科学は、如何にしてヒトを幸せにするか~ななの例~

深町珠

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生き生きと

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「本当に、有難うございます」ゆきなは
急に恥ずかしくなったのか、シーツに
隠れて俯きながら、小さな声で
加藤に告げて



「加藤先生ってお呼びしないと」と
そのまま、床に言った。


真っすぐな黒髪が、さらりと流れて
かたちの良い耳が、紅に染まっていた。


我に帰ったのだろう。


加藤は「わたしは先生じゃないんですね。
無免許だし」と、笑った。



ゆきなは「いいえ、私の先生です。
ずっと苦しかったのに、誰も助けてくれなかったけど。


初めて出逢った頃から、こんな日が
来てほしいって思っていたの。」口調まで
愛らしくなって。


「それだけじゃないって気持ちも
どこかにあったんです。
アルバイトて、私の苦手な仕事を
代わってくれたり、怖い人から庇ってくれたり、そんな加藤さんを私は、好きになっていたから、こんな風にお部屋にも誘えて。」と
ゆきなは、少し俯いたままで
シーツに隠れて、そう言った。


白いシーツに隠れている方が、とても
魅力的にも見えたりする。


伸びやかな脚だけが、すらりと伸びて。


さっきまで、温もりを感じていた存在が
どこか遠い世界のもの、のように

加藤は思う。




ずいぶん、こういう事があった。



なぜか、加藤に相談をするのは
若い女の子ばかりだったのは

加藤が、趣味で書いている
ファンタジーポップスの歌詞を見て


集まってくれるサークルの人達の
悩み事を聞いてあげているうちに
出来た
相談室だった、そんなせいもある。



「じゃあ、今夜はゆっくりお休み」と
加藤は言って帰ろうとすると


「このままでいて下さい」シーツのまま
ゆきなは、加藤に体を預けた。





そう言われてもなぁ、と
加藤は思ったけれど


帰ってしまうのも、少し可哀相だと思い
柔らかく、ゆきなを支えた。


少し、ゆりよりも細めだけれども
ふんわりと柔らかい感じ。

いい香りがした。

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