魔法使い、辞めます。

Dreamei#

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III

転校生は無関心?!

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 「私は美玲が魔法を使っても負けないからね?」
「分かってる。」
れなはテストを魔法で乗り切るのに賛成した。後悔は一切していない。むしろ、私が秘密を明かしたお陰で、前より仲が深まったような気がする。
一件落着だ。

 今日もれなと帰る。いつもと同じ今日。
私はそう思っていたのだが。門には私を追っている人影が…?いや、気のせいだ。気にしないで帰ろう。
「あ、西園寺さん…!ちょっと、ワカっちが呼んでる!一緒に来て!」
担任の若林先生のことだ。
「分かった。れな、行ってくるね?」
「行ってらっしゃぁーい。」

 私は可笑しくなってしまったのだろうか。最近、麻大和という男子が気になって仕方がない。
私は恋とは…無関係なはず。
私の人生は恋とは…無関係…
ダメだ…数日前の出来事を思い出してしまう。

 「あ、西園寺さん…!ちょっと、ワカっちが呼んでる!一緒に来て!」

 「ここは?倉庫じゃないの?え、先生は?」
「じゃあ、まず俺の話聞いてくれない?」
「?」
「俺、美玲が好きだよ。付き合ってくれる?」
う、嘘…!?あさやんが?
「え、い、今は…ちょっと…用が…あるから…ま、また今度でも良いかな…?」
「良いよ。でも、早くしないと美玲のハート、奪っちゃうから。」
あさやんとは、れなが来る前、ひょんな事から、
仲が良くなり、よく一緒に遊びに行ってた。それを、クラスの人たちにはあまり知られたくなかったので、お互いクラスのみんなの前では、名字で呼ぶようにしていた。
どうしよう。
私の額からは、多量の冷汗がでていたようだ。

 「お、西園寺さん、おはよう!」
あ、あさやん…
「?…おはよ。」
…普通?

「あ、そいえば最近、美玲元気ないよ?勉強のし過ぎ?」
「ないから。」
「…?ねぇ、今日一緒に泉川駅行かない?」

 「ははーん。なるほどね。よく分かんないけどね。」
分からないのか。
失敗。
お出かけのメイン、恋愛相談は早くも終わった。
「ちょっ、トイレ行きたーい。」
身勝手だな…そんな事を思いながら女子トイレへ。
そこは、まるで遊園地の乗り物に並ぶ時の様な行列だった。
「うわー。こんな広いのに混んでるね。並ぶけどね。」
結局まだトイレにしか行ってないのだ。早くカフェにでも行って、ストレスを解消したい…。
 一番奥の扉が開いたので、れなはそこへ入る。私はれなが行ったのを確認し、外で待つ。
そこへ、美人だが少し気の強そうな女子と、昨日、門の前で私を呼び止めた男子がすれ違った。
「さ、西園寺さん?!」
藤堂梨々香とあさやんこと、麻大和だった。
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