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第4章。「東の地球の誕生」
10、魔族の王(001~6)
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--魔族の王(001)--
裕也は、堤防をウォーキングしていた。
(今日は、なかなか堤防の端につかないな)
いつまでたっても、道は続き終わらない。
(何かの魔力か?)
裕也は、訝しく思った。
すると天から声が聞こえてきた。
(今、魔族の土地を創っている。
裕也が歩けば、土地が出来ます。
そのまま、歩き続けてください。
おねがいする。
魔族には、復活する土地が必要なのです)
裕也は、夜空を見上げた。
満月が明るく光っていた。
そこには、日本の影と裕也の位置が光って映っている。
(わかりました)
裕也は、再び歩き始めた。
月に裕也の跡が動いていく。
(私は日本の全土を歩くことが出来るのだろうか?
魔族の土地を創るためなら仕方ないか。
何かとの連動の魔法なのだろうか?
歩くことで魔力の動力を与えているのか)
裕也は、何とか自身を納得させた。
(裕也。心配する必要はない。
あなたの一歩は、あなたの魂の大きさに比例するのです。
裕也の魂が、一番大きい。
日本になぞらえた土地は直ぐできます。
安心してください。
あなたの1歩は大きい。
そう。あなたの1歩は大きいのです)
その声は、裕也を震わせた。
裕也は、少し安心した。
--魔族の王(002)--
裕也は、5時間歩いた。
へとへとである。
折り返しは、30分おきに来た。
いつもの歩く時間の5倍である。
やっと、見覚えのある堤防の入り口に帰って来た。
夜空を見上げると月の影だった日本が、金色に光って写っている。
(裕也 ありがとう。
あなたが、この土地の王だ)
その声の主は、礼を言った。
(声は、私に感謝しているが、
しかし迷惑な話だ。
王の押し付けか?)
裕也は、少し憤慨したが、
本音は魔族の土地が出来て安堵していた。
--魔族の王(003)--
数日後、裕也は、いつもの様に夜の祈りをしていた。
「なむみょうほうれんげきょう …
なむみょうほうれんげきょう …
… … …」
「ドンドン ドンドン 裕也さん
ドンドン ドンドン」
戸を叩く音と自分の名前を呼んでいる声がする。
「どなたですか?」裕也は、尋ねた。
「警察です」…。何者かが答えた。
(今日は祈りを終わろう)
最後に三界の主の名を三唱した。
「南無妙法蓮華経(始まりの心の名)
南無阿弥陀仏(癒しの仏の王)
南無釈迦牟尼仏(初めの仏の王)
アーメン(区切りの言葉)
アラー(燃の神の王)
イエス・キリスト(光の神の王)
天皆尊(天に居わし皆に尊ばれるもの)」
※()の中は、唱えている言葉の説明です。唱えていません。
裕也は、この本尊を貰い、この勤行をチベットで教わった。
中央に世尊を置きなさいと言われたので、
裕也は、キリストの十字架の像を置いている。
宇宙の始まりは、
南無妙法蓮華経と言う心が有った。
その心に呼応して10人の世尊が集まり、
その眷属も集まった。
その集まりは光となり、凝縮し爆発する。
精神と生命と生命が集い宇宙を生んだと教わった。
その10人の世尊とは三界の主である。
裕也が、唱えた者の名前と、後『夜の神』である。
『夜の神』は、名前がまだないので唱えないと教わった。
(とにかく、全神仏を尊ぶんだ。
魔族の神さえも)
裕也は、祈りを終えた。
「こんな時間に誰だろう?
警察?
何の用だ」
「ブゥゥン」
(次元が狂っている)
裕也は嫌な予感を感じた。
--魔族の王(004)--
裕也は、ドアの覗き窓から外を見た。
確かに警察の服装をしている。
しかし、その顔は、黒く異形であった。
(悪魔か?)裕也は思った。
(裕也逃げて)心の声、聞き覚えがある。
(魔族の王女)
何やら外の声が聞こえる。
「仏の王?そんなものに従えるか!」
「そんな者は、殺してしまえば良いのだ」
「予言では、
我々は、その男によって全て殺される。
我々はどうするべきか?」
(裕也 逃げて 戦わないで)魔族の王女の声。
(逃げるか)
裕也は、思うと素早く靴をもってベランダに出た。
商店街のアーケードの屋根が見える。
屋根をつたい裏から商店街に飛び出した。
--魔族の王(005)--
裕也は、振り向かずに路地に入った。
手を掴む者がいる。
「裕也。こっち」
急に手を引っ張られた。
「誰?」
顔は、暗くてみえない。
だが、その者の首には十字架が下がっていた。
それが、優しく光、裕也に安心を与えた。
「詳しくは、後で話します。
早く」
裕也は、路地裏にある一つの家に入った。
--魔族の王(006)--
裕也は、その者に招かれて家に入る。
古びた昭和の木造の家である。
いや、もっと古いかもしれない。
明かりに照らされて男の容姿が分かった。
着物を着ている。
(昔の時代に迷い込んだようでもある)
その男は、戸を静かに閉めた。
「さあ。奥へ」
その男に導かれるままに奥へ奥へと進む。
一番奥の部屋に入った。
そこは、畳が敷かれた部屋で、
奥の床の間に仏壇があり、イエス様の像が祀ってあった。
その前に黒い洋風の僧侶の衣装を着た一人の男が座っている。
神父だろうか。
「創造主、裕也。
この土地を創った人。
はじめまして、
私は、聖霊です。
なぜか、私は魔族の国に生まれ変わりました。
それは、さて置き。
あなたに危険がせまっています。
今から、その理由を話します」
つづく。 次回(魔族の王(007))
裕也は、堤防をウォーキングしていた。
(今日は、なかなか堤防の端につかないな)
いつまでたっても、道は続き終わらない。
(何かの魔力か?)
裕也は、訝しく思った。
すると天から声が聞こえてきた。
(今、魔族の土地を創っている。
裕也が歩けば、土地が出来ます。
そのまま、歩き続けてください。
おねがいする。
魔族には、復活する土地が必要なのです)
裕也は、夜空を見上げた。
満月が明るく光っていた。
そこには、日本の影と裕也の位置が光って映っている。
(わかりました)
裕也は、再び歩き始めた。
月に裕也の跡が動いていく。
(私は日本の全土を歩くことが出来るのだろうか?
魔族の土地を創るためなら仕方ないか。
何かとの連動の魔法なのだろうか?
歩くことで魔力の動力を与えているのか)
裕也は、何とか自身を納得させた。
(裕也。心配する必要はない。
あなたの一歩は、あなたの魂の大きさに比例するのです。
裕也の魂が、一番大きい。
日本になぞらえた土地は直ぐできます。
安心してください。
あなたの1歩は大きい。
そう。あなたの1歩は大きいのです)
その声は、裕也を震わせた。
裕也は、少し安心した。
--魔族の王(002)--
裕也は、5時間歩いた。
へとへとである。
折り返しは、30分おきに来た。
いつもの歩く時間の5倍である。
やっと、見覚えのある堤防の入り口に帰って来た。
夜空を見上げると月の影だった日本が、金色に光って写っている。
(裕也 ありがとう。
あなたが、この土地の王だ)
その声の主は、礼を言った。
(声は、私に感謝しているが、
しかし迷惑な話だ。
王の押し付けか?)
裕也は、少し憤慨したが、
本音は魔族の土地が出来て安堵していた。
--魔族の王(003)--
数日後、裕也は、いつもの様に夜の祈りをしていた。
「なむみょうほうれんげきょう …
なむみょうほうれんげきょう …
… … …」
「ドンドン ドンドン 裕也さん
ドンドン ドンドン」
戸を叩く音と自分の名前を呼んでいる声がする。
「どなたですか?」裕也は、尋ねた。
「警察です」…。何者かが答えた。
(今日は祈りを終わろう)
最後に三界の主の名を三唱した。
「南無妙法蓮華経(始まりの心の名)
南無阿弥陀仏(癒しの仏の王)
南無釈迦牟尼仏(初めの仏の王)
アーメン(区切りの言葉)
アラー(燃の神の王)
イエス・キリスト(光の神の王)
天皆尊(天に居わし皆に尊ばれるもの)」
※()の中は、唱えている言葉の説明です。唱えていません。
裕也は、この本尊を貰い、この勤行をチベットで教わった。
中央に世尊を置きなさいと言われたので、
裕也は、キリストの十字架の像を置いている。
宇宙の始まりは、
南無妙法蓮華経と言う心が有った。
その心に呼応して10人の世尊が集まり、
その眷属も集まった。
その集まりは光となり、凝縮し爆発する。
精神と生命と生命が集い宇宙を生んだと教わった。
その10人の世尊とは三界の主である。
裕也が、唱えた者の名前と、後『夜の神』である。
『夜の神』は、名前がまだないので唱えないと教わった。
(とにかく、全神仏を尊ぶんだ。
魔族の神さえも)
裕也は、祈りを終えた。
「こんな時間に誰だろう?
警察?
何の用だ」
「ブゥゥン」
(次元が狂っている)
裕也は嫌な予感を感じた。
--魔族の王(004)--
裕也は、ドアの覗き窓から外を見た。
確かに警察の服装をしている。
しかし、その顔は、黒く異形であった。
(悪魔か?)裕也は思った。
(裕也逃げて)心の声、聞き覚えがある。
(魔族の王女)
何やら外の声が聞こえる。
「仏の王?そんなものに従えるか!」
「そんな者は、殺してしまえば良いのだ」
「予言では、
我々は、その男によって全て殺される。
我々はどうするべきか?」
(裕也 逃げて 戦わないで)魔族の王女の声。
(逃げるか)
裕也は、思うと素早く靴をもってベランダに出た。
商店街のアーケードの屋根が見える。
屋根をつたい裏から商店街に飛び出した。
--魔族の王(005)--
裕也は、振り向かずに路地に入った。
手を掴む者がいる。
「裕也。こっち」
急に手を引っ張られた。
「誰?」
顔は、暗くてみえない。
だが、その者の首には十字架が下がっていた。
それが、優しく光、裕也に安心を与えた。
「詳しくは、後で話します。
早く」
裕也は、路地裏にある一つの家に入った。
--魔族の王(006)--
裕也は、その者に招かれて家に入る。
古びた昭和の木造の家である。
いや、もっと古いかもしれない。
明かりに照らされて男の容姿が分かった。
着物を着ている。
(昔の時代に迷い込んだようでもある)
その男は、戸を静かに閉めた。
「さあ。奥へ」
その男に導かれるままに奥へ奥へと進む。
一番奥の部屋に入った。
そこは、畳が敷かれた部屋で、
奥の床の間に仏壇があり、イエス様の像が祀ってあった。
その前に黒い洋風の僧侶の衣装を着た一人の男が座っている。
神父だろうか。
「創造主、裕也。
この土地を創った人。
はじめまして、
私は、聖霊です。
なぜか、私は魔族の国に生まれ変わりました。
それは、さて置き。
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今から、その理由を話します」
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