『HIRO』

双子烏丸

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「HIRO(1)」

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 ――――
 ボクは、ヒーロー。
 セカイのヘイワをまもるため、ワルいテキをタオしているんだ。
 ヒーローのシメイは、テキをタオすこと。
 ワルい、ワルいテキをタオして、タオして、タオして……、セカイをマモるんだ。
 ナゼならボクはヒーローだから、ヒーローがテキにまけるコトなんてないんだ。 
 ヒーローは、いつもテキにかつんだ。なぜならヒーローはただしいから、セイギのミカタなんだから。
 ボクは、タオすテキをさがしている。
 サガして、サガしていると……


 ――メのまえに、テキがあらわれた――
 ヒーローのボクは、テキにたちむかう。
 テキはナにかを、ボクにウってキた。
 でも、セイギのミカタにはそんなの、きくもんか。
 ボクはすぐに、テキとおなじコウゲキをやりかえす。
 するとテキは、コナゴナになった。
 どんなもんだ! これがヒーローのチカラだ!  
 けどテキはまだ、うごいている。
 テキのくせに……なまいきだ。
 ボクは、テキのアタマをつぶして、トドメをさす。
 もうテキは、うごかなくなった。
 でもユダンはできない。テキはまだまだいるからだ。
 まわりのテキも、ボクにコウゲキしてくる。
 コウゲキはカラダのあちこちにアタって、すこしイタイ。
 おこったボクは、テキににむかっていって、つぎつぎとタオしていった。
 テキのカラダはもろい。ちょっとコウゲキしただけで、カンタンにバラバラになる。
 ボクはテキとたたかって、すぐにゼンブたおした。
 これでまわりのテキは、ぜんぶいなくなった。


 ゼンブ? ホントウに…………これでスベテ?
 いや……タリナイ。ヒーローならもっとテキをタオさないと。
 なんだってイイ、とにかくボクがタオせるなら。
 そうオモイながらマワリをみると、まだなにかがいる。
 おおきいモノにちいさなモノ、いろんなスガタのナにかがタクサン。
 でもみんな、ボクがタオすテキのすがたに、よくニテイル。
 ニテイルなら、あれもゼンブ、ボクのテキにキマッテいる。
 ダトスルト、やるコトはヒトツだ。
 ケド、そのテキたちは、ボクをミルとにげていった。
 ナサケなんてイラナイ。だってアイツラは……テキだから。
 あのテキたちはウゴきがおそい、カンタンにおいつけつける。
 ボクはちょっとホンキをだして、はしった。そして、あっというまにテキたちにおいつく。
 おいつくとすぐに、テキにコウゲキする。
 ナンのタメライも、ジヒもナク。


 
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