呟きの箱

十四年生

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酒恋歌

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酒恋歌

恋の話をしましょうか
お酒もすすんだから
あなたには少し知って欲しいの
私の昔のこと

うぶな頃の私はいつも
白馬に乗った王子様
迎えにきてくれると
すこし信じてたの

王子様は現れないで
ろくな男はいなかった
やっとほら少しだけよ
少しだけいい男が現れたの

好きになったら涙が出るの
止まらないままいつも過ごす

いつも誰かの代わりをして
私の恋は終わる

ねえちゃんと聞いてくれてる?
あなたには私のこと
ほんの少し少しだけでいいの
知って欲しいの

まだいえないけど
まだ言わないけど
好きな人のことを後で言うわ

ええ…今好きな人がいるの
慌てないで後で言うわ

恋の話をしましょうか
お酒もすすんだから
あなたには知って欲しいの
私の心の中

ねえ あなた
知って欲しいの
私の恋のことを
あなたのことをねぇ…
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