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第二王子の登場
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とある日の夕方、リリカは庭園にいた。目の前には一匹の猫がいる。
「猫ちゃんっ」
慎重に近付いて姿勢を低くして、その猫の背中を撫でる。その猫は気持ち良さそうにゴロゴロと喉を鳴らす。
『気持ち良いわ~』
蕩けた声を出している猫に、リリカは思わず笑みを浮かべた。
そのとき、猫の耳がぴくりと動いた。
「猫ちゃん?」
『誰か来たわね。私は行くから、じゃあね』
「あっ、猫ちゃん」
その猫はヒュンッと素速く去って行った。
「あれ、話し声が聞こえた気がしたんだけど」
金髪の男性が現れ、慌てて立ち上がった。
「き、気のせいですわっ」
しまった。猫ちゃんとの会話聞かれたかしら。
あの猫の言葉はリリカ以外には聞こえていないので、ひたすら独り言を話す変な令嬢だと思われてしまう。
「そうか」
納得してくれて良かった~。
リリカはほっと胸を撫で下ろした。
「それで君はもしや」
「えっと……」
金髪ってもしかして、例のレイリック様の弟さんでは!?
「初めまして、リリカ・エバルディと申します」
リリカは慌てて挨拶する。
「やっぱり君が兄さんの婚約者か」
「はい」
「僕はレナード・フォン・アルマーニ、第二王子だ。それにしても、まさか兄さんがこんなに早く婚約者を決めるなんて思わなかったよ」
王族にしては遅い方ではないのかしら?
「兄さんはまだ誰とも婚約する気はないって言っていたからね」
リリカの心の声が漏れ出ていたのか疑問に答えてくれた。
レイリック様もそうだけど、察する能力高すぎでは!?
「ん? えっ!? そのネックレスはなに!? 凄い魔力を感じるんだけどっ」
レナードはレイリックからプレゼントされたネックレスを見て、驚きの声を上げる。
「分かるのですか?」
「まあね。僕は魔法を扱うのはあまり得意ではないけど、魔力を敏感に感じ取ることが出来るんだよ」
ああ、なるほど。それで気がついたのね。
「で、それ一体なんなの? リリカ嬢からは魔力あんまり感じないしプレゼントとか?」
「はい。レイリック様に頂きました」
「は? 信じられない……。あの兄さんが……女性にプレゼントを? しかもこんな凄い物……」
レナードは驚きのあまり、固まってしまっている。
そんなに意外なのかしら。そういえば、すっかり忘れてたけど、レイリック様は女性嫌いなのよね。だから今まで誰にもプレゼントされなかったってことね。
「こんなところで二人とも何しているんだい?」
レイリックがどこからともなく現れた。
「少しご挨拶していただけですわ」
「兄さん……。本当に兄さんがあのネックレスを?」
「ああ、そうだよ」
「……」
あっさりとレイリックが返した言葉に、レナードは無言になった。
「その髪飾り、また着けてくれたんだね」
「はい、お気に入りですから」
「気に入ってもらえて良かったよ。そのドレスは見たことないけど新しいもの?」
「はい。レイナに選んでもらったのですわ」
「へぇ、センスが良いな。君によく似合ってる」
「あ、ありがとうございます」
照れて、頬が赤くなるのが分かった。
**********
二人の様子を傍から見ていたレナードは内心驚きが隠せなかった。
あの兄さんが女性を褒めてる!? っていうか女性に笑顔で話し掛ける姿なんて見たことないんだけど!? これは夢か何かか? そうじゃなきゃ兄さんが女性相手にあんな風に接するなんてあり得ない。うん、そうに決まってる。
レナードは初めて見た兄の姿に困惑し、夢だと思い込むことにした。しかし、翌日、再び同じような光景を目撃することとなり現実だと認めざるを得なくなった。
僕がいない間に一体何があったんだよ!?
とレナードは心の中で大絶叫していた。
「猫ちゃんっ」
慎重に近付いて姿勢を低くして、その猫の背中を撫でる。その猫は気持ち良さそうにゴロゴロと喉を鳴らす。
『気持ち良いわ~』
蕩けた声を出している猫に、リリカは思わず笑みを浮かべた。
そのとき、猫の耳がぴくりと動いた。
「猫ちゃん?」
『誰か来たわね。私は行くから、じゃあね』
「あっ、猫ちゃん」
その猫はヒュンッと素速く去って行った。
「あれ、話し声が聞こえた気がしたんだけど」
金髪の男性が現れ、慌てて立ち上がった。
「き、気のせいですわっ」
しまった。猫ちゃんとの会話聞かれたかしら。
あの猫の言葉はリリカ以外には聞こえていないので、ひたすら独り言を話す変な令嬢だと思われてしまう。
「そうか」
納得してくれて良かった~。
リリカはほっと胸を撫で下ろした。
「それで君はもしや」
「えっと……」
金髪ってもしかして、例のレイリック様の弟さんでは!?
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リリカは慌てて挨拶する。
「やっぱり君が兄さんの婚約者か」
「はい」
「僕はレナード・フォン・アルマーニ、第二王子だ。それにしても、まさか兄さんがこんなに早く婚約者を決めるなんて思わなかったよ」
王族にしては遅い方ではないのかしら?
「兄さんはまだ誰とも婚約する気はないって言っていたからね」
リリカの心の声が漏れ出ていたのか疑問に答えてくれた。
レイリック様もそうだけど、察する能力高すぎでは!?
「ん? えっ!? そのネックレスはなに!? 凄い魔力を感じるんだけどっ」
レナードはレイリックからプレゼントされたネックレスを見て、驚きの声を上げる。
「分かるのですか?」
「まあね。僕は魔法を扱うのはあまり得意ではないけど、魔力を敏感に感じ取ることが出来るんだよ」
ああ、なるほど。それで気がついたのね。
「で、それ一体なんなの? リリカ嬢からは魔力あんまり感じないしプレゼントとか?」
「はい。レイリック様に頂きました」
「は? 信じられない……。あの兄さんが……女性にプレゼントを? しかもこんな凄い物……」
レナードは驚きのあまり、固まってしまっている。
そんなに意外なのかしら。そういえば、すっかり忘れてたけど、レイリック様は女性嫌いなのよね。だから今まで誰にもプレゼントされなかったってことね。
「こんなところで二人とも何しているんだい?」
レイリックがどこからともなく現れた。
「少しご挨拶していただけですわ」
「兄さん……。本当に兄さんがあのネックレスを?」
「ああ、そうだよ」
「……」
あっさりとレイリックが返した言葉に、レナードは無言になった。
「その髪飾り、また着けてくれたんだね」
「はい、お気に入りですから」
「気に入ってもらえて良かったよ。そのドレスは見たことないけど新しいもの?」
「はい。レイナに選んでもらったのですわ」
「へぇ、センスが良いな。君によく似合ってる」
「あ、ありがとうございます」
照れて、頬が赤くなるのが分かった。
**********
二人の様子を傍から見ていたレナードは内心驚きが隠せなかった。
あの兄さんが女性を褒めてる!? っていうか女性に笑顔で話し掛ける姿なんて見たことないんだけど!? これは夢か何かか? そうじゃなきゃ兄さんが女性相手にあんな風に接するなんてあり得ない。うん、そうに決まってる。
レナードは初めて見た兄の姿に困惑し、夢だと思い込むことにした。しかし、翌日、再び同じような光景を目撃することとなり現実だと認めざるを得なくなった。
僕がいない間に一体何があったんだよ!?
とレナードは心の中で大絶叫していた。
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