15 / 49
16作
しおりを挟む
さて、本日は此方。いいですね。のどかなお話で。学術研究者と言うのは、寅さんっぽい所がありますね、確か。大抵貧乏だし、旅人。非正規雇用だしにやにやした顔。夢追い人ですね。小林幸子じゃなくて小林桂樹さん。お似合い。樫山文枝さん可愛らしい♥。今も変わらず。
前作で夢想的なサラリーマン、で、今回は学者(東大だと、たぶん大学院研究専攻、かな。研究だけやってる所。変な人多いです。半地下の研究室にほとんど住んでる人、とか)寅さんは、いつものように愛でたいだけ。研究助手の礼子さんを可愛がってるだけで。恋、と言うような範囲にない自由さです。
映画の冒頭、山形から修学旅行の少女が寅さんを訪ねて来ます。寅さんの娘ではないかと、皆慌てます。そうではなく、寒河江で、食物を恵んでくれた人の娘でした皆で、その娘をもてなします。(ひょっとしたら、原案では「悪童」にあった、タコの工場に居た娘だったのかな。うなぎ屋の色男に恋した)。
サトコちゃんでしたね。「少年寅次郎」でヒロインのひとりだった。まあ、今回の寒河江のお雪さんはちょっと可哀想な役柄なので、違う人ですね。「悪童」だと、サトコちゃんがお母さんになった頃、売をしている寅次郎青年に再会するのですけど。その辺りのお話もTVにしないかなー。そのうち。
寅さんは、寒河江までお墓参りに行くのです。そこで、お雪さんが「学問がないから」東京の色男に騙されたと言っていた事を和尚さんから聴きます。(この辺りが、サトコちゃんのお話から来てるのかな、なんて)寅さんは、自身愚かだと和尚に告げますが、「愚かだと気づいた方は愚かではありません。
いいシーンでしたね。そこで和尚に「あなたも学問をなさるいい」と、勧められます。(真の意味での「学問」。学校の勉強の事ではなく)今回は、山田監督流の文化論、のようなテーマもありますね。研究者の礼子さん、学者の田所先生より、寅さんの方が真理を突いた事を述べる。(よくある事ですね。
それで、寅さんは学問をしたいと思うのですが、皆、学校のお勉強しか知らない。この辺り、風刺ですね。山田監督のご見識が生かされています。今でもそうですね。学校の勉強が全てだと思う人はいないでしょう。少しづつ良くなって来ているようではありますけど。学校の映画を作る山田監督らしい今回。
考古学研究のお二人。教授さんは寅さんの率直な言葉に感銘を受け、寅さんを「師」と呼ぶ。礼子さんは「何故学問するか」との問いに顧みる。そんなふうに、客観性があるのが、このお二人が本物の研究者らしい辺り(ふつうは、こうは行かないです。ニュートンさんだってライバルに意地悪だった位で)
そんな教授さんは、どうも礼子さんに幻想を抱いているようで、でもそれは、例えば美しいサウンドが作るような愛の幻想で。
現実にはならないもので。(だからいいのですが)寅さんは元々そうだから解っている。教授はとらやに下宿する礼子さんが心配になってしまいます。
ちょっと脱線すると、こう言う、空想上の美、ですね。研究をするような人は、元々自分の思考と記憶の中で過ごしていますし、そうでないと出来ない。ちょっと恋愛、みたいな事を具象化するのは困難。想いだけが募るのね。別にそのままでいいの。元々自分の空想なんだから
それで教授は、想い余ってラブポエムを綴ります。ひとりの家だとまあ、空想が止まらない。礼子さんが世話女房のようで(たぶん、教授のお母さんがそうだったのでしょうね。優しい方だったのでしょう)ちょっと錯覚してしまう。お千代さんと、岡倉助教の時と同じで。少年のままですね。愛らしい方。
お相手の礼子さんが、とても可愛らしいので、これは教授で無くても好意は持つでしょうね。守護したいと普通の大人は思うのですけど、教授さんは永遠の少年だったのでしょう。好きな事だけしていた人らしい自由さ。酔って、そのラブレターを渡してしまいます(この辺りは喜劇ですね)あーあ。
夜にラブレターを書かない方がいいですね。面白いものです。渡した後で後悔する教授さん。この辺りが似合うお顔でもあります。それで礼子さんは、現実を顧みてしまいます。悩むお姿も愛らしいですね。寅さんは、今回は恋、ではないようで(ちょっと表現不能。愛でたい事は事実なのですが)
愛でたい気持ちは、原初的なものですから、恋愛、等と言う後から出来た言葉に当て嵌まらない。なので、婚姻、等と言う制度に合致しない訳で。そのままでいいのですが、礼子さんは婚姻/研究= のように考える。研究的思考ですね目が笑っている笑顔家庭に入るべき、と思う訳ですね。確かに研究は無理でしょうね。
前作のリリーさんは歌、りつ子さんは絵、礼子さんは考古学。この頃の山田監督さんの論旨には「生物としての幸福/文化的な幸福感」が、あるようですね。まあ、生物的幸福=排他。∴どちらを選んでも同じ。なのですが、当時はご婦人、若年の文化的活動は制限されていましたから(=高齢層の排他に)で。
なので、「折角ここまで来たのに、研究を続けたい」と、礼子さんは思うでしょう(ふつう、大学だと博士号持ってたり、「同等の見識を有する者」でないと研究者にはなれないです。)嫌いな人に「好き」と言われても思わないでしょうけど、この辺りは文字に出来ない感情ですから、映画っていいなぁ。
寅さんがなぜ愛でたいのか。たぶん...光子さんを何処かで憶えていて「優しくされた」気持ちを思い出しているのでしょう(光子さんはもう、何処にも居ないので尚更)大抵の感情は追体験なので、過去に快かった事を反芻したいの。それで、礼子さんは「お母さんのような」寅さんに安堵するのです。が。
恋のお相手としては、ちょっと物足りないと思う人もいるのでしょう。元々「寅の人生そのものが夢のようなもの」と、御前様が形容していますように、寅さん自身、それで十分幸せなの。でも、礼子さんは寅さんに求婚されたと告げます。それで、寅さんの幻想は霧散してしまいます。ああ無情。
前作で夢想的なサラリーマン、で、今回は学者(東大だと、たぶん大学院研究専攻、かな。研究だけやってる所。変な人多いです。半地下の研究室にほとんど住んでる人、とか)寅さんは、いつものように愛でたいだけ。研究助手の礼子さんを可愛がってるだけで。恋、と言うような範囲にない自由さです。
映画の冒頭、山形から修学旅行の少女が寅さんを訪ねて来ます。寅さんの娘ではないかと、皆慌てます。そうではなく、寒河江で、食物を恵んでくれた人の娘でした皆で、その娘をもてなします。(ひょっとしたら、原案では「悪童」にあった、タコの工場に居た娘だったのかな。うなぎ屋の色男に恋した)。
サトコちゃんでしたね。「少年寅次郎」でヒロインのひとりだった。まあ、今回の寒河江のお雪さんはちょっと可哀想な役柄なので、違う人ですね。「悪童」だと、サトコちゃんがお母さんになった頃、売をしている寅次郎青年に再会するのですけど。その辺りのお話もTVにしないかなー。そのうち。
寅さんは、寒河江までお墓参りに行くのです。そこで、お雪さんが「学問がないから」東京の色男に騙されたと言っていた事を和尚さんから聴きます。(この辺りが、サトコちゃんのお話から来てるのかな、なんて)寅さんは、自身愚かだと和尚に告げますが、「愚かだと気づいた方は愚かではありません。
いいシーンでしたね。そこで和尚に「あなたも学問をなさるいい」と、勧められます。(真の意味での「学問」。学校の勉強の事ではなく)今回は、山田監督流の文化論、のようなテーマもありますね。研究者の礼子さん、学者の田所先生より、寅さんの方が真理を突いた事を述べる。(よくある事ですね。
それで、寅さんは学問をしたいと思うのですが、皆、学校のお勉強しか知らない。この辺り、風刺ですね。山田監督のご見識が生かされています。今でもそうですね。学校の勉強が全てだと思う人はいないでしょう。少しづつ良くなって来ているようではありますけど。学校の映画を作る山田監督らしい今回。
考古学研究のお二人。教授さんは寅さんの率直な言葉に感銘を受け、寅さんを「師」と呼ぶ。礼子さんは「何故学問するか」との問いに顧みる。そんなふうに、客観性があるのが、このお二人が本物の研究者らしい辺り(ふつうは、こうは行かないです。ニュートンさんだってライバルに意地悪だった位で)
そんな教授さんは、どうも礼子さんに幻想を抱いているようで、でもそれは、例えば美しいサウンドが作るような愛の幻想で。
現実にはならないもので。(だからいいのですが)寅さんは元々そうだから解っている。教授はとらやに下宿する礼子さんが心配になってしまいます。
ちょっと脱線すると、こう言う、空想上の美、ですね。研究をするような人は、元々自分の思考と記憶の中で過ごしていますし、そうでないと出来ない。ちょっと恋愛、みたいな事を具象化するのは困難。想いだけが募るのね。別にそのままでいいの。元々自分の空想なんだから
それで教授は、想い余ってラブポエムを綴ります。ひとりの家だとまあ、空想が止まらない。礼子さんが世話女房のようで(たぶん、教授のお母さんがそうだったのでしょうね。優しい方だったのでしょう)ちょっと錯覚してしまう。お千代さんと、岡倉助教の時と同じで。少年のままですね。愛らしい方。
お相手の礼子さんが、とても可愛らしいので、これは教授で無くても好意は持つでしょうね。守護したいと普通の大人は思うのですけど、教授さんは永遠の少年だったのでしょう。好きな事だけしていた人らしい自由さ。酔って、そのラブレターを渡してしまいます(この辺りは喜劇ですね)あーあ。
夜にラブレターを書かない方がいいですね。面白いものです。渡した後で後悔する教授さん。この辺りが似合うお顔でもあります。それで礼子さんは、現実を顧みてしまいます。悩むお姿も愛らしいですね。寅さんは、今回は恋、ではないようで(ちょっと表現不能。愛でたい事は事実なのですが)
愛でたい気持ちは、原初的なものですから、恋愛、等と言う後から出来た言葉に当て嵌まらない。なので、婚姻、等と言う制度に合致しない訳で。そのままでいいのですが、礼子さんは婚姻/研究= のように考える。研究的思考ですね目が笑っている笑顔家庭に入るべき、と思う訳ですね。確かに研究は無理でしょうね。
前作のリリーさんは歌、りつ子さんは絵、礼子さんは考古学。この頃の山田監督さんの論旨には「生物としての幸福/文化的な幸福感」が、あるようですね。まあ、生物的幸福=排他。∴どちらを選んでも同じ。なのですが、当時はご婦人、若年の文化的活動は制限されていましたから(=高齢層の排他に)で。
なので、「折角ここまで来たのに、研究を続けたい」と、礼子さんは思うでしょう(ふつう、大学だと博士号持ってたり、「同等の見識を有する者」でないと研究者にはなれないです。)嫌いな人に「好き」と言われても思わないでしょうけど、この辺りは文字に出来ない感情ですから、映画っていいなぁ。
寅さんがなぜ愛でたいのか。たぶん...光子さんを何処かで憶えていて「優しくされた」気持ちを思い出しているのでしょう(光子さんはもう、何処にも居ないので尚更)大抵の感情は追体験なので、過去に快かった事を反芻したいの。それで、礼子さんは「お母さんのような」寅さんに安堵するのです。が。
恋のお相手としては、ちょっと物足りないと思う人もいるのでしょう。元々「寅の人生そのものが夢のようなもの」と、御前様が形容していますように、寅さん自身、それで十分幸せなの。でも、礼子さんは寅さんに求婚されたと告げます。それで、寅さんの幻想は霧散してしまいます。ああ無情。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
【戦国時代小説】 甲斐の虎•武田信玄と軍師•山本勘助
蔵屋
歴史・時代
わたしは、以前、甲斐国を観光旅行したことがある。
何故、甲斐国なのか?
それは、日本を象徴する富士山があるからだ。
さて、今回のわたしが小説の題材にした『甲斐の虎•武田信玄と軍師•山本勘助』はこの甲斐国で殆どの戦国乱世の時代を生き抜いた。そして越後の雄•上杉謙信との死闘は武田信玄、山本勘助にとっては人生そのものであったことだろう。
そんな彼らにわたしはスポットライトを当て読者の皆さんに彼らの素顔を知って頂く為に物語として執筆したものである。
なお、この小説の執筆に当たり『甲陽軍鑑』を参考にしていることを申し述べておく。
それでは、わたしが執筆した小説を最後までお楽しみ下さい。
読者の皆さんの人生において、お役に立てれば幸いです。
【猫画像あり】島猫たちのエピソード
BIRD
エッセイ・ノンフィクション
1作品あたりの画像の枚数上限(400枚)に達したため、こちらは完結。
【島猫たちのエピソード2025】を新たにスタートします。
石垣島は野良猫がとても多い島。
2021年2月22日に設立した保護団体【Cat nursery Larimar(通称ラリマー)】は、自宅では出来ない保護活動を、施設にスペースを借りて頑張るボランティアの集まりです。
「保護して下さい」と言うだけなら、誰にでも出来ます。
でもそれは丸投げで、猫のために何かした内には入りません。
もっと踏み込んで、その猫の医療費やゴハン代などを負担出来る人、譲渡会を手伝える人からの依頼のみ受け付けています。
本作は、ラリマーの保護活動や、石垣島の猫ボランティアについて書いた作品です。
スコア収益は、保護猫たちのゴハンやオヤツの購入に使っています。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる