父。。

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三日目。。

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三日目。。

ついに父の孫たちが現れた!!!!!
「ようこそーー!!!!!」

父は孫に次々と抱きついた。

姪っ子や甥っ子がうまれてから僕は何度だって、何度だって、父に合わせてやりたかったと、心で思っていた。

妹も泣いていた。

弟はじーちゃんに何買ってもらう?と早速ねだっていた。

めだたい。めでたすぎる!

「今日は、おもちゃを買いに行こう!!!!!5年分のおもちゃを買いに行こう!」

「実は、パチンコ屋のコインサンドや自動販売機に入れる今の新しいお金はないが、昔の千円札と、一万円札は沢山あるんだ!みんなが棺桶にいれてくれたお金だ。」

はやく言ってくれ。僕は思った。
父が亡くなった時、ギャンブル好きの父のために僕らはギャンブルしてもなくならないほどのお金を書いた。家中の紙がなくなって買いに行ったくらいだ。あの紙は本当のお金になるのか。と思ったら、現世でみんなに教えてあげようと心の中でどーでもいい事を思った。

それから、父の運転でみんなでおもちゃへ行った。
店中のおもちゃをもう何でもかんでも買った。
家に帰って、しばらくそのおもちゃで遊んでいると
父と孫たちはすぐに仲良くなった。

孫の中でも一番大きな妹の娘、りーちゃんが
もぞもぞと言った。

「ディズニーランドへ行きたい。。」

父は、すぐに車にエンジンをかけた。
「早く出かける準備をしろ!」
「いくぞ!!!!!」

はちゃめちゃだ。
「いまから?」
「そうだ!いまからだ!」

「車で?????」
「そうだ!車だ!今から予約するの大変だろ!車だ!今から行く!」

はちゃめちゃすぎる。でも、そうゆう人だった。毎年のように父はどこかへ旅行へ行きたがる人だった。それも妙に車で行きたがる人だった。運転がすきだった。

ふと、僕は、思い出した。
父が病気になる年にディズニーに、誘われていたのに友達と予定ある!と言って全力で断った。それでも、
「本当にいかないのか?友達にキャンセルしろ!」としつこく誘われた。

後々、断った事を後悔した事を思い出した。行ってあげればよかったな。と、亡くなった日に思った。

今回は、これでよかった。と、思いながら車へ乗った。

夜な夜な車を父が運転して、東北から千葉のディズニーに向かった。
僕たちはその中で三日目の夜を過ごした。

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