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第1章:異世界でもワタシって遠慮しないタイプなんで!
第4話「令嬢たちのお茶会に初参戦!? “空気読まない系”が社交界に殴り込み」(2)
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声の主は、黒髪をきっちり結い上げた令嬢。確か名前は……エレオノール? 見た目通りのキツめのトーンで、冷たい視線を向けてくる。
「それは、主催者であるリュシエンヌ様のお役目です。あなたが注ぐのは、無作法ですわ!」
「えっ……あ、そうなんだ!? ごめーん、ワタシったら気が利きすぎちゃって☆」
(きっつー、そんな言い方しなくてもよくない? もっと優しくそっと注意してくれたっていいじゃない。っていうか、紅茶ってリュシエンヌが注ぐの!?)
内心ムカッときたけど、そこは大人の余裕で笑顔を浮かべる。貴族のお茶会って奥が深いのね……。
リュシエンヌは、何事もなかったように私のカップに紅茶を注いでくれたけど、横目に見える他の令嬢たちの表情は……引き気味? かろうじて微笑んでる人もいるけど、目が笑ってない。完全に「この子、やばくない?」って顔をしている。
(やば、最初からやりすぎた?)
でも、まだリカバリーできるはず! ここはスイーツで勝負よ!
「うわぁ、スコーンもあるんですね! しかも焼きたて! 私、クリームを先に塗る派なんですけど、皆さんはどっち派ですか~?」
テンション高めに声をかけながら、ナイフでスコーンをすぱっと横半分に切って、がっつりクリーム→ジャムの順番で盛り盛り。これぞ王道スタイル!
……のつもりだったんだけど。
「あの……ギルレア嬢。スコーンは、手で割いて召し上がるものですわ」
今度は別の令嬢が、申し訳なさそうな顔で言ってきた。
「ナイフで切ると、生地が潰れてしまいますし、“野蛮”と見られることもございますのよ……?」
「えっ、うそ……あ、そっか! わ、ワタシったら、日本……じゃなくて、ちょっと前にすっ転んで頭を打ったのが原因で、お茶会のお作法とかこの世界のしきたりとかちょっとあやふやになっちゃってるんだよね~、 テヘ☆」
(スコーンにもマナーあったの!? 手で割るのが正式とか聞いてないし! それ、パンなの? デザートなの?)
マナー知らずを事故で記憶がぶっ飛んでいる設定にして誤魔化してみたけど……ちらっと隣を見ると、エレオノールがこめかみに青筋を立てて紅茶を啜っている。えっ、めっちゃ怖い。
それでも、めげないのが私のいいところ。
(でも、これはチャンスかも。やらかした分だけ、覚えればいいんだし。つまり伸びしろってこと!)
紅茶を一口。美味しい。ほんのりフローラルで、たぶんダージリンのファーストフラッシュ? 香りも優雅で、これはもう――
(……やっぱ異世界、最高かも!)
今日は失敗はしたけど、全部が新鮮で、全部が未知数。
それに今の私は才色兼備の超ハイスペック女子、いくらでも挽回できる!
目の前でティーポットを置いたリュシエンヌが、ふっと目を細めて私を見た。その目は、なんだか楽しそうだった。
「それは、主催者であるリュシエンヌ様のお役目です。あなたが注ぐのは、無作法ですわ!」
「えっ……あ、そうなんだ!? ごめーん、ワタシったら気が利きすぎちゃって☆」
(きっつー、そんな言い方しなくてもよくない? もっと優しくそっと注意してくれたっていいじゃない。っていうか、紅茶ってリュシエンヌが注ぐの!?)
内心ムカッときたけど、そこは大人の余裕で笑顔を浮かべる。貴族のお茶会って奥が深いのね……。
リュシエンヌは、何事もなかったように私のカップに紅茶を注いでくれたけど、横目に見える他の令嬢たちの表情は……引き気味? かろうじて微笑んでる人もいるけど、目が笑ってない。完全に「この子、やばくない?」って顔をしている。
(やば、最初からやりすぎた?)
でも、まだリカバリーできるはず! ここはスイーツで勝負よ!
「うわぁ、スコーンもあるんですね! しかも焼きたて! 私、クリームを先に塗る派なんですけど、皆さんはどっち派ですか~?」
テンション高めに声をかけながら、ナイフでスコーンをすぱっと横半分に切って、がっつりクリーム→ジャムの順番で盛り盛り。これぞ王道スタイル!
……のつもりだったんだけど。
「あの……ギルレア嬢。スコーンは、手で割いて召し上がるものですわ」
今度は別の令嬢が、申し訳なさそうな顔で言ってきた。
「ナイフで切ると、生地が潰れてしまいますし、“野蛮”と見られることもございますのよ……?」
「えっ、うそ……あ、そっか! わ、ワタシったら、日本……じゃなくて、ちょっと前にすっ転んで頭を打ったのが原因で、お茶会のお作法とかこの世界のしきたりとかちょっとあやふやになっちゃってるんだよね~、 テヘ☆」
(スコーンにもマナーあったの!? 手で割るのが正式とか聞いてないし! それ、パンなの? デザートなの?)
マナー知らずを事故で記憶がぶっ飛んでいる設定にして誤魔化してみたけど……ちらっと隣を見ると、エレオノールがこめかみに青筋を立てて紅茶を啜っている。えっ、めっちゃ怖い。
それでも、めげないのが私のいいところ。
(でも、これはチャンスかも。やらかした分だけ、覚えればいいんだし。つまり伸びしろってこと!)
紅茶を一口。美味しい。ほんのりフローラルで、たぶんダージリンのファーストフラッシュ? 香りも優雅で、これはもう――
(……やっぱ異世界、最高かも!)
今日は失敗はしたけど、全部が新鮮で、全部が未知数。
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