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公爵と婚約者
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「それでお話しというのは」
スカーレットは2人きりになった部屋でウィリアムに尋ねる。
「ああ。事前に伝えておこうと思ってね。僕は女性を喜ばせるようなことは出来ない」
「えっと?」
「だから、その、だな……なぜか毎回婚約を断られてしまうんだ。不思議なことにね」
言いにくそうにしながらもウィリアムは告げる。
周囲から見ている分には何ら不思議なことなどないのだが、ウィリアムは断られる理由に一切気付いていない。ウィリアム的には婚約者が欲しいわけではなかったが、毎回断られることに関しては一応気にしてはいたのだ。
「女性が何を喜ぶかも知らないし、楽しませたりは難しいと思う。リリカが喜ぶものなら分かるんだけどな」
「リリカが喜ぶものって何ですか?」
スカーレットはそこに食い付いた。
「そうだなぁ。昔は動物を見かけるたびに一緒に遊ぼうと追いかけて行ったんだ。まあ、今も変わっていないかな」
「まあっ、そうなのですね」
「その動物が魔物だったことも何度かあってね。大変だったよ。それでお兄様~って泣き付いて来てね。可愛かったな~。もちろん、今も可愛いけど。そういえば怪我をした動物を助けようと連れ帰って来たこともあったな。はぁ、素敵な女性になったよ。あっという間にあんなに大きくなって。成長は早いな」
懐かしむように彼は言う。
「ええ、リリカは素敵な女性ですね。公爵令嬢なのに偉そうになんて一切しなくて、私にも平等に接してくださいました」
「ああ、そうだろう。さすがはリリカだ」
「リリカのこと、もっと聞かせてくださいませんか?」
「もちろんだ」
二人はすっかり意気投合し、ウィリアムはリリカに聞かれたら発狂して止められるような過去のことも次々と話した。
「こんなに話しが合う人は初めてだ。改めてこれからよろしくな」
「はい、私も楽しかったです。これからよろしくお願いします、公爵様」
「僕の妻となるのだからウィリアム……いやウィルと呼んでくれ」
「はい、ウィル。では私のこともスカーレットとお呼びください」
「ああ、そう呼ばせてもらうよ、スカーレット」
**********
「そろそろお話し終わったかしら」
「ああ、終わったよ。良い子を連れて来たな。スカーレットとは物凄く話しが合う」
((珍しい))
リリカとレイリックの心の声が一致した。
「一体、何のお話しをされていましたの?」
「ああ、それはな、リリカがいかに素晴らしいかという話しだ」
「……はい? えっと、今なんて? 私のお話し? ずっと?」
リリカは自分の耳を疑った。
「そうだ。リリカの素晴らしさを語り合っていたんだ」
どうやら聞き間違いではなかったようだ。リリカは頭を抱えて、真偽を確認しようとスカーレットの方を見る。
「ええ、本当ですよ」
「っそういうときは無理矢理でも止めてくれていいから!!」
「私がお聞きしたいとお願いしたんですよ。昔からお優しかったのですね」
キラキラとした目で見られている。
「えっ、話しが合うってそういうことなの!?」
まさかのお兄様の同類!?
「うーん、公爵の心は掴めたのかもね」
隣で話しを聞いていたレイリックが困惑気味に言う。
それなら良かったと思うべきなのかしら。
なんとなく複雑な気持ちになったリリカだった。
スカーレットは2人きりになった部屋でウィリアムに尋ねる。
「ああ。事前に伝えておこうと思ってね。僕は女性を喜ばせるようなことは出来ない」
「えっと?」
「だから、その、だな……なぜか毎回婚約を断られてしまうんだ。不思議なことにね」
言いにくそうにしながらもウィリアムは告げる。
周囲から見ている分には何ら不思議なことなどないのだが、ウィリアムは断られる理由に一切気付いていない。ウィリアム的には婚約者が欲しいわけではなかったが、毎回断られることに関しては一応気にしてはいたのだ。
「女性が何を喜ぶかも知らないし、楽しませたりは難しいと思う。リリカが喜ぶものなら分かるんだけどな」
「リリカが喜ぶものって何ですか?」
スカーレットはそこに食い付いた。
「そうだなぁ。昔は動物を見かけるたびに一緒に遊ぼうと追いかけて行ったんだ。まあ、今も変わっていないかな」
「まあっ、そうなのですね」
「その動物が魔物だったことも何度かあってね。大変だったよ。それでお兄様~って泣き付いて来てね。可愛かったな~。もちろん、今も可愛いけど。そういえば怪我をした動物を助けようと連れ帰って来たこともあったな。はぁ、素敵な女性になったよ。あっという間にあんなに大きくなって。成長は早いな」
懐かしむように彼は言う。
「ええ、リリカは素敵な女性ですね。公爵令嬢なのに偉そうになんて一切しなくて、私にも平等に接してくださいました」
「ああ、そうだろう。さすがはリリカだ」
「リリカのこと、もっと聞かせてくださいませんか?」
「もちろんだ」
二人はすっかり意気投合し、ウィリアムはリリカに聞かれたら発狂して止められるような過去のことも次々と話した。
「こんなに話しが合う人は初めてだ。改めてこれからよろしくな」
「はい、私も楽しかったです。これからよろしくお願いします、公爵様」
「僕の妻となるのだからウィリアム……いやウィルと呼んでくれ」
「はい、ウィル。では私のこともスカーレットとお呼びください」
「ああ、そう呼ばせてもらうよ、スカーレット」
**********
「そろそろお話し終わったかしら」
「ああ、終わったよ。良い子を連れて来たな。スカーレットとは物凄く話しが合う」
((珍しい))
リリカとレイリックの心の声が一致した。
「一体、何のお話しをされていましたの?」
「ああ、それはな、リリカがいかに素晴らしいかという話しだ」
「……はい? えっと、今なんて? 私のお話し? ずっと?」
リリカは自分の耳を疑った。
「そうだ。リリカの素晴らしさを語り合っていたんだ」
どうやら聞き間違いではなかったようだ。リリカは頭を抱えて、真偽を確認しようとスカーレットの方を見る。
「ええ、本当ですよ」
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「えっ、話しが合うってそういうことなの!?」
まさかのお兄様の同類!?
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隣で話しを聞いていたレイリックが困惑気味に言う。
それなら良かったと思うべきなのかしら。
なんとなく複雑な気持ちになったリリカだった。
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