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第6章
センスの塊
しおりを挟む「真面目に考えろ、コラァ!」
「そうだな……。モチみたいな色してるから、モッチーでいいんじゃね?」
「セイシロウ、それはさすがに適当すぎるんじゃ」
コージーが笑いながら注意した。が。
「モッチー? え、何それ超可愛い!」
「センスの塊か⁉︎ モとチを組み合わせるなんて、普通じゃ思いつかねえぜ!」
何故かマジカントの住人にはヒットしたらしく、クマの名は「モッチー」で即決定した。
「良かったね、モッチー」
「まあ、コイツにしてはいい名前つけてくれたんじゃねえの?」
モッチーは嬉しそうにステップしている。
「それじゃあ、モッチーも私たちと一緒に来てくれるわね? 研究所の危険性を城のみんなに伝えてほしいの」
「まあ、ねーちゃんがそう言うならついて行ってやってもいいけど?」
「お前さ、キメラなら火を噴くとか、何か特殊能力ないのか?」
セイシロウがモッチーに問う。
「おいおいおいおい、そんなの見れば分かるだろ?」
モッチーは腰に手を置いてバーン! とポーズをキメた。
「この、可愛さだよ!!!」
「何もなしか。足手まといになるなよ?」
「何だとコラァ! やんのかああん⁉︎」
「二人とも、仲良くして!」
一気に賑やかになったパーティーだったが、モッチーが思い出したように「あ、そうだ」と言った。
「仲間になってやってもいいが、その前にひとつだけ気になっていることがあるんだ……」
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