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第3章 沢田くんと別荘の愉快な仲間たち
沢田くんとVSサメ
しおりを挟むサメが救命ボートの周辺をうろついている……。
このハードで恐ろしい状況に、空は思わず「ふふふ……」と笑った。
【やばいよ陸くん! やりすぎいいいい!!((((;゚Д゚)))))))】
水の中にいるのに、身体中に汗が浮かんでくるのが分かった。
サメの動きから察するに、あいつは完全にボートを狙っている。サメの立てる波によってゴム製の楕円形ボートがユラユラと揺れている。
その時、空は見た。
ボートの中でぐったりとしている人がいる。あれは──。
「佐藤さん!!」
夏らしい色のスカートを履いている細い体は、間違いなく本物の佐藤さんだ。
そう思った空は、サメに躊躇しながらも再びボートに向かって泳ぎ出した。
【佐藤さん! しっかりして!。゚(゚´Д`゚)゚。】
必死の泳ぎの甲斐があり、オレンジ色のゴムボートの端に手が届いた。
覗き込むと、ボートの中では佐藤景子が一人、水に濡れてぐったりと倒れていた。
【いったい何があったんだ……。陸くんはどこへ行ったんだろう?】
気にはなったが、今は考えている暇はない。
空はボートごと浜辺へ引っ張れないかと試してみた。だが、ボートにロープが結ばれており、それがどうやら海底へと繋がっているようだ。これ以上沖へ流れないよう、陸が錨を沈めてこの場所にボートを固定したのだろう。
【陸くん、正気か⁉︎((((;゚Д゚))))))) やりすぎもいいとこだろ──っ!!】
空はボートを固定しているロープを外そうと試みた。
その時、サメがボートに横腹を接触させた。
「うわあああああっ!【佐藤さん!!((((;゚Д゚)))))))】」
大きくボートが揺れて、景子の体が海へと投げ出される。空は慌てて海中に落ちた景子を追いかけた。
エメラルドグリーンの泡が二人を包む。
景子はメロンソーダの中に沈んでいくチェリーのようだ。
【佐藤さーん!!。・°°・(>_<)・°°・。】
空は全力で足をばたつかせ、景子に追いついた。
手首を掴まえ、引き寄せる。
ほっとしたのも束の間、二人の正面にサメの魚影が現れた。
【こうなったら、サメと戦うしかない!】
空は景子を海面へと押し上げた後、精神を集中させた。
【エアー少林寺拳法極意……必殺!! 竜巻サイクロントルネード!!!】
極限まで後ろに引いた両腕を、右腕は右回転、左腕は左回転を加えながら同時に前へ繰り出す。すると二つの渦がぶつかり合い、その激しい流れが二本の竜巻のようなものを引き起こし、1マイクロメートル程度の超微細な気泡であるウルトラファインバブルがどんなに細かい汚れも根こそぎ落とし、地球に優しいというイメージがある空の超必殺技が今、サメに向かって放たれた──!
サメもこれには驚いて、
【ぎゃああああ~~~!!((((;゚Д゚)))))))】
と手足をバタバタさせた。
…………ん? 手足??
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