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第2章 沢田くんとお友達から
沢田くんとお友達認定
しおりを挟む沢田くんとファミレスで楽しく過ごした翌日のことだ。
「おはよう、景子ちゃん」
「あ、おはよう麻由香ちゃん、杏里ちゃん」
いつものように挨拶したけど、杏里ちゃんと麻由香ちゃんの様子がどうもおかしい。二人は私の顔を見てニヤニヤしていた。
「どうしたの?」
なんだか嫌な予感がする。すると、麻由香ちゃんがいやらしい目で私に言った。
「昨日、沢田くんとデートしてたってほんと?【森島くんから聞いちゃったけど、本当かな~?】」
「ええっ⁉︎」
思わず声が裏返ってしまった。気がつくと、クラスの女子の大半が私の方を見ている。森島くんから連絡網でももらったのだろうか。すでに多くの人が私と沢田くんがファミレスにいたことを知っているようだった。
森島くんのおしゃべりめ。
さらにムカついたのは、誰かのこんな心の声が聞こえてきた時だった。
【沢田くんはその気がないのに、佐藤さんだけ舞い上がっちゃって可哀想(笑)】
どうやら、森島くんが沢田くんに「佐藤さんのこと好きなの?」と聞いて、沢田くんがそんなわけないと森島くんを睨んだくだりを面白おかしく誤解されているようだった。
まるで私が沢田くんを一方的に好きで、積極的に誘っているのに、彼には相手にされていないかのような。
まあ、ある意味正しいかもしれないけど。
「ち、ちがうの! 昨日のは、日直お疲れ様会みたいなもので、デートとかでは全然なくて!」
「またまた。本当は沢田くんのことが好きなくせにー。【こりゃー完全に片想いだね】」
「ちがうんだってば! 私と沢田くんは、本当にただの友達!」
叫んだ瞬間、麻由香ちゃんの肩越しに沢田くんの驚き顔が見えた。
間の悪いタイミングで沢田くんがクラスに入ってきたようだった。
【えっ? い、今、佐藤さん、俺のこと……何って?】
沢田くんの目が若干ウルウルしているように見えるのは気のせいであってほしいと願ったけど、
【佐藤さん……俺のこと、ただの友達って言った……】
残念ながらバッチリ聞かれてしまったらしい。
どうしよう。沢田くんは私のことを天使と崇めるくらい特別な存在に思ってくれているのに、私の方は沢田くんのことをただの友達だなんて表現しちゃって……沢田くん、傷ついちゃったかも⁉︎
「あ、あの……沢田くん、ごめ──」
私が謝ろうとした次の瞬間だった。
【う、う、嬉しい~~~!!! 俺、佐藤さんから友達だって思われてる~~!!!】
沢田くんから激アツな感動の声が押し寄せてきた。
【隣の席にいるだけのただの挙動不審なアブナイ奴っていう立ち位置かと思ってたのに、奇跡が起きて友達に昇格しているよ~~!!!。゚(゚´Д`゚)゚。うおーん!! 生まれて初めての友達だあああ~~~!!】
泣いていたのは喜びの方かあ。
やっぱ可愛いなあ、ちくしょう。
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