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第二章第三話 木漏れ日とハンモック

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その日は、レオナルド夫人が珍しくご機嫌が良かったせいか、レオナルド氏も多弁の限りを尽くし、妻から自家製珈琲メイカーでアイス珈琲を差し出され、彼はシガレットケースからリトルシガーを取り出しマッチで火をつけ至福の時を過ごした。

此処レオナルド星雲三千大千世界は地球のモデルとなったという手記も在るくらいで全てのレオナルド星雲大千世界のデータベースの初期値からプラスアルファされたものを地球の環境に生成し展開したものであった。

時代背景も進化の過程も滞りなく類似していると言って良い。

しかしながら、この大宇宙では争いが絶えないのが実情で、それでも希望を抱いて毎秒ごとに数多の命がバランス良くそれぞれの惑星へと送り込まれるのであった。

悲劇や逆境に立ち向かう者もいる。

自ら命を断つ者も多くあった。

これからの事件を想定する時、レオナルド先生はピンポイントでのリゾート地を開発するため人々に「木漏れ日とハンモック」と「精霊石」と渓流と「静寂の森」にドリンクと嗜好品を用意するための準備に取り掛かった。

レオナルド夫人・・・「明日からも忙しいんでしょうね。」

レオナルド氏・・・「そうだね~問題が山積みでね。」

レオナルド夫人・・・「楽しく過ごせましたよ、無理をなさらないようにね。」

レオナルド氏・・・「ありがとう!」

と言ってレオナルド先生は作業部屋にこもって助手のフリューゲルとアイデアを探った。
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