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第十六話:ユリウスの弟子入り
それからセラは、瞬間移動魔法をつかってユリウスと共に神殿に帰った。魔法を分け与えて、再び目を覚ましたものの、これからどうすればいいのかわからなかった。師匠に聞けば、きっと教えてくれれるだろう。
『ただいま帰りました!師匠!』
『お帰り、セラ!探したじょ……。隣の少年は?』
『ユリウスだよ!私がユリウスに魔法を分けてあげたの!』
『な、な、なんと!何があったか、詳しく教えてくれい。』
セラがユリウスに魔力を分け、命を救ったことをロージィに伝えるとひどく驚いていた。魔力を分け与える魔法は、多くの魔法つがいが望むも、誰も実行できなかった魔法だからだ。
『セラ。よく聞くんじゃ。セラがユリウス君に魔力を分け与えたことを誰にも言ってはいけない。そして、二度とその魔法を使ってはいけないんじゃじょ。』
ロージィはセラの両肩をつかんで伝えた。
『なあぜ?』
『とても危険な魔法だからだよ。セラ。今回は幸運だったが、二人とも命を落としてもおかしくなかった。それに、その魔法が使えると知られたら……セラを悪いことに利用しようとする者たちが現れる。』
『悪い事?』
ロージィはセラの頭を撫でた。
『そうだよ、セラ。セラは沢山の魔法を持っている。特別だから、気を付けないといけないんだ。』
『わかった!気を付ける!』
『良い子だ。それから……ユリウス君。』
ロージィは隣に立っていたユリウスに視線をうつした。
『はい。』
『ユリウス君も、セラに魔力を分けられたことを誰にも言ってはいけない。セラとユリウス君を守るためだじょ。』
ユリウスは深くうなずいた。
『ユリウス君の生命力を支える魔力はセラのものだじょ。本来、君のものではない魔力が体にあれば、体に異常が起こるかもしれん。困ったことがあればいつでも儂に相談するんじゃじょ。』
『わかりました。ロージィ様、一つお頼みしたいことがあります。』
『なんじゃい?』
『俺を、ロージィ様の弟子にしてください。』
『ほっほう。儂はもうセラ以外に弟子をとらぬと決めているんじゃよう。』
『お願いします。俺は、セラを守れる男になりたいんです。』
そう言ってユリウスは頭を下げた。
『ほう?』
『俺はセラに命を救われました……。一生、セラの傍で守りたいと思っているのです。』
ユリウスの言葉にロージィは目を見開き、セラを背中に隠した。
『おぬしにセラはあげないぞう!』
『そういうことではなく、セラの騎士として守っていきたいと……。』
『怪しい!そうやって近づいて、大きくなったらかっさらうつもりなんじゃろう!』
『違いますから、弟子にしてください!』
『嫌じゃあ!』
セラはにっこり笑ってロージィを見上げる。
『ユリウスも師匠の弟子になるの?!』
『いや、儂の弟子はセラだけだじゃよ。』
『ユリウスも弟子が良い!セラ、仲間ほしい!』
『わ、わかった。しょうがない、ユリウスを弟子にしてやろう。しばらく、ユリウスもこの神殿で暮らすといいじょ。』
そうして、ユリウスはロージィの弟子となり、神殿で共に暮らすことになったのだった。
◇◇◇
『ただいま帰りました!師匠!』
『お帰り、セラ!探したじょ……。隣の少年は?』
『ユリウスだよ!私がユリウスに魔法を分けてあげたの!』
『な、な、なんと!何があったか、詳しく教えてくれい。』
セラがユリウスに魔力を分け、命を救ったことをロージィに伝えるとひどく驚いていた。魔力を分け与える魔法は、多くの魔法つがいが望むも、誰も実行できなかった魔法だからだ。
『セラ。よく聞くんじゃ。セラがユリウス君に魔力を分け与えたことを誰にも言ってはいけない。そして、二度とその魔法を使ってはいけないんじゃじょ。』
ロージィはセラの両肩をつかんで伝えた。
『なあぜ?』
『とても危険な魔法だからだよ。セラ。今回は幸運だったが、二人とも命を落としてもおかしくなかった。それに、その魔法が使えると知られたら……セラを悪いことに利用しようとする者たちが現れる。』
『悪い事?』
ロージィはセラの頭を撫でた。
『そうだよ、セラ。セラは沢山の魔法を持っている。特別だから、気を付けないといけないんだ。』
『わかった!気を付ける!』
『良い子だ。それから……ユリウス君。』
ロージィは隣に立っていたユリウスに視線をうつした。
『はい。』
『ユリウス君も、セラに魔力を分けられたことを誰にも言ってはいけない。セラとユリウス君を守るためだじょ。』
ユリウスは深くうなずいた。
『ユリウス君の生命力を支える魔力はセラのものだじょ。本来、君のものではない魔力が体にあれば、体に異常が起こるかもしれん。困ったことがあればいつでも儂に相談するんじゃじょ。』
『わかりました。ロージィ様、一つお頼みしたいことがあります。』
『なんじゃい?』
『俺を、ロージィ様の弟子にしてください。』
『ほっほう。儂はもうセラ以外に弟子をとらぬと決めているんじゃよう。』
『お願いします。俺は、セラを守れる男になりたいんです。』
そう言ってユリウスは頭を下げた。
『ほう?』
『俺はセラに命を救われました……。一生、セラの傍で守りたいと思っているのです。』
ユリウスの言葉にロージィは目を見開き、セラを背中に隠した。
『おぬしにセラはあげないぞう!』
『そういうことではなく、セラの騎士として守っていきたいと……。』
『怪しい!そうやって近づいて、大きくなったらかっさらうつもりなんじゃろう!』
『違いますから、弟子にしてください!』
『嫌じゃあ!』
セラはにっこり笑ってロージィを見上げる。
『ユリウスも師匠の弟子になるの?!』
『いや、儂の弟子はセラだけだじゃよ。』
『ユリウスも弟子が良い!セラ、仲間ほしい!』
『わ、わかった。しょうがない、ユリウスを弟子にしてやろう。しばらく、ユリウスもこの神殿で暮らすといいじょ。』
そうして、ユリウスはロージィの弟子となり、神殿で共に暮らすことになったのだった。
◇◇◇
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