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七竅
35、露見
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家宰から戦場から手紙が届いたとの知らせを受け、ユリアは家宰の元に侍女を遣わす。どうせ自分宛の手紙など来ないとわかってはいるが、それでも、ユリアは確かめずにはいられないのだ。
戻ってきた侍女はただ、首を振るだけである。
「――そう。誰への手紙だったの?」
「家宰へ事務の指示と、主房の方宛てに簡単なものだけだと」
自分には書かない手紙を、レイナには一言二言でも書くのだと思うと、それだけで嫉妬に狂いそうになる。卓の下で、白い手巾を握りしめていると、別の侍女がサウラの訪れを告げた。
入ってきたサウラはやや青ざめて見えた。
「ごきげんよう。どうなさったの?」
「皇后陛下のご命令で、レイナ様にきた殿下のお手紙を見せてもらいに行ってまいりましたの」
夫は母の皇后にすら手紙を書くことがほとんどない。それで、業を煮やした皇后は、サウラに命じてレイナの元に来る手紙を取り上げているのだという。レイナに対して嫉妬は感じるものの、人に来た手紙を取り上げる皇后は、やり過ぎだと感じていた。
「――その、妃殿下。どうも、あのお方、身籠られたようですの――」
「え――?」
ユリアが目を見開く。頭が衝撃で真っ白になった。
「――まさか。だって、あの女はたかが子爵の――」
「ですが、可能性が全くないわけじゃありませんわ。殿下がここをお発ちになってから、三月。あり得ない話じゃございません」
龍種の恭親王は強い魔力を持っており、魔力の弱い下級貴族の娘では妊娠しにくいと言われていた。そのこともあって、皇后は恭親王に無理矢理、貴種の血も引くサウラを側室に迎えさせたのである。だが、サウラには寵愛はなく、まだ妊娠の徴候もない。
「でも、まさか――」
ユリアは信じたくない気持ちでいっぱいだった。夫は、レイナのことも愛していないと言ったのだ。それなのに――。
「……よく、調べて頂戴。龍種の子を辺境の子爵の娘風情が孕むなんて、考えられないわ。よもや不貞などは働いていないと思うけれど、皇家の血にも関わる問題よ」
「その通りでございますね」
サウラも大きく頷く。ユリアは卓の下で、白い手巾をぐっと握り締める。
レイナが妊娠するなど、あってはならない。あんな、身分の低い、秀女上がりの辺境の子爵の娘が、あの高貴な方の子を孕むなんて。あり得ない。
ユリアの頭に血が上り、ガンガンと頭痛がした。
いまだにユリアには指一本触れぬあの方が、レイナの肌に触れ、抱きしめ、レイナの中に精を吐き出しているなんて。
それは、本来は正室のユリアが受けるべき愛であり、愛撫であり、精なのに。
どうして、あの賤しい女が。ただ、秀女としてあの方に先に出会っただけで、その愛を独り占めしているなんて。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない……
「レイナは、殿下の宮に入る前は、順親王殿下の秀女でございました。ずいぶんとご寵愛を受けて、側室に上げられるのも間違いないと噂される程でしたとか。それでも、その後は一旦宮下がりして、今度は肅郡王殿下の宮に。そこでも随分寵愛されて、殿下が北方辺境でお亡くなりになる際に、恭親王殿下にとお託しになられたとか。――あの姉もソルバン家の息子を狂わせた魔性の側室と言われていますし、正直、わたくしレイナは信用することができませんの」
サウラがユリアに囁く。
「いくら秀女とはいえ、婚姻前に何人もの男に足を開くなど、わたくしには考えられないこと。そのような女が、果たして側室になったからといって、貞操を守っていられるのでしょうかね……妃殿下はどう、思われますか?」
毒を注ぎ込むようなサウラの言葉に、グルグルになったユリアの頭は沸騰しそうになる。
許せない、許せない、許せない、許せない、許せない……
秀女として、別の皇子の寵愛を受けたこともある女。
違う男に抱かれ、さらに夫に愛されている女。
あり得ない、あり得ない、あり得ない、あり得ない、あり得ない……
万一不貞でも働いていれば、という仮定の話は、いつしかユリアの中で確定の話になってしまう。
だって側室になる前は、他の皇子と寝ていたのだもの。今だって、他の男と寝ても不思議じゃない。
そうだ、そうに違いない。そうでなければ、辺境の子爵の娘風情が、あの高貴な方の子を孕むはずがない。そうだ、問い詰めなければ。偽りの子があの方の第一子だと認められる前に。忌まわしい子は、闇に葬らなければ。
「――レイナに、確かめます。本当に、殿下のお子なのか、どうか」
その響きの裏には、それは殿下のお子であってはならない、というユリアの狂気が孕まれていることに、サウラは気づいていて、ユリアに見えないところで唇の端をわずかに上げた。
その夜――。
すでに就寝の準備を整えていたレイナの元に、ユリアの訪いが告げられた。
本来、恭親王が帝都にいる時であれば、その訪問は主によって禁じられていた。彼は、ユリアがレイナの部屋を尋ねることも、レイナをユリアの部屋に呼び出すことも禁じていたから。
しかし、主の不在時、邸の全権は正室のもとにある。また、恭親王よりユリアの暴走を止めるように固く命じられていた家宰のシュウは、その日、たまたま風邪を引いて自室で寝込んでいた。どうしても確かめなければならないことがある、とユリアは部屋の前に立ちふさがる小宦官に命じ、無理にレイナの部屋に通った。恭親王もその配下も、そして家宰のシュウも不在の今、誰もユリアを止めることができなかった。
夜着の上に慌てて毛織の長衣を羽織った姿で、レイナは正室の前に跪く。
「夜分に、何事と思うかもしれませんが、どうしても確かめたいことがあります――身籠っているのは、本当か?」
「――はい」
ついにこの時が来た、とレイナは蒼白な顔で頷いた。
「気づいたのはいつ?」
「一月ほど前に。――ですが、間違いではないかと思い、これまで様子を見ておりました。今朝、サウラ様にも謂われ、昼に医者に見せましたところ、間違いはないと――」
「ならばまだ、殿下には――」
レイナは首を振る。
「南方の戦で大変な時に、殿下のお心を煩わせるようなことはしたくないと思い――」
「あり得ないわ。――辺境の、子爵の娘のくせに」
吐き捨てるように断言するユリアに、レイナは絶句する。
「――誰の子なの? 汚らわしい女だこと。他の男と寝て、図々しく殿下の子とだと言い張るつもりなの?」
「違います。わたくしは殿下以外とは――」
「おだまり!」
ユリアの無茶苦茶な話にレイナは驚いて慌てて反論しようとするが、ユリアは聞こうとしない。
「龍種の中でもさらに高貴な、皇后腹の皇子であるあの方の種が、お前のような賤しい女の腹で実を結ぶことなど、あるわけがないじゃないの! 殿下のお側に上がる前は、他の皇子に媚びを売って足を開いておきながら、いけしゃあしゃあと殿下のお心まで奪って! お前のようなふしだらな女が、殿下のお子を孕めるはずがないわ! さあ、正直におっしゃい!――誰の子なの?」
ユリアは黄金に紅玉を散りばめた指甲套でレイナの白い頬を撫でて言う。
「――殿下のお子です! 殿下の元に参りまして以来、殿下以外の方とそのようなこと、あり得ません! もしお疑いならば、この宮の者にもお確かめください! 殿下はわたくしが一人で外出することも、殿下のお許しなしに、ここに客人を呼ぶことも禁じておられました。わたくしは帝都に居ります姉とも、一度も会ってもおりません! 証人は山ほどおります!」
ただ辺境の子爵の娘で、秀女あがりだという理由だけで不貞の疑いをかけられ、大人しいレイナでも激昂した。その秀女になるのだって、レイナが自ら望んだことでも、レイナの家に必要があったためでもなく、順親王とソルバン家のユルゲンの取り決めの為の、一種の生贄だったのだ。なぜそこまで蔑まれなければならないのか、レイナとて許せないことがある。
だが、普段、何があっても大人しくされるがままになっているレイナが口答えしたことで、ユリアの理性の箍が弾け飛んだ。
「おだまり! 盗人たけだけしい! あくまで殿下の子だと言い張るの? その卑しい口で、賤しい顔で、賤しい身体で、殿下を篭絡したと言うの?!……汚らわしい!」
「きゃあ!」
ユリアの爪がレイナの頬を抉る。飛び散る赤い血が、さらにユリアの興奮を煽り、ユリアは完全に正気を失った。
「この女! 引きずり出して! 汚らわしい! 汚らわしい!……さあ、早く! 殿下の目を盗んで不貞を働いた汚らわしい阿婆擦れよ! とっととどこかに閉じこめて頂戴!」
ユリアの左右に控えていた女たちが、レイナの両腕を拘束し、引きずって廊下に連れ出そうとする。
「お待ちください!あまりに乱暴な!」
レイナの侍女が驚いて庇うが、力任せに突き飛ばされ、卓にぶつかって卓ごと後ろに倒れる。卓の上に載っていた茶杯と茶壺が木っ端みじんに砕け散り、ガラガラ、ガシャンとすごい音を立てる。
「きゃあ、やめて! やめて! 離して!」
「愚か者が! 辺境の子爵の娘風情で、殿下のお子など孕めるわけがないわ! さあ、この薄汚い女を閉じこめておきなさい! 二度と殿下のお子を孕んだなどと言えぬように!」
ユリアが甲高い声で叫ぶ。
「違います! やめて、離して! 殿下の子です!こ の邸の中で不貞なんて、できるわけない! やめて! いやあ!」
レイナが必死に抵抗するも、数人がかりで押さえつけられ、無理やりに引きずられていく。先ほど突き飛ばされた侍女は卓に頭をぶつけて額から血を流し、朦朧とした状態でそれでもレイナを庇おうとするが、陶器の欠片が散った部屋の中に、そのままばったりと倒れ伏した。
戻ってきた侍女はただ、首を振るだけである。
「――そう。誰への手紙だったの?」
「家宰へ事務の指示と、主房の方宛てに簡単なものだけだと」
自分には書かない手紙を、レイナには一言二言でも書くのだと思うと、それだけで嫉妬に狂いそうになる。卓の下で、白い手巾を握りしめていると、別の侍女がサウラの訪れを告げた。
入ってきたサウラはやや青ざめて見えた。
「ごきげんよう。どうなさったの?」
「皇后陛下のご命令で、レイナ様にきた殿下のお手紙を見せてもらいに行ってまいりましたの」
夫は母の皇后にすら手紙を書くことがほとんどない。それで、業を煮やした皇后は、サウラに命じてレイナの元に来る手紙を取り上げているのだという。レイナに対して嫉妬は感じるものの、人に来た手紙を取り上げる皇后は、やり過ぎだと感じていた。
「――その、妃殿下。どうも、あのお方、身籠られたようですの――」
「え――?」
ユリアが目を見開く。頭が衝撃で真っ白になった。
「――まさか。だって、あの女はたかが子爵の――」
「ですが、可能性が全くないわけじゃありませんわ。殿下がここをお発ちになってから、三月。あり得ない話じゃございません」
龍種の恭親王は強い魔力を持っており、魔力の弱い下級貴族の娘では妊娠しにくいと言われていた。そのこともあって、皇后は恭親王に無理矢理、貴種の血も引くサウラを側室に迎えさせたのである。だが、サウラには寵愛はなく、まだ妊娠の徴候もない。
「でも、まさか――」
ユリアは信じたくない気持ちでいっぱいだった。夫は、レイナのことも愛していないと言ったのだ。それなのに――。
「……よく、調べて頂戴。龍種の子を辺境の子爵の娘風情が孕むなんて、考えられないわ。よもや不貞などは働いていないと思うけれど、皇家の血にも関わる問題よ」
「その通りでございますね」
サウラも大きく頷く。ユリアは卓の下で、白い手巾をぐっと握り締める。
レイナが妊娠するなど、あってはならない。あんな、身分の低い、秀女上がりの辺境の子爵の娘が、あの高貴な方の子を孕むなんて。あり得ない。
ユリアの頭に血が上り、ガンガンと頭痛がした。
いまだにユリアには指一本触れぬあの方が、レイナの肌に触れ、抱きしめ、レイナの中に精を吐き出しているなんて。
それは、本来は正室のユリアが受けるべき愛であり、愛撫であり、精なのに。
どうして、あの賤しい女が。ただ、秀女としてあの方に先に出会っただけで、その愛を独り占めしているなんて。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない……
「レイナは、殿下の宮に入る前は、順親王殿下の秀女でございました。ずいぶんとご寵愛を受けて、側室に上げられるのも間違いないと噂される程でしたとか。それでも、その後は一旦宮下がりして、今度は肅郡王殿下の宮に。そこでも随分寵愛されて、殿下が北方辺境でお亡くなりになる際に、恭親王殿下にとお託しになられたとか。――あの姉もソルバン家の息子を狂わせた魔性の側室と言われていますし、正直、わたくしレイナは信用することができませんの」
サウラがユリアに囁く。
「いくら秀女とはいえ、婚姻前に何人もの男に足を開くなど、わたくしには考えられないこと。そのような女が、果たして側室になったからといって、貞操を守っていられるのでしょうかね……妃殿下はどう、思われますか?」
毒を注ぎ込むようなサウラの言葉に、グルグルになったユリアの頭は沸騰しそうになる。
許せない、許せない、許せない、許せない、許せない……
秀女として、別の皇子の寵愛を受けたこともある女。
違う男に抱かれ、さらに夫に愛されている女。
あり得ない、あり得ない、あり得ない、あり得ない、あり得ない……
万一不貞でも働いていれば、という仮定の話は、いつしかユリアの中で確定の話になってしまう。
だって側室になる前は、他の皇子と寝ていたのだもの。今だって、他の男と寝ても不思議じゃない。
そうだ、そうに違いない。そうでなければ、辺境の子爵の娘風情が、あの高貴な方の子を孕むはずがない。そうだ、問い詰めなければ。偽りの子があの方の第一子だと認められる前に。忌まわしい子は、闇に葬らなければ。
「――レイナに、確かめます。本当に、殿下のお子なのか、どうか」
その響きの裏には、それは殿下のお子であってはならない、というユリアの狂気が孕まれていることに、サウラは気づいていて、ユリアに見えないところで唇の端をわずかに上げた。
その夜――。
すでに就寝の準備を整えていたレイナの元に、ユリアの訪いが告げられた。
本来、恭親王が帝都にいる時であれば、その訪問は主によって禁じられていた。彼は、ユリアがレイナの部屋を尋ねることも、レイナをユリアの部屋に呼び出すことも禁じていたから。
しかし、主の不在時、邸の全権は正室のもとにある。また、恭親王よりユリアの暴走を止めるように固く命じられていた家宰のシュウは、その日、たまたま風邪を引いて自室で寝込んでいた。どうしても確かめなければならないことがある、とユリアは部屋の前に立ちふさがる小宦官に命じ、無理にレイナの部屋に通った。恭親王もその配下も、そして家宰のシュウも不在の今、誰もユリアを止めることができなかった。
夜着の上に慌てて毛織の長衣を羽織った姿で、レイナは正室の前に跪く。
「夜分に、何事と思うかもしれませんが、どうしても確かめたいことがあります――身籠っているのは、本当か?」
「――はい」
ついにこの時が来た、とレイナは蒼白な顔で頷いた。
「気づいたのはいつ?」
「一月ほど前に。――ですが、間違いではないかと思い、これまで様子を見ておりました。今朝、サウラ様にも謂われ、昼に医者に見せましたところ、間違いはないと――」
「ならばまだ、殿下には――」
レイナは首を振る。
「南方の戦で大変な時に、殿下のお心を煩わせるようなことはしたくないと思い――」
「あり得ないわ。――辺境の、子爵の娘のくせに」
吐き捨てるように断言するユリアに、レイナは絶句する。
「――誰の子なの? 汚らわしい女だこと。他の男と寝て、図々しく殿下の子とだと言い張るつもりなの?」
「違います。わたくしは殿下以外とは――」
「おだまり!」
ユリアの無茶苦茶な話にレイナは驚いて慌てて反論しようとするが、ユリアは聞こうとしない。
「龍種の中でもさらに高貴な、皇后腹の皇子であるあの方の種が、お前のような賤しい女の腹で実を結ぶことなど、あるわけがないじゃないの! 殿下のお側に上がる前は、他の皇子に媚びを売って足を開いておきながら、いけしゃあしゃあと殿下のお心まで奪って! お前のようなふしだらな女が、殿下のお子を孕めるはずがないわ! さあ、正直におっしゃい!――誰の子なの?」
ユリアは黄金に紅玉を散りばめた指甲套でレイナの白い頬を撫でて言う。
「――殿下のお子です! 殿下の元に参りまして以来、殿下以外の方とそのようなこと、あり得ません! もしお疑いならば、この宮の者にもお確かめください! 殿下はわたくしが一人で外出することも、殿下のお許しなしに、ここに客人を呼ぶことも禁じておられました。わたくしは帝都に居ります姉とも、一度も会ってもおりません! 証人は山ほどおります!」
ただ辺境の子爵の娘で、秀女あがりだという理由だけで不貞の疑いをかけられ、大人しいレイナでも激昂した。その秀女になるのだって、レイナが自ら望んだことでも、レイナの家に必要があったためでもなく、順親王とソルバン家のユルゲンの取り決めの為の、一種の生贄だったのだ。なぜそこまで蔑まれなければならないのか、レイナとて許せないことがある。
だが、普段、何があっても大人しくされるがままになっているレイナが口答えしたことで、ユリアの理性の箍が弾け飛んだ。
「おだまり! 盗人たけだけしい! あくまで殿下の子だと言い張るの? その卑しい口で、賤しい顔で、賤しい身体で、殿下を篭絡したと言うの?!……汚らわしい!」
「きゃあ!」
ユリアの爪がレイナの頬を抉る。飛び散る赤い血が、さらにユリアの興奮を煽り、ユリアは完全に正気を失った。
「この女! 引きずり出して! 汚らわしい! 汚らわしい!……さあ、早く! 殿下の目を盗んで不貞を働いた汚らわしい阿婆擦れよ! とっととどこかに閉じこめて頂戴!」
ユリアの左右に控えていた女たちが、レイナの両腕を拘束し、引きずって廊下に連れ出そうとする。
「お待ちください!あまりに乱暴な!」
レイナの侍女が驚いて庇うが、力任せに突き飛ばされ、卓にぶつかって卓ごと後ろに倒れる。卓の上に載っていた茶杯と茶壺が木っ端みじんに砕け散り、ガラガラ、ガシャンとすごい音を立てる。
「きゃあ、やめて! やめて! 離して!」
「愚か者が! 辺境の子爵の娘風情で、殿下のお子など孕めるわけがないわ! さあ、この薄汚い女を閉じこめておきなさい! 二度と殿下のお子を孕んだなどと言えぬように!」
ユリアが甲高い声で叫ぶ。
「違います! やめて、離して! 殿下の子です!こ の邸の中で不貞なんて、できるわけない! やめて! いやあ!」
レイナが必死に抵抗するも、数人がかりで押さえつけられ、無理やりに引きずられていく。先ほど突き飛ばされた侍女は卓に頭をぶつけて額から血を流し、朦朧とした状態でそれでもレイナを庇おうとするが、陶器の欠片が散った部屋の中に、そのままばったりと倒れ伏した。
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