11 / 43
11、ヴェロニカ・ハミルトン
しおりを挟む
西向きの居間には日没の光が差して、母はそろそろ暗くなる部屋で、ランプに自ら明かりを灯しているところだった。
「イライアス、患者さんなの?」
僕たちが部屋に入ると、母が開口一番尋ねる。
「いえ、患者ではありません」
「では――」
僕はローズマリーとの関係については敢えて口にせず、そっとルーカスの背中を押した。
「彼女はローズマリー・オルコット。アーリングベリのオルコット男爵家の出ですが、事情があって王都で暮らしています。こちらが、彼女の息子のルーカスです」
「ルーカス・オルコットです」
ルーカスが礼儀正しく帽子を取り、はきはきと挨拶する。その様子に母は一瞬、目を見開いて、だが、ルーカスがオルコット姓を名乗ったことで、何かは察したらしい。
「まあ、元気のいいこと。可愛らしいわね。坊ちゃんはおいくつ?」
「六つです!」
「お利口さんね、ちゃんとご挨拶できるなんて。あたくしはイライアスの母、ヴェロニカよ」
それからしばらくルーカスを見つめて、言った。
「アーリングベリと言うと、リントン伯爵家の……」
「ええまあ、その縁で、彼女と行きがかりができまして」
母は抑制のきいた人なので、ルーカスの前では余計なことを言わず、僕に尋ねた。
「お母さまのご様子は?」
「たまたま貧血で倒れたところを出くわして……疲労や寝不足なども重なっていたのかもしれません、意識がなくなったので焦りましたが、とりあえず今は眠っています。目を覚ましてから改めて診察しないと確かなことは言えないのですが――」
僕が言いながらチラチラとルーカスに目線をやれば、母はルーカスの前で言うべきでないと察して、頷いた。
「アリス、この坊ちゃんにサロンでお茶とお菓子を出してあげて。……あたくしとイライアスもすぐに行くわ」
「はい、奥様」
部屋の隅に控えていた若いメイドが進み出て、ルーカスに言う。
「あちらでおやつをいただきましょう」
「え、でも……」
「僕もすぐに行くよ。うちの料理長のケーキは絶品だよ?」
メイドに連れられてルーカスがいなくなると、母は勢い込んで僕に突進してきた。
「妊娠してるっていうのは、本当なの? つまりそれは――」
「母上、落ち着いてください。一から説明します」
僕は母上の腕を取ってソファに導くと、隣り合って腰を下ろす。
「まず、ルーカスですが、彼はデニスの子です」
「デニス? リントン伯爵家の?」
「そう、ライラの夫の」
母が少し眉を寄せて考える。
「……六歳というと……ライラが、お嫁に行く前のお話ね?」
「ええ。ローズマリー嬢は、リントン伯爵家に行儀見習いを兼ねたメイド奉公に上がって、そこでデニスの手がついて、ルーカスを妊娠した」
「ありがちなことね」
「しかし、デニスとリントン伯爵は、子供の存在を認めずに、彼女を解雇して、屋敷から追い出した」
「……ライラとの結婚が決まったから?」
僕が頷く。
「ローズマリーはその後、王都に出てルーカスを産んで、一人で育てていたようです。僕は野戦病院でデニスの最期を看取ったとき、彼からローズマリーのことを聞いて、彼女の行方を捜してほしいと頼まれた」
「……それで、アーリングベリに出かけたのね?」
「ええ、そうです。リントン伯爵からも話を聞き、またローズマリーの兄のオルコット男爵から、彼女が王都にいると聞いたので、探偵に依頼して行方を捜し、見つけ出したのです」
「そうなの……ルーカスがデニスの子というのは間違いないのかしら?」
慎重に尋ねる母に、僕が断言する。
「デニスにそっくりなんです。おそらく間違いない」
「それで――今も妊娠中ってことは、それはデニスの子ではないわね?」
「ええ、もちろん」
自信満々頷いた僕の顔を、母上がじっと見る。
「お前は女性が苦手だという話ではなかったかしら? そういう理由で、いくつか縁談もお断りしているけれど」
「ええまあ、あまり得意ではないですね。……女性の患者は特に」
「その割には、ずいぶんと手の早……っと」
母上がしまったと口元に手をやる。僕は内心、ほくそ笑んだ。
「僕は不幸な状況にも負けず、前向きに生きる女性が好きなんです。……ルーカスを身ごもってリントン伯爵家を追い出されたとき、彼女はまだたったの十六歳だったんですよ! なのに、一人で立派にルーカスを育てている。その強さに惹かれてしまって――」
僕が力説すれば、母上はその身の上に同情しながらも、僕をチクリとした視線で見た。
「そんなことなら、なぜ一線を越える前に我が家に連れてこないの。順番が間違っていますよ! 結局またこんなことになって。いつも割を食うのは女性なのよ。お前はデニスのことを批判できませんよ」
「すみません、母上。僕が、焦ってしまって……つい。それに彼女は、未婚の母という自分の身の上を非常に気にしていて……貴族の屋敷に出向くなんてとんでもないって。今回、たまたま彼女が倒れたので問答無用で連れてこれたのですが。目を覚ました後も、きっとびっくりして逃げようとするかもしれません」
「まあ……奥床しいタイプなのかしら? それともお前、嫌われてるんじゃなくて?」
……さすが僕の母。僕がローズマリーに相手にされていないことを、見抜かれないようにしなくては……
「ええ、とても奥床しいタイプで! それにとても美しく、しっかりして自立していて、眩しいくらいです! 最高の女性なんです!」
言っているうちに自分でも興奮してきて、知らず知らず声が大きくなる。
「コホン」
と咳払いの音が聞こえ、振り返れば執事のブレナンが困惑した表情で立っていた。
「……坊ちゃまのお部屋の支度も整えました。ご夕食はどうなさいますか?」
「そうだね、ローズは食べられないかもしれないから、僕とルーカスは先にいただいてしまおうか」
「あたくしも一緒にいただくわ」
「では、そのように手配いたします」
一礼して下がっていくブレナンを見送り、僕は思わず母に聞き返していた。
「……母上は、普段はあまり夕食は……」
母は食べ過ぎはよくないと言って、正式なディナー以外は夕食をほぼ摂らない。
「だって、将来の家族になるかもしれないのでしょ? 最初が肝心だわ」
「母上……よろしいのですか?」
僕の問いに、母は少しばかり目を眇めて見せた。
「あら……もしかしてあたくしが、未婚の母という理由で不幸なご婦人とその子供を追い返すとでも?」
「そんなことは思いませんが……」
母はどんな相手でも、困っている者には手を差し伸べる。そういう人だ。でも、早くも結婚まで見据えているとは想定外だ。僕は内心、焦る。――ローズマリーは僕と結婚するなんて、考えてもいない。何しろ付き合ってもいないからな。……余計なことを彼女の耳に入れられるとまずい。
「実はまだ、彼女にプロポーズできていないのです。……妊娠も、彼女が気づいていたかどうかはさておき、相談もされていなくて」
「あら、ずいぶんとヘタレな上に、信用すら、されていないんじゃくって?」
「そう言われてしまうと――」
僕が頭を掻くと、母が言った。
「いいこと、イライアス、お前はもう、二十八になるの。あたくしと旦那様が結婚したとき、旦那様は二十だったのよ。最近はみんな結婚しなくなっているけど、子供を作るなら早いに越したことはないのよ」
「そんなあからさまな……」
「いいえ! レイチェルのようなこともあるわ!」
「義姉上?」
僕が聞き返せば、母が首を振る。
「レイチェルは結婚して八年になるのに、子供ができなかった。――ローズマリー嬢は少なくとも確実に子供が生めるのよ。貴重だわ」
あまりの言いざまに僕が絶句していると、母が慌てて小声で付け足す。
「あらいやだ。これは本人には内緒にしてちょうだいよ」
「ええ、わかります……」
そんなことは本人には言えない……
とにかく、母がローズマリー母子を受け入れてくれ、僕は第一関門を突破した。
「イライアス、患者さんなの?」
僕たちが部屋に入ると、母が開口一番尋ねる。
「いえ、患者ではありません」
「では――」
僕はローズマリーとの関係については敢えて口にせず、そっとルーカスの背中を押した。
「彼女はローズマリー・オルコット。アーリングベリのオルコット男爵家の出ですが、事情があって王都で暮らしています。こちらが、彼女の息子のルーカスです」
「ルーカス・オルコットです」
ルーカスが礼儀正しく帽子を取り、はきはきと挨拶する。その様子に母は一瞬、目を見開いて、だが、ルーカスがオルコット姓を名乗ったことで、何かは察したらしい。
「まあ、元気のいいこと。可愛らしいわね。坊ちゃんはおいくつ?」
「六つです!」
「お利口さんね、ちゃんとご挨拶できるなんて。あたくしはイライアスの母、ヴェロニカよ」
それからしばらくルーカスを見つめて、言った。
「アーリングベリと言うと、リントン伯爵家の……」
「ええまあ、その縁で、彼女と行きがかりができまして」
母は抑制のきいた人なので、ルーカスの前では余計なことを言わず、僕に尋ねた。
「お母さまのご様子は?」
「たまたま貧血で倒れたところを出くわして……疲労や寝不足なども重なっていたのかもしれません、意識がなくなったので焦りましたが、とりあえず今は眠っています。目を覚ましてから改めて診察しないと確かなことは言えないのですが――」
僕が言いながらチラチラとルーカスに目線をやれば、母はルーカスの前で言うべきでないと察して、頷いた。
「アリス、この坊ちゃんにサロンでお茶とお菓子を出してあげて。……あたくしとイライアスもすぐに行くわ」
「はい、奥様」
部屋の隅に控えていた若いメイドが進み出て、ルーカスに言う。
「あちらでおやつをいただきましょう」
「え、でも……」
「僕もすぐに行くよ。うちの料理長のケーキは絶品だよ?」
メイドに連れられてルーカスがいなくなると、母は勢い込んで僕に突進してきた。
「妊娠してるっていうのは、本当なの? つまりそれは――」
「母上、落ち着いてください。一から説明します」
僕は母上の腕を取ってソファに導くと、隣り合って腰を下ろす。
「まず、ルーカスですが、彼はデニスの子です」
「デニス? リントン伯爵家の?」
「そう、ライラの夫の」
母が少し眉を寄せて考える。
「……六歳というと……ライラが、お嫁に行く前のお話ね?」
「ええ。ローズマリー嬢は、リントン伯爵家に行儀見習いを兼ねたメイド奉公に上がって、そこでデニスの手がついて、ルーカスを妊娠した」
「ありがちなことね」
「しかし、デニスとリントン伯爵は、子供の存在を認めずに、彼女を解雇して、屋敷から追い出した」
「……ライラとの結婚が決まったから?」
僕が頷く。
「ローズマリーはその後、王都に出てルーカスを産んで、一人で育てていたようです。僕は野戦病院でデニスの最期を看取ったとき、彼からローズマリーのことを聞いて、彼女の行方を捜してほしいと頼まれた」
「……それで、アーリングベリに出かけたのね?」
「ええ、そうです。リントン伯爵からも話を聞き、またローズマリーの兄のオルコット男爵から、彼女が王都にいると聞いたので、探偵に依頼して行方を捜し、見つけ出したのです」
「そうなの……ルーカスがデニスの子というのは間違いないのかしら?」
慎重に尋ねる母に、僕が断言する。
「デニスにそっくりなんです。おそらく間違いない」
「それで――今も妊娠中ってことは、それはデニスの子ではないわね?」
「ええ、もちろん」
自信満々頷いた僕の顔を、母上がじっと見る。
「お前は女性が苦手だという話ではなかったかしら? そういう理由で、いくつか縁談もお断りしているけれど」
「ええまあ、あまり得意ではないですね。……女性の患者は特に」
「その割には、ずいぶんと手の早……っと」
母上がしまったと口元に手をやる。僕は内心、ほくそ笑んだ。
「僕は不幸な状況にも負けず、前向きに生きる女性が好きなんです。……ルーカスを身ごもってリントン伯爵家を追い出されたとき、彼女はまだたったの十六歳だったんですよ! なのに、一人で立派にルーカスを育てている。その強さに惹かれてしまって――」
僕が力説すれば、母上はその身の上に同情しながらも、僕をチクリとした視線で見た。
「そんなことなら、なぜ一線を越える前に我が家に連れてこないの。順番が間違っていますよ! 結局またこんなことになって。いつも割を食うのは女性なのよ。お前はデニスのことを批判できませんよ」
「すみません、母上。僕が、焦ってしまって……つい。それに彼女は、未婚の母という自分の身の上を非常に気にしていて……貴族の屋敷に出向くなんてとんでもないって。今回、たまたま彼女が倒れたので問答無用で連れてこれたのですが。目を覚ました後も、きっとびっくりして逃げようとするかもしれません」
「まあ……奥床しいタイプなのかしら? それともお前、嫌われてるんじゃなくて?」
……さすが僕の母。僕がローズマリーに相手にされていないことを、見抜かれないようにしなくては……
「ええ、とても奥床しいタイプで! それにとても美しく、しっかりして自立していて、眩しいくらいです! 最高の女性なんです!」
言っているうちに自分でも興奮してきて、知らず知らず声が大きくなる。
「コホン」
と咳払いの音が聞こえ、振り返れば執事のブレナンが困惑した表情で立っていた。
「……坊ちゃまのお部屋の支度も整えました。ご夕食はどうなさいますか?」
「そうだね、ローズは食べられないかもしれないから、僕とルーカスは先にいただいてしまおうか」
「あたくしも一緒にいただくわ」
「では、そのように手配いたします」
一礼して下がっていくブレナンを見送り、僕は思わず母に聞き返していた。
「……母上は、普段はあまり夕食は……」
母は食べ過ぎはよくないと言って、正式なディナー以外は夕食をほぼ摂らない。
「だって、将来の家族になるかもしれないのでしょ? 最初が肝心だわ」
「母上……よろしいのですか?」
僕の問いに、母は少しばかり目を眇めて見せた。
「あら……もしかしてあたくしが、未婚の母という理由で不幸なご婦人とその子供を追い返すとでも?」
「そんなことは思いませんが……」
母はどんな相手でも、困っている者には手を差し伸べる。そういう人だ。でも、早くも結婚まで見据えているとは想定外だ。僕は内心、焦る。――ローズマリーは僕と結婚するなんて、考えてもいない。何しろ付き合ってもいないからな。……余計なことを彼女の耳に入れられるとまずい。
「実はまだ、彼女にプロポーズできていないのです。……妊娠も、彼女が気づいていたかどうかはさておき、相談もされていなくて」
「あら、ずいぶんとヘタレな上に、信用すら、されていないんじゃくって?」
「そう言われてしまうと――」
僕が頭を掻くと、母が言った。
「いいこと、イライアス、お前はもう、二十八になるの。あたくしと旦那様が結婚したとき、旦那様は二十だったのよ。最近はみんな結婚しなくなっているけど、子供を作るなら早いに越したことはないのよ」
「そんなあからさまな……」
「いいえ! レイチェルのようなこともあるわ!」
「義姉上?」
僕が聞き返せば、母が首を振る。
「レイチェルは結婚して八年になるのに、子供ができなかった。――ローズマリー嬢は少なくとも確実に子供が生めるのよ。貴重だわ」
あまりの言いざまに僕が絶句していると、母が慌てて小声で付け足す。
「あらいやだ。これは本人には内緒にしてちょうだいよ」
「ええ、わかります……」
そんなことは本人には言えない……
とにかく、母がローズマリー母子を受け入れてくれ、僕は第一関門を突破した。
26
あなたにおすすめの小説
【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。
黒騎士団の娼婦
イシュタル
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。
異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。
頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。
煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。
誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。
「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」
※本作はAIとの共同制作作品です。
※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる