ストランディング・ワールド(Stranding World) 第三部 ～不時着した宇宙ステーションが拓いた地にて国を興す～

第十八章

登場キャラクター・組織

【人物】
ノリオ・ミヤハラ
　本作の主人公。ECN社社長代行。
　「タブーなきエンジニア集団」時代は、故ウォーリー・トワの右腕として活躍。
　その後は乞われてECN社へと復帰する。
　行方不明となっていたECN社前社長のオイゲン・イナとは親友といえる仲である。

●ECN社
ロビー・タカミ
　ECN社サブマネージャーで、エリック・モトムラの部下。
　ECN社のプロジェクト「東部探索隊」では第一次隊、第二次隊を率い、サブマリン島東部へ到達した。
　背の高い青年で面倒見の良い性格。

エリック・モトムラ
　ECN社上級チームマネージャーにして、「東部探索隊」の責任者。
　優れた技術者でもある。最近はとある研究を再開した。

レイカ・メルツ
　美貌で知られる職業学校マーケティング学科のもと教官。
　職業学校を辞した後は療養生活を送っていたが、ECN社に新たに設けられた広報企画室の室長に就任。
　インデストにてIMPU、OP社インデスト支店、「勉強会」グループの交渉の仲介役に名乗りをあげたが、情勢の悪化に一度ハモネスの本社に帰還した。
　その後、捲土重来を期して再びインデストに向かうも、本社からの帰還命令によりハモネスの本社に戻される。

アツシ・サクライ
　「タブーなきエンジニア集団」のもと幹部にして、ECN社副社長。

マコト・トミシマ
　総務担当の役員。温厚で優れた調整役。

ショウキ・トミカ、サトノジョウ・ホクト、タエコ・マキ
　ECN社の古参幹部。ミヤハラには批判的。

ダイゴ・ノギ、ニーナ・レーナルト、パウリーナ・イズボヴォリスカヤ
　ECN社の若手幹部。ミヤハラと古参幹部との対立に対しては中立かややミヤハラ寄りの態度をとっている。

ジンゴ・シバノイ
　レイカがインデストを訪問する際に同行したECN社総務所属の社員。レイカからの信頼が厚い。
　
●「とぉえんてぃ？　ず」
　ECN社に所属する女性社員のグループ。
　チーム名は故セス・クルスが命名。次の三名で構成されている。

アケミ・カネサキ
　「とぉえんてぃ？　ず」最年長でリーダー的存在。
　面倒見の良いタイプで、困っている人は放っておけない。
　レイカとともにインデストに赴く途中、検問所の前で何者かの凶刃に斃れる。故人。

ユミ・オオイダ
　「とぉえんてぃ？　ず」の次女的存在。軽はずみでズボラなタイプであり、カネサキから突っ込まれることも多い。
　食べることが好き。
　
サユリ・コナカ
　「とぉえんてぃ？　ず」最年少。口数が少なく引っ込み思案なところがある。
　小柄だが体力には自信がある。ロビー・タカミの妻でもある。

●IMPU
サン・アカシ
　インデストにあるOP社の関連会社に勤務する従業員。
　OP社と関連会社の従業員を集めて「OP社グループ労働者組合」を発足させ、委員長の地位に就いた。
　その後IMPUを設立し、その代表に就任。

ナナミ・サカデ
　IMPU副代表。

●OP社グループ労働者組合
ヌガメ・モチナガ
　委員長。

キース
　OP社グループ労働者組合の組合員。姓を隠しているのには理由がありそうだが……

●「勉強会」グループ
ヒロスミ・オオバ
　「勉強会」グループの代表者。OP社の社員。OP社インデスト支店長のオソダと親しい。

マキオ・イラ・イオ
　「勉強会」グループに所属する長身の青年。EMいのちの守護者の会の熱心な会員。

キンノジョウ・ヒキ
　「勉強会」グループの幹部の老人。

●OP社
テツヤ・ヘンミ
　OP社現社長。
　かつてはECN社に所属しており、故ウォーリー・トワのタスクユニットに所属していたが。「タブーなきエンジニア集団」には不参加だった。
　その後OP社に転籍し、ヤマガタの死去に伴い社長に就任した。

ナオノリ・オソダ
　OP社インデスト支店長。かつてはハドリ寄りの姿勢を見せていたが、レイカの説得によりIMPUやECN社の活動に理解を示すようになった。

タカシ・モリタ
　　ロビーの職業学校時代の同級生。ロビーと行動を共にしていたが、東部探索隊プロジェクト開始直前にレイカの強い要望により、OP社へ出向している。レイカ・メルツの夫。

ミゾハシ
　かつては職業学校の教官だった女性。現在はOP社の社員。かつての教え子が事件を起こし、ロビーから事情を聞かれることになった。

●マッチ・ラボ
バン・シシガ
　マッチ・ラボの設立者の一人で慇懃無礼な男性。エリックの研究学校時代の同級生でもある。

ウィリマ・サソ
　マッチ・ラボの設立者の一人でくだけた感じの女性。エリックの研究学校時代の同級生でもある。
　「判定者とその支援者」の三人目の「判定者」となる資格を有していたが、参加を断っている。

●その他
ムツキ・カヤノ
　「判定者とその支援者」に所属していた「判定者」で、サファイアのコードネームを持つ。
　何者かに拠点を襲撃された際、一人脱出に成功し、ロビーに保護された。現在はHBS社に身を寄せている。

オイゲン・イナ
　ECN社の前社長。特徴らしい特徴のない青年。
　インデスト郊外にある「オーシャンリゾート」の爆発事件の後、当時のOP社社長エイチ・ハドリとともに行方不明となった。
　その後「ピーター・ウェル」農場に保護され、ジン・ヌマタとともにECN社に姿を現した。
　その後、ミヤハラと共謀してECN社のグループ会社となるHBS社を設立し、社長に就任した。

ジン・ヌマタ
　インデストで勤務していたOP社の元従業員。弟をハドリに殺されたのを知り、ハドリへの復讐を誓う。
　ウォーリーに興味を持ち、「タブーなきエンジニア集団」に身を投じた。密かにハドリの暗殺を計画していたが、LH五一年五月の「オーシャンリゾート」爆発事件後に身を隠した。
　ECN社によって保護され、現在は「マッチ・ラボ」に常駐している。

メイ・カワナ
　ECN社もと社長秘書。東部探索隊の第一次隊に参加した後、いずこかへと去った。
その後、インデスト郊外の「オーシャンリゾート」付近に潜伏しているところをロビーとオイゲンに発見され、彼の妻となった。

キヨツグ・トウジマ
　インデストの鉄鉱石採掘場を占拠したグループのリーダー。本人は労働組合の有志代表と名乗っている。

サキ・アツミ
　OP社を監視するための市民団体を設立した女性。穏健派で、一部の過激派に対しては批判的は態度を表明している。

【組織】
ECN （アース・コミュニケーション・ネットワーク）社
　エクザローム最大の企業。
　通信とコンピュータ機器の製造を主力事業としているが、その事業分野は多岐に渡る。
　OP社の事実上の子会社であった時期もあったが、エイチ・ハドリが行方不明になって以降、独立性を回復した。

IMPU （インデスト鉱工業生産事業者組合：Indest Mining Producer Union）
　インデストの鉄鋼事業者を集めて設立された事業者組合。
　所属企業はOP社の関連会社が多い。

OP （オーシャン・パワース）社
　エクザロームナンバーツーの企業。
　海流を用いた発電と送電を主力事業としており、強引なM&Aで急速に規模を拡大してきた。
　ハドリが行方不明となって以降、技術者不足により電力供給に問題を起こすようになり、かつての勢いは失われつつある。

HBS （ハモネス・ビジネス・サービス）社
　ミヤハラとオイゲンが共謀して設立したECN社の関連会社。
　表向きはECN社の事務代行業を営んでいるが、実態はミヤハラの手足として調査などを行っている。

「勉強会」グループ
　IMPU所属事業者とOP社の従業員有志とが立ち上げたグループ。
　現在のIMPUの体制に不満を抱いている。

トーカMC社
　ハドリとオイゲンが行方不明となった「オーシャンリゾート」の爆発事件で負傷したルマリィ・カイトが設立した企業。
　インデストとポータル・シティを結ぶ街道上にある運送業者用の簡易宿泊所の管理を請け負っている。

マッチ・ラボ
　バン・シシガとウィリマ・サソの二名が設立した研究所。
　かつてはポ－タル・シティに研究所を構えていたが、現在はハモネス郊外から更に北に外れた小集落内に移転している。
　表向きは農業用の人工培地の研究開発を行っているが、本来の目的は別にある。

ピーター・ウェル農場
　インデスト郊外にある農場兼醸造所兼蒸留所。
　隣に診療所も併設されている。

判定者とその支援者
　インデスト郊外に潜む数十名からなる集団。メンバーはすべてコードネームで呼ばれている。
　「ミクモ工芸の事件」の犯人たち裁くことを目的としているらしいが、何者かに拠点を襲撃され、壊滅状態となった。

EM （エクザローム）いのちの守護者の会
　エクザロームの未来を担う子供たちを守るために設立された慈善団体。
　会員の寄付などにより、数多くの孤児院や学校などを運営している。