愛に変わるのに劇的なキッカケは必要ない

かんだ

文字の大きさ
23 / 26

23.(r-18)

「セナ」
 名前を呼べば、セナは「志貴」と舌足らずな声で答えた。
 フェロモンが強く、抱きたくて堪らなくなる。今すぐ自分のものにしたい。
「しき」
「セナ、大丈夫。大丈夫だ」
 呼ばれるままセナへ近付き、小さな体を抱き締める。いつもよりも温かくて柔らかい。呼吸する度にセナのフェロモンが鼻腔を通る。
「しき、苦しい。もゔ、いやだ」
「うん、ごめん。大丈夫だから」
「こわい。だいてほしい」
 抱けない。抱く代わりに、セナのぐちょぐちょに濡れた後ろを慰める。
「ひっ、あぁ、あっ」
「気持ちいいか?」
「ぎ、もぢいっ、あ゙、しき、しきっ」
 セナは俺にしがみ付きながら、ひたすら声を上げた。柔らかくて温かくて狭い内側は俺の指を締め付ける。
 すでに三本、難なく入っている。もう自分のものを挿れても良いくらいに広がっている。
 突っ込んで、奥に吐き出して孕ませたい。
「あぁ、ひゔ! そこ、そこ、もっどぉ」
「分かってる。お前の好きなところは、ちゃんと分かってるから」
「~~っ!」
 何度もセナはイった。前を舐めながら穴の中を掻き混ぜると泣きながら俺の名前を呼んでイきまくった。
「いれて、よぉっ」
「ヒートじゃない時にも、そう思ってくれるなら、その時はたくさん抱くよ」
 アルファ用の抑制剤を打ったにも関わらずセナへの欲望は消えず、乞われる度に好きなだけ腰を振りたくなる。発情期だったのだから仕方ないと、適当に言い訳を作ればセナも嫌々ながら納得してくれるだろう。
 だけど、セナには誠実でいたい。
「セナ、セナ」
「ふ、ゔぅ、あ!」
 ひたすら我慢して、合う抑制剤が見つかるまで、セナを抱き締めて慰めた。
感想 0

あなたにおすすめの小説

売れ残りオメガの従僕なる日々

灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才) ※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!  ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。  無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

ただ愛されたいと願う

藤雪たすく
BL
自分の居場所を求めながら、劣等感に苛まれているオメガの清末 海里。 やっと側にいたいと思える人を見つけたけれど、その人は……

大好きな婚約者を僕から自由にしてあげようと思った

こたま
BL
オメガの岡山智晴(ちはる)には婚約者がいる。祖父が友人同士であるアルファの香川大輝(だいき)だ。格好良くて優しい大輝には祖父同士が勝手に決めた相手より、自らで選んだ人と幸せになって欲しい。自分との婚約から解放して自由にしてあげようと思ったのだが…。ハッピーエンドオメガバースBLです。最後におじいさまの番外編を追加しました。

ネガティブなΩがスパダリαから逃げる

ミカン
BL
オメガバース

当たり前の幸せ

ヒイロ
BL
結婚4年目で別れを決意する。長い間愛があると思っていた結婚だったが嫌われてるとは気付かずいたから。すれ違いからのハッピーエンド。オメガバース。よくある話。 初投稿なので色々矛盾などご容赦を。 ゆっくり更新します。 すみません名前変えました。

愛する公爵と番になりましたが、大切な人がいるようなので身を引きます

まんまる
BL
メルン伯爵家の次男ナーシュは、10歳の時Ωだと分かる。 するとすぐに18歳のタザキル公爵家の嫡男アランから求婚があり、あっという間に婚約が整う。 初めて会った時からお互い惹かれ合っていると思っていた。 しかしアランにはナーシュが知らない愛する人がいて、それを知ったナーシュはアランに離婚を申し出る。 でもナーシュがアランの愛人だと思っていたのは⋯。 執着系α×天然Ω 年の差夫夫のすれ違い(?)からのハッピーエンドのお話です。 Rシーンは※付けます ※画像は男の子メーカーpicrewさんよりお借りしました。 ※画像はpicrewさんよりお借りしました。 Xアカウント(@wawawa_o_o_)

「出来損ない」オメガと幼馴染の王弟アルファの、発情初夜

鳥羽ミワ
BL
ウィリアムは王族の傍系に当たる貴族の長男で、オメガ。発情期が二十歳を過ぎても来ないことから、家族からは「欠陥品」の烙印を押されている。 そんなウィリアムは、政略結婚の駒として国内の有力貴族へ嫁ぐことが決まっていた。しかしその予定が一転し、幼馴染で王弟であるセドリックとの結婚が決まる。 あれよあれよと結婚式当日になり、戸惑いながらも結婚を誓うウィリアムに、セドリックは優しいキスをして……。 そして迎えた初夜。わけもわからず悲しくなって泣くウィリアムを、セドリックはたくましい力で抱きしめる。 「お前がずっと、好きだ」 甘い言葉に、これまで熱を知らなかったウィリアムの身体が潤み、火照りはじめる。 ※ムーンライトノベルズ、アルファポリス、pixivへ掲載しています