呟きの箱

十四年生

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迷子のあの子

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迷子のあの子

いぬの声後ろで聞こえて
近づいてなでた

街の中で
僕に近づいた
キミはどこの子なの?
ひとなつっこいね

飼い主はどこにいるの?
逃げてきちゃったの?
頭なでて体なでて
すりよせてきたキミの顔

喜ぶキミだけど
ごめんね
もういかなきゃいけない

振り切るように
駆け出したボク
追いかける君の姿
ごめんねと走って逃げた
迷子のあの子をおいて

いぬの声遠くきこえる
近づく僕のいえ

街の中であの子は
きっとひとり
早く主人がみつけてくれればいいのに
逃げてきた僕が言うのは
少し違うかもしれないけど


振り切るように
駆け出したボク
追いかける君の姿
ごめんねと走って逃げた
迷子のあの子をおいて
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