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第2章
第19話 異世界のお城と姫と夏フェスと
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エリス王女は、俺の差しだしたペットボトルのスポーツドリンクを手に取る。
「カイさん、これは?」
「これは、エリクサーです!」
俺の言葉に部屋中にどよめきが起こる。
「何を言っている?エリクサーは空想上のものだ!」
ヴェゼルにも多少は薬の知識があるのだろう。やつの大声が響く。
だが空想上と言われようとも、鑑定の結果はエリクサー。これは実際に存在しているのだ。
王家侍医ミハエルさんも初めて見るらしく、驚きながらスポーツドリンクを見つめている。
「カイ殿……、それは誠ですか?私も伝承では聞いた事がありますが、現実には存在しない架空の薬だと思っていました。その入れ物も面妖な……。これは一体どこで手に入れたものなのですか?」
「えっと、俺の国からたまたま1本だけ持ってきてたんです……」
「カイ殿はグリセリア国民ではなかったのですか!1本だけ……、これだけしかお持ちでないのですね?」
あっ、なんかいろいろとボロが出そう。言葉には気を付けないと。
「そうです。それ1本しかありません」
「確かエリクサーとは、錬金術で作り出せるという伝説の秘薬。もしそれが本当にエリクサーならば、服用することで如何なる病も治すことができると聞いた事があります。ですが……」
何か問題があるのだろうか?
ミハエルはエリス王女からペットボトルを取り上げると言った。
「こちらで調査してからでないと、王女様には飲ませることはできません。もしかしたら毒が入っているかもわかりませんから。カイ殿はこちらでしばらくお待ち願えますか?」
アロエだって、全員で鑑定してから試食もし、確認してから王女に服用してたんだ。
俺がエリクサーだと言っても、ミハエルさんたち侍医がしっかり鑑定して大丈夫だと保証してからでないと王女に飲ませることなどできるはずがない。
俺は少し焦りすぎていたと反省した。
「分かりました」
「そうだ!毒だ!毒に決まっている!この男は王女を毒殺しようとどこかから送られてきた刺客に違いない!エリクサーなどという戯言を誰が信じるものか!」
騒がしいヴェゼルは無視だ。
「カイ殿。言っておきますが、万が一これが王女の健康に害するものだと分かった場合は、ただではすみませんぞ」
ミハエルさんは俺にそう脅すが、俺が同じ立場ならそう言うだろうと思うと怒りは湧かない。
俺は真っすぐミハエルさんの目を見て答えた。
「はい。確認よろしくお願いします!」
俺が異世界から来ているという事情を知っているファランさんもクロエも何も言わない。俺のことを信じてくれているからだろう。何も言わず俺に大丈夫だと頷くと、ミハエルさんと一緒に別室へと向かった。ヴェゼルもなぜか一同に付いて出て行く。
部屋には、俺とロデリック王太子、エリス王女と王女のメイドの四人が取り残された。
「すまないカイ。お前を信じていないわけではないのだが」
「いえ、突然すいませんでした。しっかりと鑑定してもらえば信じてもらえるはずです。エリス様の病気もきっと治るはずです!」
俺を気にかけてくれるロデリック王太子に、根拠はないけど俺は断言した。
いや根拠ならある。ミハエルさんが、もしエリクサーならどんな病気も治せると言ったからだ。鑑定の結果、スポーツドリンクがエリクサーであることは間違いない。だとしたら王女の病気は必ず治せる。俺のいた世界では治せないような重病でも、不思議な力に満ちたこの世界なら、奇跡が起こるはずだ。
「ありがとうございます……」
か弱い声でエリス王女もお礼を言ってくれた。
病気が治ればこの声ももっと元気になるだろうし、そのやつれた笑顔にも健康的な美しさが戻るだろう。
「でもエリス様。ミハエルさんも言っていたんですが、薬だけではなくエリス様自身の治ろうと思う気持ちも大切です!元気になってどんなことがしたいとか、目標を立てるのもいいと思います。未来に夢を持ってくださいね」
「目標……ですか」
「そうです。些細なことでもいいんです。どんな事をしたいだとか、どんなものを食べたいだとか。エリス様の好きな事を想像するんです」
俺の言葉にロデリック王太子も共感してくれた。
「おお!そうだな。エリス、元気になったら何か食べたい物はあるか?なんでも用意するぞ!」
「う~ん、今食欲がないので何とも……」
「そうか。そういえばお前は観劇が好きだったな。オペラでも見に行くか?それともクラシックコンサートにするか?」
「音楽は久しぶりに聴いてみたいです」
「そうか!では動けるようになったらすぐに手配するぞ!」
エリス王女の言葉に、ロデリック王太子はとても嬉しそうな顔をする。
「エリス様も音楽が好きなんですか?」
「まあ、カイさんも?」
「ええ、俺はちょっと騒がしい音楽が好きなんですけどね」
「騒がしい?クラシック音楽とは違うのですか?」
「僕の好きな音楽は、クラシックとは楽器の編成が違っていて……、大衆音楽っつうんですかね?音楽ジャンルの事は不勉強なんですが」
「大衆音楽というと、街中で吟遊詩人が広場や酒場などで歌っているようなやつですか?」
「そっちの方が近いかもしれません。でも大衆相手にコンサートホールで演奏されることもあって、俺が特に好きなのは、ドラム、ベース、ギターと歌い手で編成されていて、ロックと言われてます」
「まあ。大衆向けコンサートホールがあるだなんて、カイさんの国では音楽が盛んなのですね!素敵!」
音楽の話になったら、王女がめちゃくちゃ食いついてきた。王太子も腕を組んで興味深そうに聞いているもんだから、つい俺のいつもの癖が出てしまい、語り始めてしまった。
「コンサートホールでもそうなのですが、俺は野外で行われる大規模なコンサートが大好きなんです!特に夏に行われるものを夏フェスと呼ばれていて、俺は毎年行ってるんです。大きな会場が何か所かあり、どこの演奏を見ても自由です。各会場に交替でいろんな音楽家のグループが出演しているので、一日中どこかから音楽が聞こえてきます。お祭りみたいなもので、各地の美味しいものの屋台が出ていたり音楽以外にもいろいろと楽しめるんですけどね。でもやっぱり何万人もの観客が集まって、全員で一つの音楽に熱狂するのが最高です!」
あ、ヤバい。喋りすぎちゃったかな?と思って二人の顔を見る。
ロデリック王太子は相変わらず興味深そうな顔をしていた。
そして王女に至っては、とても目をキラキラとさせていた。
「それは素敵ですね!私も行ってみたいです。私が元気になったら、ぜひこの国でも夏フェスとやらを開催してみたいです!」
「うむ。それも良いな」
恐らくこの国にはアンプとかエレキとかないだろうけど、そんな規模が大きいライブとかできるのか?
オーケストラは同じ楽器を同時にたくさん演奏することで音を倍増させていると聞いた事があるけど、楽器いくつ用意すればいいんだ?
などと俺が、この世界での大規模な野外コンサートの実現は難しそうだなあと考えている間、エリス王女はとても楽しそうに空想をしているようだった。
まあ、実現できなくても、今は王女が夢を持つのは良い事か。
それから間もなくして、ミハエルさんたちが戻って来た。
お盆の上に、スポーツドリンクのペットボトルと、それを飲むためのガラスのコップを用意して。
「……ん?」
俺は違和感に気付き、思わず声が漏れる。
それは、なぜかペットボトルの中身が半分以下に減っていたからだ。
「カイさん、これは?」
「これは、エリクサーです!」
俺の言葉に部屋中にどよめきが起こる。
「何を言っている?エリクサーは空想上のものだ!」
ヴェゼルにも多少は薬の知識があるのだろう。やつの大声が響く。
だが空想上と言われようとも、鑑定の結果はエリクサー。これは実際に存在しているのだ。
王家侍医ミハエルさんも初めて見るらしく、驚きながらスポーツドリンクを見つめている。
「カイ殿……、それは誠ですか?私も伝承では聞いた事がありますが、現実には存在しない架空の薬だと思っていました。その入れ物も面妖な……。これは一体どこで手に入れたものなのですか?」
「えっと、俺の国からたまたま1本だけ持ってきてたんです……」
「カイ殿はグリセリア国民ではなかったのですか!1本だけ……、これだけしかお持ちでないのですね?」
あっ、なんかいろいろとボロが出そう。言葉には気を付けないと。
「そうです。それ1本しかありません」
「確かエリクサーとは、錬金術で作り出せるという伝説の秘薬。もしそれが本当にエリクサーならば、服用することで如何なる病も治すことができると聞いた事があります。ですが……」
何か問題があるのだろうか?
ミハエルはエリス王女からペットボトルを取り上げると言った。
「こちらで調査してからでないと、王女様には飲ませることはできません。もしかしたら毒が入っているかもわかりませんから。カイ殿はこちらでしばらくお待ち願えますか?」
アロエだって、全員で鑑定してから試食もし、確認してから王女に服用してたんだ。
俺がエリクサーだと言っても、ミハエルさんたち侍医がしっかり鑑定して大丈夫だと保証してからでないと王女に飲ませることなどできるはずがない。
俺は少し焦りすぎていたと反省した。
「分かりました」
「そうだ!毒だ!毒に決まっている!この男は王女を毒殺しようとどこかから送られてきた刺客に違いない!エリクサーなどという戯言を誰が信じるものか!」
騒がしいヴェゼルは無視だ。
「カイ殿。言っておきますが、万が一これが王女の健康に害するものだと分かった場合は、ただではすみませんぞ」
ミハエルさんは俺にそう脅すが、俺が同じ立場ならそう言うだろうと思うと怒りは湧かない。
俺は真っすぐミハエルさんの目を見て答えた。
「はい。確認よろしくお願いします!」
俺が異世界から来ているという事情を知っているファランさんもクロエも何も言わない。俺のことを信じてくれているからだろう。何も言わず俺に大丈夫だと頷くと、ミハエルさんと一緒に別室へと向かった。ヴェゼルもなぜか一同に付いて出て行く。
部屋には、俺とロデリック王太子、エリス王女と王女のメイドの四人が取り残された。
「すまないカイ。お前を信じていないわけではないのだが」
「いえ、突然すいませんでした。しっかりと鑑定してもらえば信じてもらえるはずです。エリス様の病気もきっと治るはずです!」
俺を気にかけてくれるロデリック王太子に、根拠はないけど俺は断言した。
いや根拠ならある。ミハエルさんが、もしエリクサーならどんな病気も治せると言ったからだ。鑑定の結果、スポーツドリンクがエリクサーであることは間違いない。だとしたら王女の病気は必ず治せる。俺のいた世界では治せないような重病でも、不思議な力に満ちたこの世界なら、奇跡が起こるはずだ。
「ありがとうございます……」
か弱い声でエリス王女もお礼を言ってくれた。
病気が治ればこの声ももっと元気になるだろうし、そのやつれた笑顔にも健康的な美しさが戻るだろう。
「でもエリス様。ミハエルさんも言っていたんですが、薬だけではなくエリス様自身の治ろうと思う気持ちも大切です!元気になってどんなことがしたいとか、目標を立てるのもいいと思います。未来に夢を持ってくださいね」
「目標……ですか」
「そうです。些細なことでもいいんです。どんな事をしたいだとか、どんなものを食べたいだとか。エリス様の好きな事を想像するんです」
俺の言葉にロデリック王太子も共感してくれた。
「おお!そうだな。エリス、元気になったら何か食べたい物はあるか?なんでも用意するぞ!」
「う~ん、今食欲がないので何とも……」
「そうか。そういえばお前は観劇が好きだったな。オペラでも見に行くか?それともクラシックコンサートにするか?」
「音楽は久しぶりに聴いてみたいです」
「そうか!では動けるようになったらすぐに手配するぞ!」
エリス王女の言葉に、ロデリック王太子はとても嬉しそうな顔をする。
「エリス様も音楽が好きなんですか?」
「まあ、カイさんも?」
「ええ、俺はちょっと騒がしい音楽が好きなんですけどね」
「騒がしい?クラシック音楽とは違うのですか?」
「僕の好きな音楽は、クラシックとは楽器の編成が違っていて……、大衆音楽っつうんですかね?音楽ジャンルの事は不勉強なんですが」
「大衆音楽というと、街中で吟遊詩人が広場や酒場などで歌っているようなやつですか?」
「そっちの方が近いかもしれません。でも大衆相手にコンサートホールで演奏されることもあって、俺が特に好きなのは、ドラム、ベース、ギターと歌い手で編成されていて、ロックと言われてます」
「まあ。大衆向けコンサートホールがあるだなんて、カイさんの国では音楽が盛んなのですね!素敵!」
音楽の話になったら、王女がめちゃくちゃ食いついてきた。王太子も腕を組んで興味深そうに聞いているもんだから、つい俺のいつもの癖が出てしまい、語り始めてしまった。
「コンサートホールでもそうなのですが、俺は野外で行われる大規模なコンサートが大好きなんです!特に夏に行われるものを夏フェスと呼ばれていて、俺は毎年行ってるんです。大きな会場が何か所かあり、どこの演奏を見ても自由です。各会場に交替でいろんな音楽家のグループが出演しているので、一日中どこかから音楽が聞こえてきます。お祭りみたいなもので、各地の美味しいものの屋台が出ていたり音楽以外にもいろいろと楽しめるんですけどね。でもやっぱり何万人もの観客が集まって、全員で一つの音楽に熱狂するのが最高です!」
あ、ヤバい。喋りすぎちゃったかな?と思って二人の顔を見る。
ロデリック王太子は相変わらず興味深そうな顔をしていた。
そして王女に至っては、とても目をキラキラとさせていた。
「それは素敵ですね!私も行ってみたいです。私が元気になったら、ぜひこの国でも夏フェスとやらを開催してみたいです!」
「うむ。それも良いな」
恐らくこの国にはアンプとかエレキとかないだろうけど、そんな規模が大きいライブとかできるのか?
オーケストラは同じ楽器を同時にたくさん演奏することで音を倍増させていると聞いた事があるけど、楽器いくつ用意すればいいんだ?
などと俺が、この世界での大規模な野外コンサートの実現は難しそうだなあと考えている間、エリス王女はとても楽しそうに空想をしているようだった。
まあ、実現できなくても、今は王女が夢を持つのは良い事か。
それから間もなくして、ミハエルさんたちが戻って来た。
お盆の上に、スポーツドリンクのペットボトルと、それを飲むためのガラスのコップを用意して。
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俺は違和感に気付き、思わず声が漏れる。
それは、なぜかペットボトルの中身が半分以下に減っていたからだ。
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