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1章
キアの過去
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次で一章完結します。二章はおまけのいちゃらぶ各国漫遊記みたいな感じで、そんな長くない予定です。
****
定宿に戻ると、キアが部屋を分けるときっぱり言った。
これから、俺とキアが一緒に寝て、フィンリーとセイは別の部屋だと。
「僕ら、夜は二人でゆっくりしたいから」
そう言うキアにセイは「なんだよ、またセックスすんのか?オレ1回見たいんだけど」などと言い出し、俺は慌てた。
「な、なに言ってんだよ!アホか!?見せるわけねーだろ!」
「セイ、じゃましちゃだめ。フィンリーととなりのへや、いこ」
するとフィンリーがそう言ってセイの手を引っ張った。な、なんて気が利くいい子なんだ。
「えー?ちぇ、まあいいかあ。じゃな、お前ら」
セイはしょうがなさそうに、フィンリーに手を引かれるまま部屋を出て行った。
俺たちはシャワーを浴びてひとまず落ち着いた。
「そうだ、お前さっき話してくれるって言ってたよな、なんで神と知り合いなのかさ」
俺が髪を拭きながらふと思い出してそう言うと、キアは「ああ」と言って、ベッドに腰掛けた。
「大して面白くない話なんだけどね」
そう前置きして話し始める。
「ディアレスはこの世界では『神』なんて呼ばれてるけど、実際はちょっと異能を持った別の世界の人間なんだよ。全然聖人君子なんかじゃない、怒ったり喜んだり悲しんだり・・・この世界の人間と全然変わらない。そして、ロザリアみたいなディアレス教の人が言う『天界』・・・実際は別の位置にある他の世界だけど、そこで生きてたディアレスはある日、自分の中に闇を見つけたんだ。そしてそれを排除した――――それが僕だよ」
「え・・・」
俺はいきなりな話に頭が付いて行けず、ぽかんと口を開けたままそれしか言えなかった。
キアが魔王の生まれ変わりだった、っていうことだけでも驚きだったのに、俺らの世界に広く広まってるディアレス教の神が、別の世界の人間で、キアがそいつの中から生まれたとか。
「まあ、だから僕はディアレスの分身とも言える。けどあいつは僕を嫌ってるし、僕もあいつの事は嫌いだ」
キアは肩をすくめると、続けた。
「ディアレスは僕をこの世界に追いやった。自分の中の闇がとことん気に喰わなかったんだろう。闇として外に放り出された僕は、闇でしかなかった。何が悪いのか、やっちゃいけないことなのか何も分からず、ただ自分の中の衝動に従ったんだ。そして魔王と呼ばれた」
「キア・・・」
どこか寂しそうに、自嘲するように言うキアの、その時の気持ちはどんなだったんだろうと、俺は胸が苦しくなった。
「そんな、要らないから捨てるとか、酷ぇよ。お前・・・辛かっただろう」
そう言う俺に、キアは笑った。
「その時は、そういう感情も分からなかったんだ。寂しいとか辛いとか、悲しいとかさ。だから辛くはなかったよ。辛かったのは・・・一度愛を知ってからだ」
キアはその時を思い出すかのように遠くを眺めた。
「魔王として長い間生きて・・・ある時、勇者を名乗る男が僕の前に現れたんだ。そいつはすごく変な奴で、僕と戦おうとしないでやたら普通に話し掛けて来てさ。最初は何も感じなかったけど、懲りずに何度も何度も来るからちょっとづつ興味が出て来て、僕はそいつ―――シオンと仲良くなったんだ。最初は友達って言われてたけど、シオンは僕に色々教えてくれて、人としての感情がたくさん生まれて、僕はシオンに惹かれて行って、友達に感じるのとは違う感情に気付いた」
「・・・ふーん、そいつのこと、好きだったんだ」
何となく面白くない気持ちが湧いて来て、つい不貞腐れたように言ってしまったら、キアがおかしそうに笑う。
「シオンは君だよ、リオン。僕はリオンを初めて見た時すぐ分かったよ。ああ、またシオンと会えたんだ、って思うと物凄く嬉しかった」
「そんなこと言ったってさ、俺にはシオンだった時の記憶なんか全然ないし、そんなの俺の知らねーどっかの誰かにしか思えないんだよ」
「・・・そうだね。君はシオンでもあるけど、僕は君がシオンだから好きになったんじゃない。リオンと一緒に育って、いつも傍にいて、君の事をたくさん知って。僕は今のリオンが好きだよ。リオンだから好きなんだ。シオンの代わりとかそんな風に思った事は一度も無いよ」
そう、俺の目を真っ直ぐに見つめながら言われて、俺はちょっと嬉しくなった。
「うん、そっか。ならいいんだ。俺も今のキアが好きだ」
でも、シオンだった時の俺がどんな風だったのか、少し興味を惹かれて聞いてみたら、キアはくすくす笑った。
「うん、シオンもリオンみたいな性格だったよ。お調子者で、明るくて、後先考えずに突っ走って・・・でも、最後の選択だけは違った」
「最後の・・・」
きっとキアが辛い思いを抱えるようになった出来事なんだろう。聞くのが怖いような、聞きたくないような気持ちになる。
キアは床を見つめながら言った。
「あの時も、僕は今回みたいにシオンの周りに集まる人達に嫉妬して、黒い感情に呑み込まれて、その闇のオーラに共鳴した魔物を沢山生み出してしまったんだ。それが王都イグニシアに押し寄せて来て、シオンとその仲間達が撃退したけど、禍根を断つべきだって僕を討伐する流れになって。シオンは最後まで反対したけど、イグニシアの王子だったシオンは国と僕への愛で板挟みになって苦しんでた」
俺が固唾を飲んで黙って聞いていると、キアは少し辛そうに眉を寄せた。
「だから僕はシオンを挑発して戦った。そしてわざと防御しないでシオンの聖剣を受けて死んだ。もう、あれ以上あいつを煩わせたくなかったからね・・・」
俺はシオンに対する怒りや、悔しさや、悲しさや、色んな感情が湧いて来て、気付いたら泣きながらキアを抱き締めていた。
「う、ぅっ、ごめん、シオンだった時の俺、めちゃくちゃ馬鹿だ!国なんて捨てちまえば良かったのに。俺なら絶対キアを殺すとか、そんなことしねえのに!」
キアはそっと俺の背中に手を回して、優しく言ってくれた。
「うん、リオンは僕を救ってくれた。絶対見捨てなかったし、諦めなかった。本当に嬉しかったよ。僕はやっと初めて、愛する人とずっと一緒にいられるって未来を、リオンに貰ったんだ・・・ありがとう」
「キア、俺はシオンの分・・・いいや、シオン以上に、お前のこと大事にするし、イヤってほど一緒にいるし、お前のことめちゃくちゃに愛してやるからな!」
俺はしゃくりあげながらそう言って、キアを抱き締める腕に力を込めた。
「ふふ、リオンらしい。闇に呑み込まれそうになった時は、また生まれ変わってこんな辛い思いするなら、前の時に完全に消滅してしまいたかった、ディアレスなんて大嫌いだって思ったけど、今こんな風にリオンと幸せになれて、あいつにも感謝してるくらいだ。あいつが僕の事を追い出さなかったら、今こうしてリオンとは一緒にいられなかったんだから・・・愛してるよ」
キアはそう言って俺の額や瞼にキスして、流れる涙をすくい取り、そのまま唇にも吸い付いた。
「んっ、ふっ」
泣いてしまったから唇を塞がれると苦しくて、俺はいつもより声を漏らしてしまう。
最初は優しく宥めるようにキスしていたのに、キアは段々また俺の口の中を犯して来るような激しさで舌を絡め、蹂躙し始めた。
「ちょ、ん、んんっ」
酸素を求めて口をずらして息をすると、キアは漆黒の中に焔が燃えているような目で俺をねっとりと見つめて、唇の端を吊り上げるように笑った。
「ふふ・・・泣いてるリオンがあまりにも可愛くて、何だか滾って来ちゃった。ごめんね、今日は手加減出来ないかも」
「え?あ、あの、キアさん?」
俺は、涎を垂らした獰猛な肉食獣に今まさに喰われるウサギのように、ぷるぷると震えながら、やっぱこいつのこういうとこ、魔王っぽいな、と思うのだった。
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定宿に戻ると、キアが部屋を分けるときっぱり言った。
これから、俺とキアが一緒に寝て、フィンリーとセイは別の部屋だと。
「僕ら、夜は二人でゆっくりしたいから」
そう言うキアにセイは「なんだよ、またセックスすんのか?オレ1回見たいんだけど」などと言い出し、俺は慌てた。
「な、なに言ってんだよ!アホか!?見せるわけねーだろ!」
「セイ、じゃましちゃだめ。フィンリーととなりのへや、いこ」
するとフィンリーがそう言ってセイの手を引っ張った。な、なんて気が利くいい子なんだ。
「えー?ちぇ、まあいいかあ。じゃな、お前ら」
セイはしょうがなさそうに、フィンリーに手を引かれるまま部屋を出て行った。
俺たちはシャワーを浴びてひとまず落ち着いた。
「そうだ、お前さっき話してくれるって言ってたよな、なんで神と知り合いなのかさ」
俺が髪を拭きながらふと思い出してそう言うと、キアは「ああ」と言って、ベッドに腰掛けた。
「大して面白くない話なんだけどね」
そう前置きして話し始める。
「ディアレスはこの世界では『神』なんて呼ばれてるけど、実際はちょっと異能を持った別の世界の人間なんだよ。全然聖人君子なんかじゃない、怒ったり喜んだり悲しんだり・・・この世界の人間と全然変わらない。そして、ロザリアみたいなディアレス教の人が言う『天界』・・・実際は別の位置にある他の世界だけど、そこで生きてたディアレスはある日、自分の中に闇を見つけたんだ。そしてそれを排除した――――それが僕だよ」
「え・・・」
俺はいきなりな話に頭が付いて行けず、ぽかんと口を開けたままそれしか言えなかった。
キアが魔王の生まれ変わりだった、っていうことだけでも驚きだったのに、俺らの世界に広く広まってるディアレス教の神が、別の世界の人間で、キアがそいつの中から生まれたとか。
「まあ、だから僕はディアレスの分身とも言える。けどあいつは僕を嫌ってるし、僕もあいつの事は嫌いだ」
キアは肩をすくめると、続けた。
「ディアレスは僕をこの世界に追いやった。自分の中の闇がとことん気に喰わなかったんだろう。闇として外に放り出された僕は、闇でしかなかった。何が悪いのか、やっちゃいけないことなのか何も分からず、ただ自分の中の衝動に従ったんだ。そして魔王と呼ばれた」
「キア・・・」
どこか寂しそうに、自嘲するように言うキアの、その時の気持ちはどんなだったんだろうと、俺は胸が苦しくなった。
「そんな、要らないから捨てるとか、酷ぇよ。お前・・・辛かっただろう」
そう言う俺に、キアは笑った。
「その時は、そういう感情も分からなかったんだ。寂しいとか辛いとか、悲しいとかさ。だから辛くはなかったよ。辛かったのは・・・一度愛を知ってからだ」
キアはその時を思い出すかのように遠くを眺めた。
「魔王として長い間生きて・・・ある時、勇者を名乗る男が僕の前に現れたんだ。そいつはすごく変な奴で、僕と戦おうとしないでやたら普通に話し掛けて来てさ。最初は何も感じなかったけど、懲りずに何度も何度も来るからちょっとづつ興味が出て来て、僕はそいつ―――シオンと仲良くなったんだ。最初は友達って言われてたけど、シオンは僕に色々教えてくれて、人としての感情がたくさん生まれて、僕はシオンに惹かれて行って、友達に感じるのとは違う感情に気付いた」
「・・・ふーん、そいつのこと、好きだったんだ」
何となく面白くない気持ちが湧いて来て、つい不貞腐れたように言ってしまったら、キアがおかしそうに笑う。
「シオンは君だよ、リオン。僕はリオンを初めて見た時すぐ分かったよ。ああ、またシオンと会えたんだ、って思うと物凄く嬉しかった」
「そんなこと言ったってさ、俺にはシオンだった時の記憶なんか全然ないし、そんなの俺の知らねーどっかの誰かにしか思えないんだよ」
「・・・そうだね。君はシオンでもあるけど、僕は君がシオンだから好きになったんじゃない。リオンと一緒に育って、いつも傍にいて、君の事をたくさん知って。僕は今のリオンが好きだよ。リオンだから好きなんだ。シオンの代わりとかそんな風に思った事は一度も無いよ」
そう、俺の目を真っ直ぐに見つめながら言われて、俺はちょっと嬉しくなった。
「うん、そっか。ならいいんだ。俺も今のキアが好きだ」
でも、シオンだった時の俺がどんな風だったのか、少し興味を惹かれて聞いてみたら、キアはくすくす笑った。
「うん、シオンもリオンみたいな性格だったよ。お調子者で、明るくて、後先考えずに突っ走って・・・でも、最後の選択だけは違った」
「最後の・・・」
きっとキアが辛い思いを抱えるようになった出来事なんだろう。聞くのが怖いような、聞きたくないような気持ちになる。
キアは床を見つめながら言った。
「あの時も、僕は今回みたいにシオンの周りに集まる人達に嫉妬して、黒い感情に呑み込まれて、その闇のオーラに共鳴した魔物を沢山生み出してしまったんだ。それが王都イグニシアに押し寄せて来て、シオンとその仲間達が撃退したけど、禍根を断つべきだって僕を討伐する流れになって。シオンは最後まで反対したけど、イグニシアの王子だったシオンは国と僕への愛で板挟みになって苦しんでた」
俺が固唾を飲んで黙って聞いていると、キアは少し辛そうに眉を寄せた。
「だから僕はシオンを挑発して戦った。そしてわざと防御しないでシオンの聖剣を受けて死んだ。もう、あれ以上あいつを煩わせたくなかったからね・・・」
俺はシオンに対する怒りや、悔しさや、悲しさや、色んな感情が湧いて来て、気付いたら泣きながらキアを抱き締めていた。
「う、ぅっ、ごめん、シオンだった時の俺、めちゃくちゃ馬鹿だ!国なんて捨てちまえば良かったのに。俺なら絶対キアを殺すとか、そんなことしねえのに!」
キアはそっと俺の背中に手を回して、優しく言ってくれた。
「うん、リオンは僕を救ってくれた。絶対見捨てなかったし、諦めなかった。本当に嬉しかったよ。僕はやっと初めて、愛する人とずっと一緒にいられるって未来を、リオンに貰ったんだ・・・ありがとう」
「キア、俺はシオンの分・・・いいや、シオン以上に、お前のこと大事にするし、イヤってほど一緒にいるし、お前のことめちゃくちゃに愛してやるからな!」
俺はしゃくりあげながらそう言って、キアを抱き締める腕に力を込めた。
「ふふ、リオンらしい。闇に呑み込まれそうになった時は、また生まれ変わってこんな辛い思いするなら、前の時に完全に消滅してしまいたかった、ディアレスなんて大嫌いだって思ったけど、今こんな風にリオンと幸せになれて、あいつにも感謝してるくらいだ。あいつが僕の事を追い出さなかったら、今こうしてリオンとは一緒にいられなかったんだから・・・愛してるよ」
キアはそう言って俺の額や瞼にキスして、流れる涙をすくい取り、そのまま唇にも吸い付いた。
「んっ、ふっ」
泣いてしまったから唇を塞がれると苦しくて、俺はいつもより声を漏らしてしまう。
最初は優しく宥めるようにキスしていたのに、キアは段々また俺の口の中を犯して来るような激しさで舌を絡め、蹂躙し始めた。
「ちょ、ん、んんっ」
酸素を求めて口をずらして息をすると、キアは漆黒の中に焔が燃えているような目で俺をねっとりと見つめて、唇の端を吊り上げるように笑った。
「ふふ・・・泣いてるリオンがあまりにも可愛くて、何だか滾って来ちゃった。ごめんね、今日は手加減出来ないかも」
「え?あ、あの、キアさん?」
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