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ふたつの人生
しおりを挟むふたつの人生
リクルートさんは、かつて
ここの屋上で、めぐに出逢ったひと。
初夏のことだったろうか。
その時の彼女は、学校を卒業しても
仕事がなく、それを悲観していて。
それは、当時の世界を
過剰に欲望を持った人達が動かしていたから。
お金もない、純真な彼女を雇うより
その場限りの間に合わせで済まそう、そういうふうに、会社を経営する方針が決まってしまっていて。
それは、世界中そんなかんじだったから、リクルートさんは
前途を悲観してしまって。
でも、神様は人々の欲望が
魔物のせいでひきおこされている事を知って。
魔物のエネルギーは、人々の欲望。
悪魔のエネルギーは、人々の悪意。
人々の欲望や悪意を煽る事で
それらをエネルギー源にしている
彼らが、人間界を乱している事を
ルーフィーたちが突き止め。
神様とルーフィーは、その状況を粛正する。
その時、時間軸を18年逆転させたので
リクルートさんが就職に困るような
状況は、最初からなかった事になった。
なので、
前途を悲観することがないので
最初から、リクルートさんは
屋上に行く事もなかったから
めぐに、出逢ってはいないはず。
・・・・なんだけど(笑)。
そういう事はよくあるので
たとえば、心理学のコトバで言う
既視感覚、なんて言う感じと間違えられていて(笑)
本当は逢っているのだけど、
記憶を上書きされたので(笑)
なーんとなく、見たことある人だな(笑)
ってな感じで、リクルートさんは
めぐの事を見ていた。
もちろん、めぐは
時間旅行をする人だから(笑)
その記憶は、忘れていない。
忘れたのは、魔物に襲われた記憶だけだ。
「あ、あの・・・・。」なんて言ったらいいのか、めぐは困った。
魔法使いのたまごの、めぐは
記憶が複数ある事に、なんとなく
慣れているけれど
ふつうの人、リクルートさんは
そんな事は思いもよらないだろう。
そんな事があれば、刑事ドラマでよくあるように
アリバイ、なんてものは
なくなってしまう
(笑)。
同じ時間に、複数の行動ができてしまうから・・(笑)。
そんな、複雑な思いで
めぐは、リクルートさんに声をかける事を躊躇っていた。
その思いは、ルーフィーには理解できる。
クリスタさんも。
とてとてとて・・・・・・。
絵本を読んでた坊やは、にこにこして
リクルートさんに、抱きついた。
「・・・・・・!」
それで、きっかけができた、と言うか(笑)
ちいさな子のパワーは、いつも
自由だ。
坊やは、にこにこ。
めぐが、躊躇っているあいだに
気持ちを案じ、ルーフィーが話し掛ける。
「失礼、この子をお探しではありませんでしたか?」と
イギリス流、クイーンズイングリッシュのルーフィーは
端正だ。
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