Lilus(リーラス) ~意志によらぬ力を競え!~

空乃参三

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一年目 二〇五七年

34:第三四回 一一月一〇日 日本の思い出と選手の服装

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 こんにちは、レスコス・テラーサです。
 前回はラメミリアの人の服装や、リーラス観戦時のドレスコードについて書きました。
 今度は選手の服装について書きたいと思います。

 日本の公営競技ですと、番号や選手、競馬では馬主さんのケースもあるようですが、これらごとに指定されたユニフォームがありますね。
 リーラスの場合は選手の服装は自由なので、帽子や服の色でブース番号がわかるということはありません。
 その代わり胸に番号を書いたバッジを身に着けていますので、ブース番号はバッジで確認してください。ベージュ地に緑色の文字で番号が書かれています。

 リーラスの選手の服装は様々です。
 本コラムでもおなじみの「ラメミリアの至宝」ゼリオン・アークトゥース選手は大抵スーツ姿ですし、残念ながら先日亡くなったロマ・ブタラ選手は戦士や魔獣のコスプレで知られています。
 いつも同じ帽子や、同じ色の手袋を身に着けてアピールする選手もいます。
 特にルールに定められていないのですが、男性の選手は襟のついたシャツを身に着けることが多いです。
 女性の選手は色々なパターンがありますね。

 胸に大きいバッジを着用する関係で、頭と手以外に上半身に目立つアクセサリを着ける選手は少ないと思います。

 常にコスプレをしているのはブタラ選手くらいですが、特定の日にコスプレをする選手は何人かいます。
 建国記念日にシャンロスの伝統衣装であるロロハを身に着ける選手や、ムンダス出身の選手だとハロウィンやクリスマスの日にコスプレをする選手もいます。

 最近一部の選手の間で流行っているのが「背番号」です。
 ムンダスのプロスポーツではユニフォームに背番号を入れることが多いと思いますが、それと同じものです。
 リーラス選手の場合は選手コードを使います。
 選手コードは三桁プラス二桁の五桁なので、プロスポーツの背番号と比べると桁数が多いです。
 そのため、背番号として書くやり方にも選手の個性が出ます。
 五桁をすべて同じ大きさの文字で書く選手や、頭の三桁を大きく、下二桁を小さく書く選手もいます。
 番号はシャンロスでもアラビア数字が一般的ですので、これを用いる選手が多いですが、格好いいという理由で漢数字を用いている選手もいます。

 それ以外にも目立たないところでアピールしている選手もいますので、お気に入りの選手を見つけたら服装のどこで差別化しているかを見つけてみるのも面白いと思います。

 先ほど少し書きましたが、私も二度目の日本滞在のときには、公営競技の選手のユニフォームを観察していました。
 リーラスよりルールは厳しいと思いますが、その中で個性を出すために色々工夫しているなと感心したのを覚えています。

 選手の名前が書かれているわけでもないのに、色や模様で「あ、この人だ」とわかるのは正直凄い思います。
 また、日本の公営競技は殆どが屋外競技だったはずですが、ユニフォームが薄いのにも驚きました。
 夏はいいと思うのですが、冬や風の強い日は寒くないのでしょうか?
 私などは、冬はセーターにダウンジャケットを着こんでモコモコになりながら観戦していました。
 それでも寒くて建物の中に避難しては外に出る、を繰り返していたのですけどね。

 そういえば、日本にいた時代は競馬の騎手の勝負服のデザインはメモを取って覚えていたのですが、今となってはいい思い出です。
 リーラスでは選手の服装を覚えるということはあまり一般的ではないと思いますので、服装に着目するのはムンダス独自の文化かもしれません。

 ちなみにリーラスの場合、競技に出場する選手の服装に関する規定は次のみっつだけです。
・公序良俗に反する服装でないこと
・指定されたブース番号表示バッジを身に着けること
・ブースからはみ出ない大きさであること

 三番目は一体何だ? と思われる方もいるかもしれませんが、巨大な着ぐるみや道具などを持ち込ませないためのものです。これは単純に競技の進行を妨げないようにする目的です。
 ブースの大きさは幅、奥行各一.五メートルありますので、よほど大きなものを持ち込まない限り大丈夫です。
 ブタラ選手も剣や盾などの小道具を持ち込んでいましたが、問題なくブースには収まっていました。

 そういえば「リーラスでは、色でブース番号を区別しないのはどうしてか?」という質問がありました。
 これなのですが、周辺のキサデア王国やウサード君主国などの出身の選手に対する配慮のためです。
 この二国以外にもシャンロスには身分制度が残っている国があり、こうした国では身分によって身に着けるものに使ってよい色、というのが細かく規定されています。
 こうした事情から、身に着けられない色を着用することがないよう、ブース番号や選手を色で区別しないことにしています。
 これらの国でも緑とベージュに関しては誰でも使ってよいとされていますので、バッジに書かれている文字の色が緑色になっているのです。

 いかがでしたでしょうか?

 今日はこのへんにしたいと思います、ではまた来週!
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