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強者出現
191 今後を見据えて・・・ 2
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ここまでは納得してくれる可能性は高かった。
二人にとって、いやこの国にとって強者の存在は、驚異でしか無い。
それに対抗しようとするのであれば、公爵家としても見過ごすことは出来ない話だろう。
何より対抗策のない現段階において、俺という戦力に期待しているのは間違いない。
だが……次がどうなるかが少し心配だ。
「最後に父上に個人的な頼みがあります」
「個人的? それは何かな?」
「パメラ・ストラーデとの婚約についてです。ストラーデ家に対して縁談を持ちかけてください」
「え? アレスさん?」
パメラがこの事を気にしているのは分かっている。
これが俺なりのけじめだ。俺はミーアだけじゃなくこの二人も守りたい。
しかし、婚約者として名乗れないことをメアリの事があってかなり気にしていたのを知っていた。
だけど、婚約者になるには俺たちの間の話で済む問題ではない。たとえ相手が平民であったとしても、親や保護者に了承して貰う必要がある。
「パメラ。受け入れてくれるな?」
「でも、私……私は」
パメラは一歩二歩と下がり、首を横に振った。
しかし、メアリが後ろから抱きしめ、逃げるパメラを抑えていた。
「パメラ。アレス様のお気持ちから逃げないでください。私と喧嘩までしておいて、この期に及んでそんな事、許せません」
「ミーア。だって……私。ストラーデ家の正式な人間じゃないから。そんな事言われても」
正式な人間じゃない?
それはどういうことだろうか? メアリのように養子ということなのか?
それでも、もとから平民だったとしても養子に入った段階で、貴族の娘として扱われるのは当たり前のことだ。
何か理由があるのだろうな。恐らくパメラに関わるシナリオに何かが……関係しているんだな。
「なら、君は何でストラーデの家名を名乗っているのかな?」
「それは……」
「私としては、アレスがようやく二人だけではなく三人を認めてくれたことが嬉しいよ。だから受け入れてくれないかな?」
「父上からは進めないでください。俺はパメラ自身から返事を貰いたい」
「わかったよ。私は書類をまとめることにするよ」
普段兄上がいる場所にガドール公爵が座り、文字を連ねている。
パメラは何度も首を振って拒んでいる。今まで、さんざん俺に付きまとって居ながらどういうことなんだ?
「それにしても、婚約者が三人とは随分と贅沢な話だね」
「俺なんてまだまだ可愛い方ですよ。何処かの誰かは、母上を事ある毎に連れ回して、勢いのままとある……」
父上は、俺の胸ぐらを掴みあげ、そのまま壁まで押し当てて必死で隠そうとしていた。
「アレス? 余計なことは今は必要ないよね。大方セドラから聞いたようだけど、そんな事は口にするものではなくて、胸に納めておくものだよ」
「冗談です。ムキになれば自分から認めているようなもの。そして、その時にあにうぇばあっ!!」
鋭い膝が、肉壁を越え内蔵を刺激していた。
ほんとすみませんでした。
お腹を抑え、蹲る俺を誰も心配している様子がない。
ミーア、お願いだから溜息をつかないで。
メアリ、額に手を当てて首を振らないでくれよ。
パメラ……ドン引きしすぎだから、お前。
少しぐらい助けようって気がないのかよ。
「大事な話を余計なことで折らないで欲しいものだね。ストラーデ家は、確かヘーバイン領にある所だね。うちのバカ息子が良いというのなら書状を書くけど……」
バカ息子呼ばわりされたの初めてなんだけど……そもそも父上の行動が問題なだけだろ?
言葉の暴力は反対です。物理暴力も!
「パメラ。実家に戻るまでに決めて欲しい。俺達と来るか、離れるかを」
「今のままじゃ駄目かな?」
「無理に決まっている。ミーアの説得もあったが、お前達の存在もあってのことだ。今更、手放すつもりはないからな」
「でも……」
二人にとって、いやこの国にとって強者の存在は、驚異でしか無い。
それに対抗しようとするのであれば、公爵家としても見過ごすことは出来ない話だろう。
何より対抗策のない現段階において、俺という戦力に期待しているのは間違いない。
だが……次がどうなるかが少し心配だ。
「最後に父上に個人的な頼みがあります」
「個人的? それは何かな?」
「パメラ・ストラーデとの婚約についてです。ストラーデ家に対して縁談を持ちかけてください」
「え? アレスさん?」
パメラがこの事を気にしているのは分かっている。
これが俺なりのけじめだ。俺はミーアだけじゃなくこの二人も守りたい。
しかし、婚約者として名乗れないことをメアリの事があってかなり気にしていたのを知っていた。
だけど、婚約者になるには俺たちの間の話で済む問題ではない。たとえ相手が平民であったとしても、親や保護者に了承して貰う必要がある。
「パメラ。受け入れてくれるな?」
「でも、私……私は」
パメラは一歩二歩と下がり、首を横に振った。
しかし、メアリが後ろから抱きしめ、逃げるパメラを抑えていた。
「パメラ。アレス様のお気持ちから逃げないでください。私と喧嘩までしておいて、この期に及んでそんな事、許せません」
「ミーア。だって……私。ストラーデ家の正式な人間じゃないから。そんな事言われても」
正式な人間じゃない?
それはどういうことだろうか? メアリのように養子ということなのか?
それでも、もとから平民だったとしても養子に入った段階で、貴族の娘として扱われるのは当たり前のことだ。
何か理由があるのだろうな。恐らくパメラに関わるシナリオに何かが……関係しているんだな。
「なら、君は何でストラーデの家名を名乗っているのかな?」
「それは……」
「私としては、アレスがようやく二人だけではなく三人を認めてくれたことが嬉しいよ。だから受け入れてくれないかな?」
「父上からは進めないでください。俺はパメラ自身から返事を貰いたい」
「わかったよ。私は書類をまとめることにするよ」
普段兄上がいる場所にガドール公爵が座り、文字を連ねている。
パメラは何度も首を振って拒んでいる。今まで、さんざん俺に付きまとって居ながらどういうことなんだ?
「それにしても、婚約者が三人とは随分と贅沢な話だね」
「俺なんてまだまだ可愛い方ですよ。何処かの誰かは、母上を事ある毎に連れ回して、勢いのままとある……」
父上は、俺の胸ぐらを掴みあげ、そのまま壁まで押し当てて必死で隠そうとしていた。
「アレス? 余計なことは今は必要ないよね。大方セドラから聞いたようだけど、そんな事は口にするものではなくて、胸に納めておくものだよ」
「冗談です。ムキになれば自分から認めているようなもの。そして、その時にあにうぇばあっ!!」
鋭い膝が、肉壁を越え内蔵を刺激していた。
ほんとすみませんでした。
お腹を抑え、蹲る俺を誰も心配している様子がない。
ミーア、お願いだから溜息をつかないで。
メアリ、額に手を当てて首を振らないでくれよ。
パメラ……ドン引きしすぎだから、お前。
少しぐらい助けようって気がないのかよ。
「大事な話を余計なことで折らないで欲しいものだね。ストラーデ家は、確かヘーバイン領にある所だね。うちのバカ息子が良いというのなら書状を書くけど……」
バカ息子呼ばわりされたの初めてなんだけど……そもそも父上の行動が問題なだけだろ?
言葉の暴力は反対です。物理暴力も!
「パメラ。実家に戻るまでに決めて欲しい。俺達と来るか、離れるかを」
「今のままじゃ駄目かな?」
「無理に決まっている。ミーアの説得もあったが、お前達の存在もあってのことだ。今更、手放すつもりはないからな」
「でも……」
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