関東電力殺人事件

80 暴いてやる

そんな中でも国政選挙が行われ
予想通りに保守が大勝した、と報道された。
投票した人は、６割にもならない。
その中の４割、つまり２割少しの支持でしかない。




国民のほとんどは政治を見放している。
従前からそうで、その無関心さが電力利権などの
腐敗体質を作った、とも言える。


特に、輝彦は政治や思想に興味がある訳でもないが
しかし、子供手当だの、高校の授業料無料だのと
馬鹿げているとは思ったりはする。



その費用を、関係のない自分たちが負担するのでは
原発利権と大して変わらない(笑)とも思ったりもする。


原発の方が、まだ電気を作るだけまし、かもしれない。
見ず知らずのガキの親に金を与えても、親が搾取するだろうし(笑)

高校などは義務教育ではないのだから、勉強したい者だけが行けばいい所だ、とも思う。


勉強など出来ても、人として不完全な者はダメだ。
よく、父はそう言っていた。

輝彦自身はそれほど秀才でも無かったので
受け流していたが、今回の事件に立ち会って
それを実感した。

一流大学を出て、有名企業や官庁に勤めても
何故、悪事を働くのだろうかと。

多分、損得だけに囚われているのだ。
一度、システムが狂ってしまうと
元に戻すのは困難で



そのツケが巡ってきたのだろう。


それで、闇に葬られた事件。


見方を変えれば、真実を暴露される事を恐れた連中が
領土問題まで使って政権を転覆させたとも思える。


しかし、政治に関係なく
真実を追求する者が居るなら
いつかは暴かれる、いや、暴いてやる。

そう輝彦は思った。