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時間のないふたり
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昼夜問わず働いても、報酬は僅か。
そんな暮らしをしていても、バイトで
友梨絵に会えるのは楽しみだったし
郵便局の仕事も、公務としての
使命感はあった。
お金の為に、善悪を蔑ろにはしたくないと
思うのは、二人、同じだった。
加藤は、ある日の出前の店、いつもの
ように
人のいない時間に
友梨絵に冗談を言った。
「ネットアイドルになってみない?」
可愛い服装をして、ビデオで話せば
いいお金になる。そんな例もあった。
でも、友梨絵は「恥ずかしいもの。そんなの」と、笑顔でかぶりを振った。
「ちびだし、あたし、おっぱい小さいし」
加藤は「裸じゃなくってさ、アイドル。
きゃりーぱみゅぱみゅみたいな」と言うと
友梨絵は、勘違いに頬染めて「そっか、でも
恥ずかしいよ、やっぱり」と言って
擦り寄って来た。
お金の為なら、なんでもするような
そんなJK、と言うイメージなんて
妄想だろうと加藤は思う。
そんな事するなら、コンビニで
時給800円のアルバイトなんてしない
のだろうけど(笑)。
働く子は、そんな事しないのだろう。
その、お金がないせいで
ふたりきりの時間は、この
アルバイトの時間だけ、そんな感じだったけど
それだけに、幸せな一時だったりもした。
「好きな人と、一緒にお店できたら
いいなって思う。それでバイト。」と、友梨絵は言う。
お店で働く練習、って。
会社勤めは、確かにあまり夢がないかもしれない。
でも、加藤もお金は無かったから
友梨絵の望みを叶えるのはちょっと無理そうだった。
何より、父を早く亡くして母を養う必要があったから
それだけで重荷でもあった。
家を持ちたいと言う母の望みを
叶える為に加藤は家を買ったが
後に、日本の政治が変わり
定年まで勤めるつもりだった会社、
芝浦の電気会社が経営が怪しくなって
希望退職、と言う形のリストラが起こった。
元々、官庁の電気設備を作っていた会社なのだけれども
アメリカの軍艦を言い値で買う事で
アメリカの不況を救う事になって
日本の企業に払うお金が無くなったのだった。
元々国民の税金なのに、おかしな事だったけれども
政治ってそういうものだ。
加藤の父親は政治家だったから、よくわかる。
不条理なものだ。
そんな暮らしをしていても、バイトで
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ように
人のいない時間に
友梨絵に冗談を言った。
「ネットアイドルになってみない?」
可愛い服装をして、ビデオで話せば
いいお金になる。そんな例もあった。
でも、友梨絵は「恥ずかしいもの。そんなの」と、笑顔でかぶりを振った。
「ちびだし、あたし、おっぱい小さいし」
加藤は「裸じゃなくってさ、アイドル。
きゃりーぱみゅぱみゅみたいな」と言うと
友梨絵は、勘違いに頬染めて「そっか、でも
恥ずかしいよ、やっぱり」と言って
擦り寄って来た。
お金の為なら、なんでもするような
そんなJK、と言うイメージなんて
妄想だろうと加藤は思う。
そんな事するなら、コンビニで
時給800円のアルバイトなんてしない
のだろうけど(笑)。
働く子は、そんな事しないのだろう。
その、お金がないせいで
ふたりきりの時間は、この
アルバイトの時間だけ、そんな感じだったけど
それだけに、幸せな一時だったりもした。
「好きな人と、一緒にお店できたら
いいなって思う。それでバイト。」と、友梨絵は言う。
お店で働く練習、って。
会社勤めは、確かにあまり夢がないかもしれない。
でも、加藤もお金は無かったから
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何より、父を早く亡くして母を養う必要があったから
それだけで重荷でもあった。
家を持ちたいと言う母の望みを
叶える為に加藤は家を買ったが
後に、日本の政治が変わり
定年まで勤めるつもりだった会社、
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希望退職、と言う形のリストラが起こった。
元々、官庁の電気設備を作っていた会社なのだけれども
アメリカの軍艦を言い値で買う事で
アメリカの不況を救う事になって
日本の企業に払うお金が無くなったのだった。
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政治ってそういうものだ。
加藤の父親は政治家だったから、よくわかる。
不条理なものだ。
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