21歳のわたし ー真夏の蜃気楼ー

深町珠

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かわいい悪魔ちゃん

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そうして、また土曜日。

ルグランは、古ぼけた国産の白い乗用車に

老母を乗せて。



図書館に来る。



なんとなく、今まで。土曜に来て

セシルに会うと。



嬉しいような、恥ずかしいような。

不思議な気持になるので・・・。



会わないようにしていた、ような。

そんなところもあったけど。





ボーイ・ミシェルが「セシルが淋しがっている」などというので

尚更気になってしまう(^^)。





ふつうに、ふつうに。



そう思っても、ぎこちなくなってしまう。

心は青年のルグランである。





本当に青年だったら、どんなにか楽だろうと思う。

普通に恋愛すればいいのだし。





今日も、カウンターにセシル、クリスタさん。なぜか、めぐも居る(^^)。



3人並んでいると、なんとなく・・・セシルのところを避けたくなるルグラン。



そうすると、セシルは手をあげた。



こちらへどうぞ、とでも言っているようにルグランを見るので・・。

ルグランは、なんとなく仕方なく(笑)そちらに行ってしまう。





こんにちは、と・・・にこやかに笑う、セシル。



屈託なく、どこにも、曇りが無い様。



だからと言って、何かを求めるワケでもないのだが。





今日は、貸し出しカードの更新時期で・・・。





「身分証明をお持ちですか?」と、セシル。



きょうは、モノ・クロームの花柄ブラウスと、ロングスカート。

ちょっと大人っぽい。





ルグランの名前を呼んで。嬉しそうに言うので・・・。



ルグランも、なんとなく愛らしく思ってしまう・・・・。



こういう気持って、なんだろうな、と。















セシルは、カウンターの中で

なんとなく和んでいた。



なぜ、そうなるのか解らないけれど

ルグランさんと、図書の貸し借りをしているだけの間。

それが、楽しい、嬉しい。



今日は、少しお話ができた。

名前を呼べて。





それだけのことだけど。



セシルの、ちょっとしたオトメちっくロマンだった。



空想の中で、楽しむ。そんな時間。





だから。



カウンターに来る、ルグランを見かけて

手をあげて。





「こっちへきて」と、言いたいけど、言わない。





そのもどかしさが、なんとなく・・・・ステキ。

セシルの、ちょっとした楽しみだった。























そんな様子を見ている、クリスタさんは天使さんなので・・・。



「セシルちゃん、かわいいわ」と、にこにこ、ふんわり。ふわふわ。





おとなりのカウンターで、のんびり。



ずーっと前、クリスタさんが天使さんになる前・・・。

そんな気持になった事があった。

思い出していて、和んだクリスタさんだった。

















めぐは、なぜか3人目のカウンターに居て



セシルとルグランを見ていた。





「セシルは・・でも、天性の魔女ね」と(^^;





自分で気が付いていないけど、ルグランを惑わせている。



「なんだっけ、ふるーい映画の。」



ヘプバーンだったかな。



そんなことを連想した。







「セシルも魔法使いかも」(^^;



なーんて、思う。







小悪魔セシル、か(^^)。



でも、めぐの飛んだ10年後の姿では・・・・。



セシルの近くにミシェルも居なかったし、ルグランも居なかった。





「ほんとに魔女になっちゃったのかな」なーんて思った。



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