呟きの箱

十四年生

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六月の梅雨の雨
八月の通り雨
十二月の雨

雨が降るたび ほら 心の中で
痛みが流れる 消せないままに

すれ違い始めれば
お互いの嫌なとこ
見えたまま目隠し
かくせないまま

愛情の表現も
少なくなってきて
終わりまでの 秒読みが
ほら はじまる

六月の梅雨の雨
八月の通り雨
十二月の雨

雨が降るたび ほら 心の中で
痛みが流れる 消せないままに

雨が運んでくる
悲しい記憶
痛み刻まれた
まま 残っている

五月の緑雨ミドリアメ
七月の暑い雨
四月の桜雨

雨が降るたび ほら 心の中で
記憶が映される 変わらないままで

雨が降る

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