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13、誤解があるという、誤解
口づけられて、ルクレツィアは反射的にイルデブランドを突き飛ばした。
「つ……」
「やめて!」
睨みつけてやれば、イルデブランドが手の甲で唇を拭いながら、不満そうに顔をしかめる。
「夫が、妻にキスして何が悪い」
「いきなりなんなのです! こんな場所で!」
「他の男とはあんなに近づくくせに、夫は拒むのか」
「まさかあなた……嫉妬しているんですか?」
ルクレツィアは嫉妬心を剥き出しにするイルデブランドが意外であった。
およそ嫉妬とは無縁に思われたし、何よりルクレツィアのことなど愛していないのに。
「普通に嫉妬するに決まっている。君はもう、俺の妻なんだから」
イルデブランドが、ルクレツィアを真正面から見つめ、その頬に触れ、指先でゆっくりと頬の線をなぞり、唇を辿る。
「昨夜だって、あんなに感じさせてやったのに」
その言葉に、ルクレツィアは昨夜の屈辱を想い出し、ちょうど咥内に入り込んだイルデブランドの指を噛んだ。
「ぐっ……」
慌てて指をひっこめたイルデブランドを、ルクレツィアが睨みつける。
イルデブランドが紫水晶の瞳でそれを見返したかと思えば、次の瞬間、がばりと覆いかぶさるようにして、唇を塞いだ。
今度のキスはさっきよりもしつこく、濃厚だった。
熱い舌が強引に割り入ってきて、ルクレツィアの咥内を蹂躙する。
舌と舌を絡ませられ、唾液を吸い上げられる。
さすがに、この熱い舌を噛み切ってやる勇気はなかった。
かなり長い時間貪られて、ようやく解放される。唇と唇の間を、銀色の唾液が糸を引いて橋がかかる。
ルクレツィアはぷいと顔を背け、流し目で睨みつけた。
「……まさかキスのためにここに連れ込んだわけではありますまい。お話とはなんですの?」
イルデブランドの凛々しい眉が寄せられ、眉間に深い皺を刻む。
「襲爵の許可が下りた。これが勅書だ」
上着の内ポケットから、筒状に丸めた羊皮紙を取り出し、広げて見せる。
ルクレツィアは目を眇めるようにし、それを見た。
――ルクレツィア・グラヴィーナ・ロア・シリンジュの公爵位継承を許す。御名御璽。
その簡単すぎる一行を目で追って、ルクレツィアは微かな溜息を零す。
この一行を得るために、ルクレツィアは純潔を差し出さねばならなかったのだ。
ルクレツィアが、女であったばかりに。
「そう、それはあなたから秘書のベニートに渡しておいてください」
「わかった。……叙任式は一月後。王宮で舞踏会を開くそうだ」
ルクレツィアが目を丸くする。
「舞踏会? わたしが? この脚で?」
思わず零れ落ちた言葉に、イルデブランドが気まずそうに目を伏せる。
「単なる慣例だ。気にすることはない」
「そうかしら?」
ルクレツィアは口には出さなかったけれど、おそらく王妃の発案だろうと思った。
アルジェント家出身の王妃は、ことあるごとにグラヴィーナ家に対して嫌がらせめいたことをしてくる。
「昨夜誓った通り、俺が君の杖になる。俺が着いている限り、心配はいらない」
「あなたがお得意の魔法で踊らせてくださるとでも? かえっていい見世物になるだけだわ」
「そういうつもりはない。ただ……」
イルデブランドは首を振ると、溜息をついて言った。
「俺は本気で君を支えたいんだ。君は不満だろうが……表向きだけでもちゃんとしてくれ」
「ミケーレ兄様のことを気にするのは、あなただけよ。これ以上、何をちゃんとすればいいの!」
反論したルクレツィアの正面にイルデブランドが顔を近づけ、目尻を指でなぞる。
「……泣くほど、嫌だったかもしれないが、他の男の胸を借りるのはやめてくれ」
「だからこの涙は兄のことで――」
「嘘だ」
イルデブランドが紫水晶の瞳でじっと見つめる。
「俺は魔術師だ。魔法で、話を聞いていた」
「何それ――」
「王命とはいえこんな結婚、まるで人身御供だ、と」
イルデブランドが、耳朶で揺れる赤い魔石の耳飾りを指さす。 シリンジュ産の最高ランクの魔石だった。
聞かれていたことに、ルクレツィアは不愉快さを隠さずに言った。
「盗み聞きなんて趣味の悪いこと」
「妻が他の男と抱き合ってたら、気になるに決まってるだろう!」
ルクレツィアが眉を顰める。
「わたしとミケーレ兄様は本当にただの幼馴染です。下衆の勘繰りはやめてください」
ルクレツィアは言った。
「この結婚は王命です。でも明らかに、あなたやアルジェント家側の取り分が大きいわ。我が家には、あなたとの結婚で得られるメリットが特にないもの。あなたと結婚しなければ爵位を継げないなんて、ひどい話だわ」
イルデブランドは無言で、ルクレツィアを見つめている。その手は固く握り締められていた。
「……確かに、あなたは名門の子弟で王太子の側近で、優秀な魔術師で……あなたを婿にしたい家なんてたくさんあるでしょう。学院時代から優秀でいらしたもの。でもあなたが客観的に優良物件だろうが何だろうが、我が家からしたらアルジェント家の方というだけで屈辱ものなのに。それとも――」
ルクレツィアはイルデブランドを挑発するように微笑んだ。
「グラヴィーナ家に対する積年の恨みの、意趣返しなのかしら?」
「そんなことはない。俺は……」
だがその時、入口のドアがノックされ、開錠音とともにレオノーラが扉を開けて顔をのぞかせた。
「あの……王城の、王太子殿下より使いがありまして。イルデブランド様に、至急登城するようにとのことです」
イルデブランドが深い溜息をつく。
「さっき帰ったばかりだと言うのに! ……わかった、すぐに向かう」
イルデブランドが、ルクレツィアの頬を指先で撫でて言った。
「……夜に話そう。何か誤解があるようだ」
ルクレツィアが形のよい眉を顰める。
ミケーレとの仲を誤解しているのはイルデブランドであって、こちらに誤解はない。
ルクレツィアが特に応えないでいると、イルデブランドは諦めたように立ち上がり、数歩、ドアの方に歩きかけて振り返った。
「……君は、いつも一人で過ごすのか?」
「ええ。午前中は大概、そうです」
イルデブランドは梯子のように細い通路の入り組んだ様子を見上げ、眉間に皺を寄せる。
「危険じゃないのか?」
「大丈夫よ。慣れているし」
ルクレツィアはそう言うと、一人で昇降機に向かい、魔石の力を借りて三階に上がる。
すると、イルデブランドがなんとすでに昇降機の前で待っていた。
――いつの間に?
細い螺旋階段を駆け上ったのかと、ぎょっとするルクレツィアにエスコートの腕を差し出して言った。
「……どの本を読むつもりだ?」
ルクレツィアはしぶしぶ彼の腕を掴み、書棚へとゆっくり歩んでいく。棚の上方にあるシリーズ物の一つに手を伸ばした。ルクレツィアの手が届くギリギリの棚だったが、背後からイルデブランドの手が伸びて、目当ての本を掴んだ。
「これか?」
「そ、そうですけど……」
ちょうど、包み込まれるような体勢になり、ルクレツィアは背中に男の体温を感じて頬に熱が上る。
――そう言えば、以前にもこんなことがあったような……
学院の図書室での出来事を想い出し、ルクレツィアはおそるおそる、彼の顔を見上げる。
五年前、イルデブランドは学院の最上級生で皆の憧れの的だった。
――そう、あの時はもう少し少年ぽくて……
昔のことを想い出してどぎまぎしていると、イルデブランドが目当ての一冊を取りだした。
革表紙に金文字の、古典的な長い叙事詩だ。
「君は昔から、ずいぶん難しいのを読むんだな」
「……それは……言葉の使い方が美しいので……」
ルクレツィアの頭上でページをめくり、中身を確認してからルクレツィアに言う。
「どこに持っていけばいい? 座って読むのだろう?」
ルクレツィアは三階にある読書スペースを指さした。
「いつもあそこで……一人で大丈夫ですから。早く行かなくてよろしいの?」
「シルなど待たせておけばいい」
従兄弟で親友でもある王太子に不遜な言葉を吐き、結局、イルデブランドはルクレツィアを抱き上げて読書スペースまで連れて行き、ソファに抱き下ろして言った。
「帰りは、昇降機で降りるのか? 本は?」
ルクレツィアは過保護ぶりに困惑しながらも、答える。
「本は、元の位置に戻る魔法がかかっているので大丈夫です。だからあなたはもう、行ってください」
何とかイルデブランドを追い出して、ルクレツィアはその後ろ姿を見送って、溜息をついた。
「つ……」
「やめて!」
睨みつけてやれば、イルデブランドが手の甲で唇を拭いながら、不満そうに顔をしかめる。
「夫が、妻にキスして何が悪い」
「いきなりなんなのです! こんな場所で!」
「他の男とはあんなに近づくくせに、夫は拒むのか」
「まさかあなた……嫉妬しているんですか?」
ルクレツィアは嫉妬心を剥き出しにするイルデブランドが意外であった。
およそ嫉妬とは無縁に思われたし、何よりルクレツィアのことなど愛していないのに。
「普通に嫉妬するに決まっている。君はもう、俺の妻なんだから」
イルデブランドが、ルクレツィアを真正面から見つめ、その頬に触れ、指先でゆっくりと頬の線をなぞり、唇を辿る。
「昨夜だって、あんなに感じさせてやったのに」
その言葉に、ルクレツィアは昨夜の屈辱を想い出し、ちょうど咥内に入り込んだイルデブランドの指を噛んだ。
「ぐっ……」
慌てて指をひっこめたイルデブランドを、ルクレツィアが睨みつける。
イルデブランドが紫水晶の瞳でそれを見返したかと思えば、次の瞬間、がばりと覆いかぶさるようにして、唇を塞いだ。
今度のキスはさっきよりもしつこく、濃厚だった。
熱い舌が強引に割り入ってきて、ルクレツィアの咥内を蹂躙する。
舌と舌を絡ませられ、唾液を吸い上げられる。
さすがに、この熱い舌を噛み切ってやる勇気はなかった。
かなり長い時間貪られて、ようやく解放される。唇と唇の間を、銀色の唾液が糸を引いて橋がかかる。
ルクレツィアはぷいと顔を背け、流し目で睨みつけた。
「……まさかキスのためにここに連れ込んだわけではありますまい。お話とはなんですの?」
イルデブランドの凛々しい眉が寄せられ、眉間に深い皺を刻む。
「襲爵の許可が下りた。これが勅書だ」
上着の内ポケットから、筒状に丸めた羊皮紙を取り出し、広げて見せる。
ルクレツィアは目を眇めるようにし、それを見た。
――ルクレツィア・グラヴィーナ・ロア・シリンジュの公爵位継承を許す。御名御璽。
その簡単すぎる一行を目で追って、ルクレツィアは微かな溜息を零す。
この一行を得るために、ルクレツィアは純潔を差し出さねばならなかったのだ。
ルクレツィアが、女であったばかりに。
「そう、それはあなたから秘書のベニートに渡しておいてください」
「わかった。……叙任式は一月後。王宮で舞踏会を開くそうだ」
ルクレツィアが目を丸くする。
「舞踏会? わたしが? この脚で?」
思わず零れ落ちた言葉に、イルデブランドが気まずそうに目を伏せる。
「単なる慣例だ。気にすることはない」
「そうかしら?」
ルクレツィアは口には出さなかったけれど、おそらく王妃の発案だろうと思った。
アルジェント家出身の王妃は、ことあるごとにグラヴィーナ家に対して嫌がらせめいたことをしてくる。
「昨夜誓った通り、俺が君の杖になる。俺が着いている限り、心配はいらない」
「あなたがお得意の魔法で踊らせてくださるとでも? かえっていい見世物になるだけだわ」
「そういうつもりはない。ただ……」
イルデブランドは首を振ると、溜息をついて言った。
「俺は本気で君を支えたいんだ。君は不満だろうが……表向きだけでもちゃんとしてくれ」
「ミケーレ兄様のことを気にするのは、あなただけよ。これ以上、何をちゃんとすればいいの!」
反論したルクレツィアの正面にイルデブランドが顔を近づけ、目尻を指でなぞる。
「……泣くほど、嫌だったかもしれないが、他の男の胸を借りるのはやめてくれ」
「だからこの涙は兄のことで――」
「嘘だ」
イルデブランドが紫水晶の瞳でじっと見つめる。
「俺は魔術師だ。魔法で、話を聞いていた」
「何それ――」
「王命とはいえこんな結婚、まるで人身御供だ、と」
イルデブランドが、耳朶で揺れる赤い魔石の耳飾りを指さす。 シリンジュ産の最高ランクの魔石だった。
聞かれていたことに、ルクレツィアは不愉快さを隠さずに言った。
「盗み聞きなんて趣味の悪いこと」
「妻が他の男と抱き合ってたら、気になるに決まってるだろう!」
ルクレツィアが眉を顰める。
「わたしとミケーレ兄様は本当にただの幼馴染です。下衆の勘繰りはやめてください」
ルクレツィアは言った。
「この結婚は王命です。でも明らかに、あなたやアルジェント家側の取り分が大きいわ。我が家には、あなたとの結婚で得られるメリットが特にないもの。あなたと結婚しなければ爵位を継げないなんて、ひどい話だわ」
イルデブランドは無言で、ルクレツィアを見つめている。その手は固く握り締められていた。
「……確かに、あなたは名門の子弟で王太子の側近で、優秀な魔術師で……あなたを婿にしたい家なんてたくさんあるでしょう。学院時代から優秀でいらしたもの。でもあなたが客観的に優良物件だろうが何だろうが、我が家からしたらアルジェント家の方というだけで屈辱ものなのに。それとも――」
ルクレツィアはイルデブランドを挑発するように微笑んだ。
「グラヴィーナ家に対する積年の恨みの、意趣返しなのかしら?」
「そんなことはない。俺は……」
だがその時、入口のドアがノックされ、開錠音とともにレオノーラが扉を開けて顔をのぞかせた。
「あの……王城の、王太子殿下より使いがありまして。イルデブランド様に、至急登城するようにとのことです」
イルデブランドが深い溜息をつく。
「さっき帰ったばかりだと言うのに! ……わかった、すぐに向かう」
イルデブランドが、ルクレツィアの頬を指先で撫でて言った。
「……夜に話そう。何か誤解があるようだ」
ルクレツィアが形のよい眉を顰める。
ミケーレとの仲を誤解しているのはイルデブランドであって、こちらに誤解はない。
ルクレツィアが特に応えないでいると、イルデブランドは諦めたように立ち上がり、数歩、ドアの方に歩きかけて振り返った。
「……君は、いつも一人で過ごすのか?」
「ええ。午前中は大概、そうです」
イルデブランドは梯子のように細い通路の入り組んだ様子を見上げ、眉間に皺を寄せる。
「危険じゃないのか?」
「大丈夫よ。慣れているし」
ルクレツィアはそう言うと、一人で昇降機に向かい、魔石の力を借りて三階に上がる。
すると、イルデブランドがなんとすでに昇降機の前で待っていた。
――いつの間に?
細い螺旋階段を駆け上ったのかと、ぎょっとするルクレツィアにエスコートの腕を差し出して言った。
「……どの本を読むつもりだ?」
ルクレツィアはしぶしぶ彼の腕を掴み、書棚へとゆっくり歩んでいく。棚の上方にあるシリーズ物の一つに手を伸ばした。ルクレツィアの手が届くギリギリの棚だったが、背後からイルデブランドの手が伸びて、目当ての本を掴んだ。
「これか?」
「そ、そうですけど……」
ちょうど、包み込まれるような体勢になり、ルクレツィアは背中に男の体温を感じて頬に熱が上る。
――そう言えば、以前にもこんなことがあったような……
学院の図書室での出来事を想い出し、ルクレツィアはおそるおそる、彼の顔を見上げる。
五年前、イルデブランドは学院の最上級生で皆の憧れの的だった。
――そう、あの時はもう少し少年ぽくて……
昔のことを想い出してどぎまぎしていると、イルデブランドが目当ての一冊を取りだした。
革表紙に金文字の、古典的な長い叙事詩だ。
「君は昔から、ずいぶん難しいのを読むんだな」
「……それは……言葉の使い方が美しいので……」
ルクレツィアの頭上でページをめくり、中身を確認してからルクレツィアに言う。
「どこに持っていけばいい? 座って読むのだろう?」
ルクレツィアは三階にある読書スペースを指さした。
「いつもあそこで……一人で大丈夫ですから。早く行かなくてよろしいの?」
「シルなど待たせておけばいい」
従兄弟で親友でもある王太子に不遜な言葉を吐き、結局、イルデブランドはルクレツィアを抱き上げて読書スペースまで連れて行き、ソファに抱き下ろして言った。
「帰りは、昇降機で降りるのか? 本は?」
ルクレツィアは過保護ぶりに困惑しながらも、答える。
「本は、元の位置に戻る魔法がかかっているので大丈夫です。だからあなたはもう、行ってください」
何とかイルデブランドを追い出して、ルクレツィアはその後ろ姿を見送って、溜息をついた。
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