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異世界の勇者

第四話、前より先に

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「はぁっ、はぁっ、あ、あの、ユウ様? お、お尻でって…………」

 自分の聞き間違いかと思い、メイは優に聞き返した。
 だが────

「そのままの意味だよ。僕がいま指を入れている場所に、コレを突っ込んで抜き差しするんだ」

 優はやる気満々だった。
 メイが視線をずらすと、いつの間にか優のチンポがズボンからキャストオフしている。

(…………大きい)

 メイは優のチンポを見て、ごくりと唾を飲み込んだ。

 太くて長いだけではなく、優のチンポはカリ大きく開いている上に竿が反り返っている。

 こんなものを突っ込まれたら、指しか知らない自分は一体どうなってしまうのだろうか。

 初体験を迎えるにあたって抱いていたメイの幻想は、余りにも生々しい優のチンポによって粉々に打ち砕かれてしまった。

 しかも、これから優が突っ込もうとしているのは、前ではなくではなく後ろの穴なのである。

「で、でも…………んっ、私、その、初めてだし…………あっ!?」

 まずはアナルではなく、マンコではないのか?
 メイはそう遠まわしにお願いしようとした。

 しかしその淡い希望は、優が挿入していた指を二本に増やしたことで脆くも崩される。

 優の指は、太いものではない。
 むしろ繊細で、剣を握るよりもピアノを弾いている方が似合うような指である。

 しかし、この世界に来て勇者としての力を手に入れた優の指は、その繊細な見た目からは想像もできない力強さでメイのアナルを拡張していった。

「っ! ふぅぅぅぅぅぅっ…………!」

 突き入れられた二本の指が、メイの腸内で少しずつ開かれていく。
 どれだけメイが括約筋を引き締めても、それに抵抗することはできない。

 今の優であれば、指一本で大男を吹き飛ばすことすら可能なのだから、それも当然のことだ。

「あうっ!?」

 そして、無情にもさらに一本の指が追加された。
 メイのアナルに挿入されている指は、計三本。

 その三本が、人の指とは思えない自在さで、うねうねと腸内を蹂躙していく。

「ひっ……! ひっ……! ふっ……! ふぅっ……!」

 その息苦しさと異物感に、メイは短く呼吸を繰り返すことしかできなかった。
 そしてそのまま数分間、優の指は止まることなく動き続け…………


 ぬぽっ


「はぅっ! はぁ…………はぁ…………はぁ…………」

 メイのアナルが柔らかくほぐれたところで、引き抜かれた。

 優の細い目が、広がったままになっているメイのアナルを愛おしげに見つめる。

「…………あっ」

 メイの体が壁に押し付けられた。
 そしてその背後に、ピッタリと優の体が重なる。
 
「……………………」
「……………………」

 これから起こることの不安に、これから起こることの期待に、二人は束の間無言になり。


 ぬっ


「…………っ」

 優のチンポの先端が、メイのアナルの入口に触れた。


 ぬっ、ぬるっ…………ずんっ


「…………はぁっ!」

 もはや焦らすことなどせず、優はその剛直をメイの暖かい腸内に突き入れる。
 激しい衝撃と、体を裂かれるような痛みがメイを襲った。 

 そして、その痛みが引かないうちに優は動き始める。


 ずぼっ! ずぼっ! ずぼっ! ずぼっ!


「うっ! うっ! うっ! うっ!」

 最初から激しい抽挿だった。
 下からの突き上げで、メイの体が浮き上がるほどに。

 女性に対し、常に優しさを持って接する優としては珍しいことだ。


 ずぼっ! ずぼっ! ずぼっ! ずぼっ!


「うっ! うぅっ! んっ! んっ!」

 しかし、一年ぶりのセックスだったせいで、さすがの優にも余裕がなかった。
 
「あっ!?」

 メイの体を壁から引き離し、上体を前に傾けさせ、壁に手を付かせる。

 そして動きやすいように両手をメイの腰に添えると、ただ自分の快楽だけを求めて激しく腰をぶつけていった。


 ずん、ずん、ずん、ずん、ずん、ずん、ずん、ずん!


「ああっ! あっ! あっ! あっ! あっ! あっ!」

 メイの未使用アナルが、優のチンポを強く締め付ける。
 
 その根元から搾り取られるようなアナルの収縮に、優の限界はすぐに訪れた。
 
「うっ!」


 ドプッ! 

 
 快楽の呻きを漏らし、優が射精する。
 
 長く禁欲的な生活を送っていたせいで、その精液は液体というよりも粘液の塊のようだった。

「うっ…………ふぅぅっ」


 ドプッ! ドプッ! ドプッ!


 尿道に痛みすら感じるような射精。
 それでも優の顔は、久しぶりの開放感に安らかな表情を浮かべていた。

 そしてその熱い粘液を体の奥に放たれたメイは…………

「あ…………あぁぁ…………はぁ…………っ」

 魂の抜けたような声を漏らし、そのまま意識を失った。

 力なく崩れ落ちるメイのアナルから、ぬぼっと音を立てて優のチンポが抜ける。

 完全に広がったアナルからは、粘性の強いどろりとした精液が溢れ出した。
 
 その光景を見下ろす優の股間は、いまだ雄々しく天を向き続けているのだった。
 
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