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それぞれの朝 4
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俊輔はいつも通りパンを焼きスクランブルエッグとウィンナーを皿に盛り付けた。
同じ二人分だが、今日は葵ではなく薫と自分の分だ。
「薫、パン何つける?」
先程起きてきたばかりの薫はイスに座り眠そうにダイニングテーブルの上に頭を乗せている。
「んー……バターがいい」
そう言いながら欠伸をしている。
「昨日はごめん…。俺またやらかしたよね?」
朝食を薫の顔の横に置きながら俊輔がため息をついた。
「……別に気にしてない」
薫がまた欠伸をしながら関心なさそうに答える。
「手伝う?」
薫が顔を上げ俊輔を見上げた。
「んー……じゃあコーヒー運んでよ」
薫は立ち上がるとキッチンから入れてあるコーヒーをテーブルへ運び
「…朝飯なんて食べるの何年ぶりかも」
嬉しそうに微笑んでいる。
俊輔が薫の言葉に笑いながらマグカップを受け取ろうとして手を差し出した瞬間、薫の手と触れ慌てて手を引っ込めた。
弾みでコップが落ち、机の上にコーヒーが黒く広がっていく。
「ごめんっ!」
俊輔が慌てて布巾を取りに行き机を拭きだした。
──今……触った瞬間……すごく……
薫は黙ったまま俊輔を見つめている。
「ごめん……。朝早く目が覚めたから寝ぼけてるのかも」
俊輔が困ったように薫に笑いかけると、薫が無言のまま俊輔の頬に手を伸ばした。
その手が頬に触れる直前、俊輔が薫の手を払い除け顔を背けた。
───触られたくない────
はっきりとした嫌悪感に理由が解らず鼓動が早くなる。
「ごめん……。なんか…ちょっと…調子悪いかも」
俊輔は薫を見るのが怖くて机に視線を落としたままポツリと呟いた。
「……とりあえず…朝メシ食べようぜ」
少しの沈黙の後、薫が微笑んで布巾を濯いでくるとまだ汚れの残ったテーブルをキレイに拭いた。
「……ごめん」
俊輔は自分に何が起こったのか解らず戸惑っていた。
それまで何ともなかったのに肌に触れた途端不快感を感じ、薫の手が顔に触れると思った瞬間……嫌悪感が溢れた。
「俊?」
薫の声で我に返り顔を上げると
「大丈夫だから……気にするなよ。きっと発作の後だから調子悪いだけだ」
そう言って薫が優しく微笑んだ。
「ごめん……。ありがとう」
薫の優しさが有難くて、申し訳なくて…。
俊輔はすまなそうに微笑み返した。
同じ二人分だが、今日は葵ではなく薫と自分の分だ。
「薫、パン何つける?」
先程起きてきたばかりの薫はイスに座り眠そうにダイニングテーブルの上に頭を乗せている。
「んー……バターがいい」
そう言いながら欠伸をしている。
「昨日はごめん…。俺またやらかしたよね?」
朝食を薫の顔の横に置きながら俊輔がため息をついた。
「……別に気にしてない」
薫がまた欠伸をしながら関心なさそうに答える。
「手伝う?」
薫が顔を上げ俊輔を見上げた。
「んー……じゃあコーヒー運んでよ」
薫は立ち上がるとキッチンから入れてあるコーヒーをテーブルへ運び
「…朝飯なんて食べるの何年ぶりかも」
嬉しそうに微笑んでいる。
俊輔が薫の言葉に笑いながらマグカップを受け取ろうとして手を差し出した瞬間、薫の手と触れ慌てて手を引っ込めた。
弾みでコップが落ち、机の上にコーヒーが黒く広がっていく。
「ごめんっ!」
俊輔が慌てて布巾を取りに行き机を拭きだした。
──今……触った瞬間……すごく……
薫は黙ったまま俊輔を見つめている。
「ごめん……。朝早く目が覚めたから寝ぼけてるのかも」
俊輔が困ったように薫に笑いかけると、薫が無言のまま俊輔の頬に手を伸ばした。
その手が頬に触れる直前、俊輔が薫の手を払い除け顔を背けた。
───触られたくない────
はっきりとした嫌悪感に理由が解らず鼓動が早くなる。
「ごめん……。なんか…ちょっと…調子悪いかも」
俊輔は薫を見るのが怖くて机に視線を落としたままポツリと呟いた。
「……とりあえず…朝メシ食べようぜ」
少しの沈黙の後、薫が微笑んで布巾を濯いでくるとまだ汚れの残ったテーブルをキレイに拭いた。
「……ごめん」
俊輔は自分に何が起こったのか解らず戸惑っていた。
それまで何ともなかったのに肌に触れた途端不快感を感じ、薫の手が顔に触れると思った瞬間……嫌悪感が溢れた。
「俊?」
薫の声で我に返り顔を上げると
「大丈夫だから……気にするなよ。きっと発作の後だから調子悪いだけだ」
そう言って薫が優しく微笑んだ。
「ごめん……。ありがとう」
薫の優しさが有難くて、申し訳なくて…。
俊輔はすまなそうに微笑み返した。
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