呟きの箱

十四年生

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YESとNOの世界

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YESとNOの世界

僕の置かれた世界は
YESとNOしかなくって
NOを選んだものは
無能な奴だって叩かれて
壊れるほどに勲章が
胸にたくさんついていく
傷ついたものほど褒められて
優秀だって称えられる

これおかしいよね?って
僕が言ったら止まった
僕は精密検査を受けることになってた
偉い人が顔をつきあわせて
真剣に語ってる
これはきっと故障だろう
これはきっと不良品だ
不良品は廃棄しろ

僕の置かれた世界は
YESとNOしかなくって
NOを選んだものは
不良品だっていわれて

箱の中に閉じ込められて
どこかにつれていかれて
大きな音とともに
「ぐしゃ…」
僕は光を失った僕は動けなくなった
僕は考えられなくなった

僕の置かれた世界は
YESとNOしかなくって
NOを選んだものは
無能な奴だって叩かれて
壊れるほどに勲章が
胸にたくさんついていく
傷ついものほど褒められて
優秀だって称えられる
ただし 考えることだけを
しないでいれば

僕の置かれた世界は
YESとNOしかなくって
僕の置かれた世界は
YESとNOしかなくって
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