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王太子妃教育が始まりました
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リリカはときには移植した茶葉の様子を見に行ったりしつつ、1週間のんびりとした日々を過ごした。そして、ついに今日から王太子妃教育が始まる。政治、経済、魔法学など幅広い分野を学ぶ。いずれも公爵家で教わっていた内容より、遥かに高い水準なので学び終えるのはかなり大変だと聞いている。茶葉のためという目的がなければ、わざわざ王太子妃になどなろうとはしなかっただろう。
「本日より教育係を務めさせていただきます。ソフィア・フローランスと申します」
茶髪の年配の女性が優雅に礼をする。
「ごきげんよう、フローランス伯爵夫人。これからよろしくお願いしますわ」
この方がフローランス伯爵夫人……。
リリカは前世の記憶が混ざってからというもの、たまに素が出てしまうようになった。
気を付けなくては。
そう思い、緊張しながらも必死に授業を受けていたリリカだったが、あっという間に王太子妃教育が始まって1週間が経った。王太子妃教育はリリカが思っていたほど難しくはなかった。ファンタジー好きなので魔法学に関しては楽しんで学んでいるし、他の科目に関しては確かに難易度は上がったが、基本的なことは公爵家でしっかりと学んでいたので、そこまで難しいと感じなかった。
過去の私、ナイス!!
ただし、苦手な科目も当然ある。それは語学だ。語学は前世で一番苦手な科目だった。王太子妃になるには母国語を含め最低でも5ヶ国語話せなければならないと聞き、発狂しそうになった。公爵家で学んではいたが、それも母国語を含め3ヶ国語だけだった。それだけでも大変だったのに、さらに2ヶ国語を覚えなければいけないのだ。美味しい茶葉のためだけに王太子妃になろうなんて無謀だったか、と早くも後悔し始めていた。
そのようなことを考えていたリリカだったが
「やあ」
「ひゃあっ!!」
真後ろからいきなり声を掛けられ、飛び上がって驚いた。
「レレレイリック様ッ!!」
動揺しているリリカを見て、レイリックは楽しそうに笑っている。
「久しぶりだね。随分疲れていたみたいだけど、これは語学書?」
「はい。5ヶ国語覚えないといけないので」
「……じゃあ出かけようか」
「へっ? いきなりですか!? もう夜ですよ」
「この時間ならあそこが良さそうだからね」
「?」
訳も分からないままリリカはレイリックにいきなり手を繋がれ、次の瞬間、身体がふわりと浮いた。
「きゃあっ!! と、飛んでる!? えええ~!!」
そうして連れてこられたのは王宮の隅にひっそりと立っている塔だった。その塔の屋上に降り立った。
「もうっ!! こういうことは事前に仰ってください!!」
ほんっとう一に心臓に悪いわ!!
リリカは抗議をする。
「ごめんごめん。でもほら、見てみなよ」
「わあっ!!」
空には満天の星空が、下には住宅や店の明かりがあちらこちらに点々と輝いているというとても綺麗な夜景が広がっていた。
もしかして、気分転換に連れて来てくださったのかしら。
「ふふっ、ありがとうございます。レイリック様」
我ながら単純だけど、これでもう少しぐらいは頑張れそうね。
「本当はこれを渡しに行ったんだよ」
そう言って、箱を渡される。開けてみると、
「ペンダントですか?」
レイリックの瞳の色と同じ碧色のネックレスが入っていた。
「ああ。これを必ず毎日、身に着けてほしいんだ」
「毎日ですか?」
「そうだよ。お守りだからね」
「お守り……。ありがとうございます。でも私、こんな高そうなものいただいても何も返せませんよ?」
「いいよ、そんなこと気にしなくても。言ったでしょ、お守りだって。婚約者の君に何かあったら困るからね」
ああ、なるほど。私の身に何かあった場合、公爵家から責任を追及されることになる。そのときに最大限、婚約者の身を守る努力をしていたと示すことが大切ですものね。
「分かりました。毎日、身に着けさせていただきますわ」
レイリックにどんな理由があったにせよ、これで今日は良い夢を見られそうね。
「本日より教育係を務めさせていただきます。ソフィア・フローランスと申します」
茶髪の年配の女性が優雅に礼をする。
「ごきげんよう、フローランス伯爵夫人。これからよろしくお願いしますわ」
この方がフローランス伯爵夫人……。
リリカは前世の記憶が混ざってからというもの、たまに素が出てしまうようになった。
気を付けなくては。
そう思い、緊張しながらも必死に授業を受けていたリリカだったが、あっという間に王太子妃教育が始まって1週間が経った。王太子妃教育はリリカが思っていたほど難しくはなかった。ファンタジー好きなので魔法学に関しては楽しんで学んでいるし、他の科目に関しては確かに難易度は上がったが、基本的なことは公爵家でしっかりと学んでいたので、そこまで難しいと感じなかった。
過去の私、ナイス!!
ただし、苦手な科目も当然ある。それは語学だ。語学は前世で一番苦手な科目だった。王太子妃になるには母国語を含め最低でも5ヶ国語話せなければならないと聞き、発狂しそうになった。公爵家で学んではいたが、それも母国語を含め3ヶ国語だけだった。それだけでも大変だったのに、さらに2ヶ国語を覚えなければいけないのだ。美味しい茶葉のためだけに王太子妃になろうなんて無謀だったか、と早くも後悔し始めていた。
そのようなことを考えていたリリカだったが
「やあ」
「ひゃあっ!!」
真後ろからいきなり声を掛けられ、飛び上がって驚いた。
「レレレイリック様ッ!!」
動揺しているリリカを見て、レイリックは楽しそうに笑っている。
「久しぶりだね。随分疲れていたみたいだけど、これは語学書?」
「はい。5ヶ国語覚えないといけないので」
「……じゃあ出かけようか」
「へっ? いきなりですか!? もう夜ですよ」
「この時間ならあそこが良さそうだからね」
「?」
訳も分からないままリリカはレイリックにいきなり手を繋がれ、次の瞬間、身体がふわりと浮いた。
「きゃあっ!! と、飛んでる!? えええ~!!」
そうして連れてこられたのは王宮の隅にひっそりと立っている塔だった。その塔の屋上に降り立った。
「もうっ!! こういうことは事前に仰ってください!!」
ほんっとう一に心臓に悪いわ!!
リリカは抗議をする。
「ごめんごめん。でもほら、見てみなよ」
「わあっ!!」
空には満天の星空が、下には住宅や店の明かりがあちらこちらに点々と輝いているというとても綺麗な夜景が広がっていた。
もしかして、気分転換に連れて来てくださったのかしら。
「ふふっ、ありがとうございます。レイリック様」
我ながら単純だけど、これでもう少しぐらいは頑張れそうね。
「本当はこれを渡しに行ったんだよ」
そう言って、箱を渡される。開けてみると、
「ペンダントですか?」
レイリックの瞳の色と同じ碧色のネックレスが入っていた。
「ああ。これを必ず毎日、身に着けてほしいんだ」
「毎日ですか?」
「そうだよ。お守りだからね」
「お守り……。ありがとうございます。でも私、こんな高そうなものいただいても何も返せませんよ?」
「いいよ、そんなこと気にしなくても。言ったでしょ、お守りだって。婚約者の君に何かあったら困るからね」
ああ、なるほど。私の身に何かあった場合、公爵家から責任を追及されることになる。そのときに最大限、婚約者の身を守る努力をしていたと示すことが大切ですものね。
「分かりました。毎日、身に着けさせていただきますわ」
レイリックにどんな理由があったにせよ、これで今日は良い夢を見られそうね。
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