タビスルムスメ

深町珠

文字の大きさ
上 下
243 / 361

男の手仕事

しおりを挟む
 
愛紗は「6時からごはん、食べられるから。」
それを言いに来たのだった。

友里絵は「何時まで?」

愛紗は「7時までに入るんだけど・・・そんなに食べる人いないよ」
ここもバイキングである。

菜由は「んじゃ、ご飯先にするかな」今、6時ちょっと前。

由香は「そだね。じゃ、洗濯物を入れといて・・・。」と。

友里絵は「下着ドロされっぞ」と、いひひ顔(^^)。

由香は「オマエの、ご本尊様がついたパンツなんて盗むかよ」

菜由は「ご本尊様(笑)。」

友里絵は「わかんないよー。そんなの。それがいいって人もいるかもよ」

愛紗はついていけない(笑)ので。部屋に戻った。

由香は「友里絵のきたねーパンツと一緒に洗うとバイキンが移りそうだなぁ」

友里絵は「汚くないよー。ほれ」と。バッグから出した。


由香「アホ!」と、友里絵のおでこをピーン。

菜由は「ご本尊様、いなかったねえ」(^^;
「でも、お風呂入ったらまた出るでしょ。パンツ」

友里絵は「あっそーか。じゃ、先に脱いで。」

由香は「んじゃさー。風呂入らないで洗ったパンツはくのか?きたねーじゃん」

友里絵は「んじゃ、ノーパンしゃぶしゃぶ」

菜由は「しゃぶしゃぶがどうして?」(^^;

由香は「夕飯で出たりして」

友里絵は腰を突き出して「どーぞ、ご主人様」

由香は「なんか危ないなあ、それ」(^^;

菜由は「どーでもいいけどさ、パンツの話廊下でするのっても・・・・。」

友里絵「ほぼBBAだな」

由香「菜由はともかく」

菜由「ともかくかい!」


ははは、と・・・みんな笑う。


「じゃ、洗濯は後にして。ご飯いこーか」と言う事になった。







その頃の「お兄ちゃん」は・・・・。
明日の公休=>出勤になってしまって。

ひとり淋しく、寮に戻って。

男の手仕事(笑)・・・は、して居ない。



-----してても書けないが(^^; 


お兄ちゃんで居なくてはならないのも、案外疲れるのだ。

「真由美のやつ、カレシとか出来ないのかな?」

・・・とは思うが、それはそれで。出来たら出来たで心配なお兄ちゃんである。


「だいたい、なんで、あの4人を連れてきたんだろう?」


ナゾだ。


「ま、いっか。メシ食って寝よう。風呂入って。」

夜勤でなくて幸いだが。日勤の後、夜勤、なんて仕事は
機関士には無い。

そこが、国鉄のいい所だ。


お兄ちゃんは、自分の部屋。3階の北側の部屋から
スリッパで。
スタスタスタ・・。廊下を歩いて。

いつも、静かな寮である。


一階の食堂に下りて。

寮は、面倒見のいい寮母さんがいるので・・・。とても有難い。

ご飯やお風呂。そういう家事をしなくていいだけでもとっても楽だし
機関士って神経を使う仕事だから、のーんびりしたおばさんの
寮母さんに会うだけでも、結構、心和む。

そんなお兄ちゃん、だった。

「日光くーん、明日仕事だってね。ごくろーさん」と。
寮母のおばさん。
パーマの頭。くるんくるん。にこにこ。
どでーんと。大型。(^^)。蒸気機関車のようだ。

温かみがあるところも似ている。


お兄ちゃんは「はい。ずれるだけだし」と、明るく。にっこり。

おばさんは「でも、真由美ちゃんがっかりでしょ。明けー公休くらいしか帰れないから」


真由美も職員だから、時々はここに来れる。
なぜか男子寮でも、女子が入れるのは面白い。
逆は厳禁であるが(笑)。


お兄ちゃんは「さっきも来てましたよ、駅に。」
しおりを挟む

処理中です...