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第Ⅴ章。「グッド・バンク」
1、元始の子(1)
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--元始の子(1)ーー
「真菜美ちゃん。真菜美ちゃん」可愛らしい声がする。
「うぅぅん」真菜美は、ぼんやり目を開けた。
「ここは、どこ?」真菜美は辺りを見渡した。
何やら懐かしい匂い。焦げた小麦の匂いがする。
「ここは、昔の真菜美ちゃんの部屋よ」可愛らしい声は、丁寧に挨拶する。
古びた平屋の大きな田舎の部屋にいた。
襖があり、白い少し茶色がかった和紙を張った障子の戸が開かれていた。
そこから周りに畑が広がっている。
「こっち。こっち」
「タンスの上の箱」
目の前に食卓のテーブルがあり、部屋の右隅にタンスがあった。
深緑に黄緑の木目が浮き上がった木製のタンスである。
(懐かし。おばあちゃんの香り)
その上にプラッチクの事務用の用紙入れがある。
この田舎の家には、不釣り合いである。
その中から声は聞こえていた。
真菜美は、そのタンスの前に行き、その上の用紙入れの引き出しを開けて覗き込んだ。
A4の白い紙が入っている。
「真菜美ちゃん」
声がする。
(ここからかぁ)
真菜美は、鼻を人差し指で「ツン」と弾いた。
探し当てて満足気である。
その紙の入った引き出しを取り出し、
食卓に戻り四つん這いの足の短いテーブルに乗せる。
焦げ茶の大きなテーブル。
そして、テーブルの横の畳にちょこんと座った。
用紙を凝視する。
用紙には、幾つかの鉛筆でつついたぐらいの黒い点が動いていた。
声は、その黒い点から聞こえている。
「真菜美ちゃん。はじめまして。元始の子です」
可愛らしい声は言った。
「元始て?」
真菜美は、不思議がって尋ねた。
「宇宙の始まりに生まれたの。
だから、元始の子。
まだ、決まった形がないの」
元始の子は、精一杯分かりやすく答えたが、
真菜美には、良く伝わらなかった。
真菜美は、気にせず先に進み質問する。
「なんでそんなとこに居るの?」
「自分達の宇宙が滅んだとき、この部屋に逃げ込んだの。
真菜美ちゃんに会いたかった」元始の子は言った。
「つまり、宇宙が滅んだときに、なぜかこの部屋に
逃げ込めたんやね。真菜美のおばあちゃんの家に」
真菜美は自分に言い聞かせるように言った。
(昔にそう言うことがあったけなぁ。
ここは、昔の場所なの?
それとも違う世界?
なぜ、私に会いたいの?
私の家だから?)
真菜美は、いくつかの疑問が浮かんだが、
考えても分からないので、
(そう、夢。これは夢)と思い、自分を納得させた。
「そうです。
この家を冒険してたけど。もう飽きてきて、
真菜美ちゃんなら遊んでくるかなぁて、
みんなで相談して呼びに行ったの。
遊んでよ」
元始の子は、悪びれずに真菜美にお願いした。
「真菜美ちゃん。真菜美ちゃん」可愛らしい声がする。
「うぅぅん」真菜美は、ぼんやり目を開けた。
「ここは、どこ?」真菜美は辺りを見渡した。
何やら懐かしい匂い。焦げた小麦の匂いがする。
「ここは、昔の真菜美ちゃんの部屋よ」可愛らしい声は、丁寧に挨拶する。
古びた平屋の大きな田舎の部屋にいた。
襖があり、白い少し茶色がかった和紙を張った障子の戸が開かれていた。
そこから周りに畑が広がっている。
「こっち。こっち」
「タンスの上の箱」
目の前に食卓のテーブルがあり、部屋の右隅にタンスがあった。
深緑に黄緑の木目が浮き上がった木製のタンスである。
(懐かし。おばあちゃんの香り)
その上にプラッチクの事務用の用紙入れがある。
この田舎の家には、不釣り合いである。
その中から声は聞こえていた。
真菜美は、そのタンスの前に行き、その上の用紙入れの引き出しを開けて覗き込んだ。
A4の白い紙が入っている。
「真菜美ちゃん」
声がする。
(ここからかぁ)
真菜美は、鼻を人差し指で「ツン」と弾いた。
探し当てて満足気である。
その紙の入った引き出しを取り出し、
食卓に戻り四つん這いの足の短いテーブルに乗せる。
焦げ茶の大きなテーブル。
そして、テーブルの横の畳にちょこんと座った。
用紙を凝視する。
用紙には、幾つかの鉛筆でつついたぐらいの黒い点が動いていた。
声は、その黒い点から聞こえている。
「真菜美ちゃん。はじめまして。元始の子です」
可愛らしい声は言った。
「元始て?」
真菜美は、不思議がって尋ねた。
「宇宙の始まりに生まれたの。
だから、元始の子。
まだ、決まった形がないの」
元始の子は、精一杯分かりやすく答えたが、
真菜美には、良く伝わらなかった。
真菜美は、気にせず先に進み質問する。
「なんでそんなとこに居るの?」
「自分達の宇宙が滅んだとき、この部屋に逃げ込んだの。
真菜美ちゃんに会いたかった」元始の子は言った。
「つまり、宇宙が滅んだときに、なぜかこの部屋に
逃げ込めたんやね。真菜美のおばあちゃんの家に」
真菜美は自分に言い聞かせるように言った。
(昔にそう言うことがあったけなぁ。
ここは、昔の場所なの?
それとも違う世界?
なぜ、私に会いたいの?
私の家だから?)
真菜美は、いくつかの疑問が浮かんだが、
考えても分からないので、
(そう、夢。これは夢)と思い、自分を納得させた。
「そうです。
この家を冒険してたけど。もう飽きてきて、
真菜美ちゃんなら遊んでくるかなぁて、
みんなで相談して呼びに行ったの。
遊んでよ」
元始の子は、悪びれずに真菜美にお願いした。
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