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第2章 沢田くんとお友達から
沢田くんと卒業アルバム
しおりを挟む「小野田くん!」
私は呼び止めたけど、小野田くんは飛び出すように部屋を出て行ってしまった。
せっかく沢田くんと友達になろうとしていたのに、なんだか可哀想だ。
【助かったー】
一方、沢田くんは心からホッとしたようにため息をついている。
小野田くんの心、沢田くん知らず。
黙っていようと思ったけど、このままだと小野田くんがあまりにも不憫だ。私は沢田くんに向き直る。
「沢田くん。小野田くんはね、沢田くんと友達になりたかったんだと思うよ。ちょっと口調は乱暴だけど、沢田くんのこと心から心配していたみたいだったよ?」
「えっ……」
私の言葉に、沢田くんはピクッと眉を動かす。
【あの人が俺のことを心配……? まさか。っていうか、あの人誰⁉︎】
沢田くんはやっぱりピンと来ていないようだ。
どうしよう。このままじゃ二人は永遠に友達になれない。
その時、偶然私の視界に本棚が入った。起死回生の一手がその背表紙たちの中にあった。
小学校の卒業アルバムだ。
もしかしたら、小野田くんと沢田くんが一緒に写っているかもしれない。
「あっ……これ、卒業アルバム? ちょっと見てもいい?」
「!!【卒アル⁉︎ は、恥ずかしいーーーっ!! あれはまさに俺の黒歴史が写っていると言っても過言ではない恥辱の写真集だからな……。でも佐藤さんに嫌われたくないしなーっ! これは究極の選択!! 腹が減っている時のカレーorラーメンどっちにする? ぐらいのせめぎ合い。そんな時俺はいつもうどんを選んでしまうのは何故なんだろう。どうでもいいけど】……うん」
沢田くんは悩んだ末に閲覧を許してくれた。
私はお礼を言って、アルバムを取り出した。
小学生の沢田くん。どんな感じなんだろう?
ワクワクしながらページを開く。
すると、さっそく6年生たちの集合写真が1組から4組まで4ページにわたって掲載されていた。
沢田くんはどこだろう?
1組から順に見ていくけど、なかなか見つからない。
【1組なんて輝かしい数字のついたクラスに俺がいるはずない……。俺は六年間ずっと底辺の4組から這い上がることはできなかった。いや、別に成績順にクラス分けされている訳じゃないから4組だって優秀なやつはいたよ? ただ、俺はずっと憧れの1組や参謀的な立ち位置の2組や個性的で明るい3組のような眩しいクラスに入ることはできなかった。そんなやつはきっと俺だけだっただろう……!】
4組ね。了解。
2組3組は飛ばして、4組のページに即移動。
するとさっそく沢田くんが見つかった。
全体写真の中で一際目立つ、右上に配置された枠の中に。
【写真撮影の日に限っていつもお腹が痛くなる……! 悲しい黒歴史を佐藤さんに見られてしまった……!。゚(゚´Д`゚)゚。】
うんうんいるよね、そういう人。
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