闇と光の慈愛のコントラスト

ひろの助

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第Ⅳ章。「侵略」

10、侵略⑯⑰

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--侵略しんりゃく(016)エンビの決意--

エンビは、農作業に出ていた。
今日は朝から、アイリスのことを考えて作業が手につかない。
(僕のせいだ。アイリスを連れ出したばかりに、
 こんなことになるなんて、
 ただ、助けようと思っただけなのに。
 何故なぜか、アイリスに心がかれる。
 黒髪に黒いひとみ
 初めて、使いで闇の村をたずねた時に、めぐり合った。
 胸がざわつき、ドキドキした。
 アイリスは、親切に僕に接してくれた。
 光の村の農作物を救ってくれた。
 そんな恩人おんじんをなぜ。
 それを、家の父は、殺そうとするなんて。
 そんなに、光の神々はえらいのか、
 なぜ、闇の種族を目のかたきにするのかわからない。
 その本には、神も人も区別ない。闇も光もない。
 平等に愛して尊重そんちょうすべきであるとしていた。
 何としてもアイリスを助けねばならない)
エンビの気持ちは決まった。
エンビは、農作業を終わり家に帰ってきた。
ひそかにアイリスを隠れて見守ることにした。

--侵略(017)戦①--

闇の種族の村に日が暮れた。
夕食の時間である。
その闇の村外れの森に人影が五体。
ロィタと光の村の若者4人である。
闇の民は、家に入り、外に一人もいない。
(海に近い。川が流れる豊かな平地だ)
(なぜ、こんないい土地にやつらが住んでいるのだ)
(この土地は、光の種族のものだ)
(土地は、そもそも神のもの)
土民どみんごとぎが)
ロィタは、心を落ち着け一息ついて、
「今だ。村に潜入するぞ」
後の4人に指示をした。
そして、5人は、こっそり村に入った。
家から明かりがれる。
ロィタは、見つからないようにのぞいてみた。
テーブルに少し焼けた肌を持つ夫婦ふうふと思われる者と2人の子供らしきもの。
食卓をかこんで楽しく話している。
裕福ゆうふくな土地)
村の中央にき地が見える。
ロィタは、村を進んだ。
そして、中央に出た。
(ここが広場だな)
東側に小屋が見える。
太い丸太で頑丈がんじょうに作られていた。
「ギィ。ギィ。ギィ」
ロィタは、小屋に近づき扉を開けた。
中は、真っ暗である。
五人は、中に入った。
そして、手探りで奥に進む。
(何かにさわったぞ)
わらであんだふくろに手が当たったのである。
穀物こくもつを入れたわら袋である。
「よし誰も居ない」
「ことが起こるまでかくれるぞ」
ロィタの手には、しっかりブラハブの剣がにぎられている。
手は、体は、少し汗がにじんでいた。
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