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第二話 取り立て

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その日、森ヶ崎純也は早朝に目が覚めた。

玄関からやや激しいノックが部屋まで響く

森ヶ崎は意を決し玄関の扉を開け放った。

そこには、秘密結社「テクノポリス」のゴロツキが数名が来ており森ヶ崎の父親、談九郎の抱えた1億円に登る負債の取り立てに来た所だった。

彼らは負債のうちの30%をライブハウス「HOTTEI HOUSE」を明け渡す事を提案して来た。
森ヶ崎純也は大きく首を振った。

そして、森ヶ崎は昨日将棋道場で角田斬九郎から得た100万円の小切手をゴロツキに手渡し玄関をピシャリと閉めて施錠した。

ゴロツキ連中は「シメシメ」とばかりに小切手を握り締めバックレた。

森ヶ崎純也はその夜、HOTTEI HOUSEをオープンして独りでアコースティックギターをかき鳴らした、しかし負荷の掛かるストレスで声は出ないそれでも朝が来るまでギターをかき鳴らした。

哀しくなっては大粒の涙が流れ落ちた。

失踪した父親の事、多額の負債の事、それでも、森ヶ崎は父親が作ったとても大切なHOTTEI HOUSEで親子の絆を裂いた悪意に怒りは迸り(ほとばし)決して生涯忘れまいと日記に記した。
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