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深町珠

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ふたつの時間

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その仮定だと、説明は可能である。
珠子の家の屋号が「珠乃家」で、創業は
珠子の出生の遥かに前である事。

珠子と母が、現世に同時に存在した事。

・・・そこからの帰結では、母の代替にこちらの世界に訪れるのは・・・
珠子の代替では、ない。

のであるが。


「でも・・・・。」神流は思う。

珠子出生前には、珠子の母、日向子ひとりだった。
それまでの間、「向こうの時間」で過ごしていて・・・・。
「此方の時間」では、一瞬に飛び越えた。


「・・・と、言う事も有り得ますね」


と、思う。



異空間でーーーーー




A 「珠乃家」創業時=>=>珠子出生
          ↓        ↑
B=>=>=>=>=>=>==>


Bの時間単位がAと異なる事は、異空間なら有り得る訳だ。



「そうすると・・・・・「入れ替わり」が一瞬でない事も、ありますね」


と、神流は推論した。




「どちらにしても・・・・防ぐ方法は現状では、見つからないのですけれど。」

と、モノ・ローグ。



静かな、農村の夜は更けていく。



「どうしたら、防げるのでしょう。」と、神流は自問自答。











「神流ちゃん、お風呂、ごはん?」と、珠子。


神流は「新妻みたいですね」と、にこにこ。


珠子は「そう?」ちょっと恥ずかしげ。
自身が、引き摺ってしまうと
回りが沈んでしまう。

それが、珠子が学んだ事だった。

少女の頃は、もう少しウェットだったけど
それで、みんなに気を使わせてしまっていたから。



珠子は「新妻って年でもないでしょ」と。にこにこ。


神流は、いえいえ、と掌を横に振り「年齢、ではなくて。初々しさみたいな感じでしょうか。」


珠子は「そうねー。26歳って言うと、江戸時代ならもうおばさんだったって。
聞いたなぁ。36才が平均年齢だったとか。」


神流は「あくまで平均ですから。子供が早く死んでいましたし。それに、戸籍も
ない時代のお話です。サンプル数が少ないと、あまり当てにはならないです。」

と、実践で分析をしている人らしい見解を述べた。


そう言いながら・・・・・。


・・・・もし、珠子の祖先が江戸時代くらいの人ならば。
かなりの長寿になりそうですね。


並列時空間との往来をしていれば・・・見た目、長寿になりますね。
珠子が、あまり加齢していないように見えるのと似ていて。



A 時系列====>====>====>====>

B 時系列=>=>=>=>

この位の差があったら、ランダムに 「>」のポイントで往来していれば・・・・

加齢が遅かったり、進んだり。




浦島太郎とか、不老不死仙人とか。

そんなことを連想したりして。ちょっと微笑む。



珠子の例も、或いはそうであるかも知れず・・・。

珠子自身が、並列時空間の「珠乃家」の創始者の妻である事も
否定はできない。


「それだと、不老不死伝説になりますね」

800年生きて、加齢しないので「旅」に出て。
旅先に滞在するけれど、婚姻を求められて
また、旅に出る。
そんな、お姫様のお話。




「もし、そうなら。」


「向こうの世界」の、タイム・スケールが進まないうちに帰らないとならない事になる。

いや。


自動的に入れ替わる筈。



「・・・・に、なりますね。」

と、帰結した。

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