だ。午前は特に緊急の予定はなかったな。ジュンイチ君、ジェニファーさん、昼まで時間はとれるかな?」

「えっ、ええ。ジョニーファン様の都合がつくのであればこちらとしてはとてもありがたいです。」

「わしの方は大丈夫だ。正直人と会うのは苦手でな。人と話すくらいなら自分で研究している方が何倍も楽しい。ただ君たちの話はそれ以上に興味がそそられるんじゃ。」

 30分の予定が結局3時過ぎまでいろいろと話すこととなった。ただあまり詳しいことを話すわけにもいかないので説明が結構大変だった。もう少し話をしたいと言われて明日も1日空けてくれることとなった。

「なんか思ったよりも話しやすかったね。」

「ええ、事前に聞いていた話しだと気むずかしそうな感じだったけど、たぶん今まであった人との会話に興味が無かった感じかしらね。」

「そんな感じだね。好きなことになると雄弁になるというやつかな。」

「そんな感じね。でもどこまで話をするかもっとちゃんと決めておいた方が良さそうね。」

「そうだよなあ。」



 翌日も2時に訪問して色々と話をする。ただ自然科学についてはあまり詳しい話をしないでイメージのみを伝えることとした。
 ただやはり話していると、科学的な研究はほとんどされていないらしい。というか話していると、どうも肝心なところが抜けているような印象を受けるのは気のせいなのだろうか?

 他にも魔法の鍵の解錠方法についてきいてみたんだけど、やはり明確な方法はないようだ。番号や記号のパスワードをみつけるか、登録されたカードを使うか、最初に登録した人の魔力でしか開かないらしい。

「一歩間違えれば泥棒の片棒を担ぐことになるんじゃが、なぜそんなことを聞くんじゃ?」

「古代遺跡で鍵のかかった扉があったことはわかっています。もしこの先、未調査の遺跡が発見できたときに鍵がかかったままの扉があるのではないか?その場合に調査を行うためには扉を開けられないかと思いまして。」

「今のところ遺跡で発見される扉は魔素が完全に切れると扉が開くようになっているようじゃ。いくつかの遺跡で開いていない扉があったが、それは魔法で開けることができるわけではないため強引に破壊したらしい。なので遺跡を見つけても解錠の必要はないはずじゃぞ。」

「そうですか。もしかしたらまだ稼働している古代遺跡とか見つからないかと期待したんですけどね。」

「まあ、その必要はないと思うが、君たちのことを信用して少し話しておこう。二人の魔力を合わせることで固有の魔力をある程度調整できるんじゃ。ただ、それも限界があるのでできる範囲は限定されるがな。ただ、それができるようになるには二人が同じくらい魔力の扱いに慣れておかなければならない。ちょっと問題もあるんじゃが、まあお前達二人なら大丈夫じゃろう。」

「?? とりあえず、それだけでもわかればとてもありがたいです。もし稼働している古代遺跡を見つけたらお伝えしますね。」

「期待してまっとるよ。何か見つかれば手紙で送ってくれ。」

 他にも人形を操ったり、魔獣を従えて戦闘したりできないか聞いてみたが残念ながらこっちについては実用的なものと言う前提では聞いたことがないらしい。

 魔道具で最低限の動く道具はできるが、予め決められた動作しかできないので戦闘などの複雑な動きは無理だろうと言われる。自分で考えて行動することのできる魔道具ができれば可能だが、古代遺跡でもそのようなものは見つかっていないらしい。
 唯一世界を滅ぼした古代兵器がそれに当たかもしれないらしいが、現在見つかっている古代兵器と思われる残骸からもどういう原理で動いていたのかは分かっていないようだ。完全自立式の兵器だったのか、人間が運用する兵器だったのかも不明らしい。

 魔獣についてはもともとそこまでの知能がないので無理のようだ。狩りの補助として動物を使うのがせいぜいだろうと言うことだった。

「パーティーの強化であればやはり他の冒険者をパーティーに誘うか、奴隷を購入するということしかないな。今の実力と、魔法のことを考えると募集したらすぐに候補が来るんじゃないのか?」

「ちょっと考えてみます。」

 結局いろいろと話をしたり、実演してもらったりしていたら、さらに3日もたっていたよ。まあいろいろと知ることができて良かったけどね。普段は見られない本も見せてもらえたのでよかった。さすがに魔法関係の本は充実していたからね。一応要点を聞きながら少し読ませてもらったけど、あとでまた読んでみよう。

 ご飯も昼食だけでなく、夕食までごちそうになったんだけど、よかったんだろうか?最初、食事も一緒にと言ったときには秘書の人が驚いていたからなあ。

 さすがに少し噂になっていると秘書に言われたので3日目からはジョニーファン様に許可を取って認識阻害の魔道具で変装して訪ねることにした。
 初日に役場に行ったときに少し話をしたら「30分だけでも面談できたならすごいことですよ。」と言われたくらいだから、毎日だとさすがに目立ちすぎるよね。それでも毎日他の人と面談をしていると言うことでも噂になっているみたいだけどね。



 翌日には郊外に出て魔法の実践をしてみたんだけど、自然現象を意識して魔法を使うことで威力が上がったのを実感できた。

「間違いなく威力が上がっている感じだよね。」

「ええ、見た目はそこまで変わらないけど、威力は間違いなく上がっているわ。」

 拠点について土魔法で作らないのか聞いてみたけど、通常はそんなことはしないようだ。土魔法は土を操るが、土を固めたりするのは錬金になるらしい。それで普通の人はできないし、ジェンの錬金レベルが上がっているのはそのせいなのかな。

 雷魔法については雷放電の原理から電子などの通り道を意識することで対象まで攻撃するように考えると、距離は短いけど放電できるようになってきた。威力についても同じイメージで威力を上げることができたので大分実践で使える感じになってきたかもしれない。

 氷魔法は今までの氷の温度を下げることができてさらに大きくできるようになったが、今は液体窒素など冷たい液を出すことに注力している。これをレーザーのように出すことができれば対象を凍りつけることができるはずだ。これは徐々に出せる量を上げていくしかない。ただ自分にかかったりする危険性もあるのが怖いんだよなあ。

 あと闇魔法についてイメージと言うことだったので漫画からの知識で影操りのようなことを試してみた。影を固定することで動きを少しだけ止めることができるようになった。もちろん操るなんてことまではできないけどね。
 あとは前から考えていたブラックホールのイメージで対象をえぐり取る感じで魔法を考えてみた。結構怖い魔法だな。


 魔法については大きく系統は分かれているんだけど、それぞれの魔法の系列が相互に干渉し合っているもののようだ。そのときにどれをイメージするかによってその系統であると認識されてスキルが身につくらしく、似たような魔法でも使う系統が異なることもあるらしい。

 このあと5日ほど郊外に出てからいろいろと魔法の鍛錬をしているとついに闇魔法のレベルが3に上がった。これで次元魔法である収納魔法が使えるようになったと思うんだけど、使い方がわからない・・・。
 ガイド本には書いているんだけど、読んでもイメージがよくつかめない。すぐにはなくてもいいので今度ジョニーファン様に会うことがあれば聞いて見よう。



 その日は朝にジョニーファン様から宿に連絡が入っていたので行ってみる。屋敷の受付に行くとすぐに中に通される。結構待っている人もいるんだけどいいのかな?前と同じ部屋に案内されるとジョニーファン様はすでに待機していた。

「わざわざすまんな。」

「いえ、こちらも聞きたいことがあったので呼んで下さって助かりました。ご用件は何でしょうか?」

「ちょっと前にここから北に行った山の洞窟で古代文明の遺跡が発見されたんじゃ。異物などの調査はあらかた終わっているんだが、まだ壁画の解読などは終わっていないようだ。遺跡に興味があるみたいだし、古代ホクサイ語で書かれている文字らしいが、ある程度読めるようなら行ってみたらどうだ?」

「遺跡の調査は国が管轄しているという話ですがいいのですか?」

「なに、調査という名目なら問題ない。許可書は出しておくので、それを見せたら中に入れるはずだ。何かわかったことを口頭なり、書類なりで報告してくれればいい。
 可能ならば自分なりの考察を添えてくれると助かるな。一意見として考えたい。」

「わかりました。ただ、危険はないのでしょうか?」

「付近は上~良階位の魔獣がいるようだが、遺跡の中と遺跡の周りはすでに駆除済みだ。優秀な兵士も常駐しているのでたとえ優階位の魔獣が出てきても討伐はできるはずだ。もちろん新たに湧いてくる場合もあるが、上階位くらいだからお前たちならなんとかなるだろう?」

「まあ、それくらいなら大丈夫だと思います。」

「特別依頼として報酬は3万ドールじゃが、なにか遺物を発見したら報酬は上乗せとなる。買取価格は前までの相場をもとに決められるが、売りたくないものについては売らなくてもいい。まあ、見つかる可能性がほぼないからこの内容で許可を出せるんじゃがな。」

「わかりました。わざわざ依頼にしていただきありがとうございます。」

「いやいや、魔法のことをいろいろ聴かせてもらえたお礼じゃよ。
 壁画にはいろいろと書かれていてな。わしも行きたいんじゃが、後人の育成のためにも後にしてと言われてまだいけないんじゃ。偉くなるのも煩わしい。戻ってきたら忌憚ない意見を頼むぞ。最近は同じような報告しか受けないから面白くないんじゃ。」

 これは行かないという選択肢はないだろう。

「わかりました。」

「あと次元魔法と転移魔法についてお聞きしたいのですが、時間はよろしいでしょうか?」

「次元魔法はわしも使うことができるが、容量が大きくなってくるとかなり便利だぞ。ただ6つの属性の魔法をある程度使えるようにならないとだめだと言われている。もしかして使えるようになったのか?」

「まだ時限魔法が使えるかわかりませんが、6つの魔法はある程度使えるようになっているので、使用方法を覚えておきたいと思いまして・・・。」

「なるほどのう。使い方のイメージとしては収納バッグと同じだな。自分の体内に対象のものを取り込むようにイメージすればできるようになるはずじゃ。うまく取り込めてもすぐに取り出せない場合もあるから、小石などを使って試していった方がよいじゃろうな。」

「わかりました。頑張ってみます。」

「あと転移魔法についてはわしも使うことはできない。ただ文献などで使えた人間がいたようなのでその魔法は間違いなくあるだろう。見える範囲での移動だけでなく、かなり離れた距離への移動も可能だったと言われておる。
 おそらくじゃが、転移先のイメージをしっかり持つことで体を別の場所に出現させていくものだと考えているんじゃが、そのためには道具が必要だったとも言われているんじゃ。実際、突然全然違う場所に転移してしまったという話もあるんじゃが、再現ができていないんじゃ。たしか道しるべの玉と言われる位置を示す魔道具がそうだったと思うんじゃが、そのあたりの研究はあまり進んでおらん。」

「そうなのですね。いろいろとありがとうございます。」


 このあと役場に行くと、すでに指名依頼として依頼が出ていた。

「今回の依頼は国からの特別依頼となります。これまでの討伐実績から現地までの移動や調査中の魔獣の討伐に問題ないこと、古代遺跡を調査できる能力を持っているという話でしたので依頼として受けることになりました。すでに内容については説明を聞いているということですが、大丈夫ですか?」

「はい、大丈夫です。」

「記録を見ると冒険者になってまだ1年ほどですが、素晴らしい実績ですね。ただ無理はなさらないようにしてください。」

「自分たちの実力は分かっているつもりなので大丈夫だと思います。危ないと思ったら撤収しますので。」

「はい、依頼未達成の場合でも罰則等は言われていませんので気にしないでください。」

「ありがとうございます。」



 さっそく旅に出る準備に取りかかる。目的地は北にあるトルイトという町の北の山の方にある洞窟らしい。トルイトまでは車で移動すれば5日ほどで到着できる距離のようだ。

 他に何か情報がないかカサス商会にいって聞いてみる。北の魔獣を討伐する前線基地らしく、治安はそれほど良くはないらしい。良くないというか、冒険者も多く、小さな争いが多いというレベルのようだ。テンプレのイベントが起こらないことを祈っておこう。あと途中の街道で行方不明の案件も出ているようなので注意した方がいいと言われたので気をつけるようにしよう。

 魔道具の売れ行きも結構いいようなので近々追加注文が出るかもしれないという話だった。まあ時間があるときにぼちぼち作っているのでいいんだけどね。



 翌日はある程度買い出しを済ませた後、宿に戻って収納魔法について試してみる。収納バッグのイメージと言ってはいるけど、元々ないところに収納場所を作らなければならないのでやはり別空間に収納場所を作るイメージなんだろう。

「どう?」

 石ころを持ってから収納を試してみるが、なかなかうまくいかない。

「なかなかイメージ出来ないわね。」

 ジェンと二人で色々と試している姿は端から見たらかなり間抜けかもしれないな。

 漫画や小説から得たイメージを使っていろいろと試していると持っていた石がなくなった。

「お、出来たのかな?」

 収納したものを思い浮かべるとちゃんと石が収納されていることがわかった。いい感じだな。少ししてジェンも同じように収納できたようだ。

 水を使って容量をはかってみるとだいたい1キリルとジェンが持っている収納バッグと同じくらいの容量だった。まああとは頑張って容量を増やしていこう。普段使う武器はこっちに入れておいた方がいいかもしれないね。
 ちなみに容量を上げられないか頑張ってイメージしてみたんだけど、残念ながら上がらなかった。やはりスキルレベルで能力は制約されているっぽい。


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