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2.推測の域
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「失敗……失敗、した? え? ……いや、そうだ、落ち着こう」
自分に言い聞かせながらふうっと深く息を吐く。軽く頭を振って、整理するために現状を言葉にしてみる。
「新しい魔法陣を幾つか試した。構築式に問題はなかったよね? ちゃんと研究したし。まあどれも複雑で一般常識としては不可能に近いけど。で、発動させた。で、……俺の魔力が消えた?」
消えた。あり得ない。いや、消えてはいないはず。だって、俺は生きているから。
魔法使いは生まれながらに魔力を有しており、魔法使いにとっての魔力は生命と同等だ。一般人にとっての心臓が魔法使いにとっての魔力。魔力さえあれば、一般人が死ぬような状態になっても生きながらえることが出来る。まあそこは魔法使いとしての実力によるけど。逆に内臓を一切損傷していなかったとしても、魔力が消失した場合は死ぬ。
「だから、俺が生きているってことは、魔力自体消失はしていない。でも、魔力が全く感じられない」
簡単な魔法陣を発動させようとするが、うんともすんとも言わない。魔力を放出しようとしても一緒だ。こんなことは初めてだ。
「俺の中に魔力はあるけど、使えない状況ってことか?」
なんで?
分からない。
魔法が失敗したから?
分からない。
自問自答しても分からない。魔力がなければ原因究明も出来ない。出来るのは推測までだ。
「他の魔法使いに見てもらう、か?」
いや、ダメだ。ここの連中は何かあればすぐに陛下に報告してしまう。陛下は俺が小さい頃から時に親のように、時に兄のように可愛がってくれているけど、馬鹿なことをするとすぐに笑顔で怒る。この前だって空飛ぶ絨毯を作って王子を乗せただけで怒られた。「ルネ、何かする時は必ず私の許可を得ろと言っているだろう?」と一週間王宮に監禁された。自由と魔法を愛する魔法使いにとって行動を制限されることは中々に苦痛なのだ。
それに、ここにいる魔法使いで俺の状態を正しく把握出来るかどうかも分からない。もし分からなかった上、陛下に報告されたら最悪過ぎる。
「とにかく、魔力はあるけど使えない。他の魔法使いには言えない。……なら、とりあえずバレないようにして、自分で解決するしかない」
解決方法も何も分からないが、なんとかするしかない。今まで全てを魔法頼りにして生きてきたのだ。今更魔法が使えない生活は出来ない。
何としてでも取り戻す。
「だけど、この状態がずっと続くのはマズイから、二週間、でなんとかする」
なんとかならなかったらちきんと報告し、助けを求める。
そう決めて俺は古い文献や歴史書、構築式の確認に取り掛かった。
自分に言い聞かせながらふうっと深く息を吐く。軽く頭を振って、整理するために現状を言葉にしてみる。
「新しい魔法陣を幾つか試した。構築式に問題はなかったよね? ちゃんと研究したし。まあどれも複雑で一般常識としては不可能に近いけど。で、発動させた。で、……俺の魔力が消えた?」
消えた。あり得ない。いや、消えてはいないはず。だって、俺は生きているから。
魔法使いは生まれながらに魔力を有しており、魔法使いにとっての魔力は生命と同等だ。一般人にとっての心臓が魔法使いにとっての魔力。魔力さえあれば、一般人が死ぬような状態になっても生きながらえることが出来る。まあそこは魔法使いとしての実力によるけど。逆に内臓を一切損傷していなかったとしても、魔力が消失した場合は死ぬ。
「だから、俺が生きているってことは、魔力自体消失はしていない。でも、魔力が全く感じられない」
簡単な魔法陣を発動させようとするが、うんともすんとも言わない。魔力を放出しようとしても一緒だ。こんなことは初めてだ。
「俺の中に魔力はあるけど、使えない状況ってことか?」
なんで?
分からない。
魔法が失敗したから?
分からない。
自問自答しても分からない。魔力がなければ原因究明も出来ない。出来るのは推測までだ。
「他の魔法使いに見てもらう、か?」
いや、ダメだ。ここの連中は何かあればすぐに陛下に報告してしまう。陛下は俺が小さい頃から時に親のように、時に兄のように可愛がってくれているけど、馬鹿なことをするとすぐに笑顔で怒る。この前だって空飛ぶ絨毯を作って王子を乗せただけで怒られた。「ルネ、何かする時は必ず私の許可を得ろと言っているだろう?」と一週間王宮に監禁された。自由と魔法を愛する魔法使いにとって行動を制限されることは中々に苦痛なのだ。
それに、ここにいる魔法使いで俺の状態を正しく把握出来るかどうかも分からない。もし分からなかった上、陛下に報告されたら最悪過ぎる。
「とにかく、魔力はあるけど使えない。他の魔法使いには言えない。……なら、とりあえずバレないようにして、自分で解決するしかない」
解決方法も何も分からないが、なんとかするしかない。今まで全てを魔法頼りにして生きてきたのだ。今更魔法が使えない生活は出来ない。
何としてでも取り戻す。
「だけど、この状態がずっと続くのはマズイから、二週間、でなんとかする」
なんとかならなかったらちきんと報告し、助けを求める。
そう決めて俺は古い文献や歴史書、構築式の確認に取り掛かった。
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