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アキとユズ*第二章
ランチボックス*5
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弁当を作ってもらって返した日以来、なんとなくユズとは会っていなかった。ユズが打ち合わせでもらってきた仕事のたたき台とか資料集めに取りかかり始めたのを、翌日に弁当のお礼のメールついでに聞いたからってのと、俺もまた同僚とかお世話になった先生の送別会なんかに顔を出したりなんかってのが重なっていたからだ。
そして気付けば卒業式も済んでいて、名残の雪が降る三月の半ばになっていた。指折り数えてみれば、もう十日ぐらいユズの顔を見ていないことになる。
「ねーねー、笹井くんってさぁ、彼女と別れたってホントー?」
「てか、彼女とかいたんだー」
部室棟の蛍光灯を換えてると、背後と言うか下の方からいきなし声を掛けられた。しかも軽く足場の脚立に蹴りつき。
本気でバランス崩しそうになって焦って、声の方を睨むと、その主がげらげらと腹抱えて笑っていた。……ったく、ホント、最近のお子ちゃまってヤツぁ…… ヒトのこと、「笹井くん」っておまえ……
そりゃ俺があの事務室の中では一番下っ端だけどさ!それを武器にフレンドリーにしてやりゃ、この様よ。そりゃ、俺はどっちかっつーとおまえらに近いけどさ、身も心も(本人はそのつもりとも言うか)!
子どもってのはそういうのを見抜いて遠慮なく突きつけてくる残酷さにほんっと長けてるよなって思う。かつて自分だってそういう生き物であったクセに、その感覚を何一つ思い出せない、歯痒い。
バレーボール部らしいふたりは、四角い白い布地に赤のラインの入ったゼッケン付きのカエル色(緑色のジャージを生徒はそう呼ぶ。)のジャージを着て、シューズ片手に俺を見ていた。眼はまだ二人とも笑ってやがる。
「何ソレ、誰から聞いてきたの、何を根拠に。」
脚立から降りて古い方の蛍光灯を空きのボール紙の筒に突っ込みながら俺が訊ねると、「あれ?別れてないの?」と、質問で返された。答えと言うか話を聴け、ヒトの話を、まず。
「だから誰が、誰と。」
「笹井くんがぁ、元カノと。」
「元カノだったらもう別れてんじゃん、香奈ぁ」
「あ、そっか。てかさ、いたの、彼女」
「ねえ、何で別れちゃったのー?てか、まだケンカ中とか?」
「…だから、どっから別れたとかって…」
「お昼が愛情弁当じゃなくなったから、別れたのかなぁって、聞いたんだもん、ね?」
「そうそう。みんな言ってるよ、笹井くん。」
「……なんだそら…」
非常にどうでもいい上に非常に的が外れてる。その上明らかに野次馬根性でしかこちらを見てない女子生徒の質問。そういうのにいちいち苦笑する気も起きないし、相手にする気なんて尚更なかった。
おじさんはそこまで暇じゃねーよ、って言いたげに、素っ気なく、「……話と質問を整理してから出直しといで。勤務妨害。」と、だけ言ってその場に背を向けて立ち去る背中に、無遠慮な言葉が止めのように投げつけられた。
「なにアレー…」
「あんなんだからさぁ、彼女逃げちゃうんじゃないのー?」
子どもの言うことなんて、無視無視…少なくとも俺はおまえらより一回りは上だっつーのッ。もうちょっと口の聞き方をだねぇ……
いかん、寒さと一日の終わりの溜まりまくる疲労感、加えてここんとこずっとコンビニ飯なのが微妙にこたえてるのか、やたら愚痴っぽく、しかもオヤジ臭いことを並べてる。いかん、いかん。
こたえるっていても、連日、ビールにプラス、唐揚重大盛りとか食ってるから胸やけって言うのだけじゃなくって、なんかもっとメンタルな感じのことで。
ユズと出会う直前までしていた暮らしに一時的に戻ってるだけで、そんでこういうことは今でもたまにあることだと判ってる筈なのに、何故か凹んでる。べつに、ユズから何か文句を言われたワケでも、そもそも、俺らの間に何かあったワケでもない。
がっしゃがっしゃと脚立と道具と蛍光灯をひと抱えにして荒い足取りで歩きながら、ふと浮かんだ言葉にハッと胸を突かれた気がした。次の蛍光灯交換の場所の真下に脚立を立てて、パイロットランプやらなにやらを点検して、新しいのと交換しつつ考え続けた。
―――そうだ、俺ら、まだ、何にもないんじゃん…… 別に、ケンカしてやろうとか、相手の粗を捜し出してやろうとか、そうじゃなくて、なんだろ……そうだな、やっぱ、ユズの硬さ、ってとこに行きつくんだ、どうしても考えが最終的には。
弁当を作ってもらっても、泊めてもらえても、何かが押し止められてしまってるんだ、俺がなんかのコトに取りかかろうとする前には既に。
あまりにさりげなくそうされてしまうから、俺は抗ったり拒んだりする隙もない。ああ、そうなんだって納得させられてしまうんだ。ホントはそうじゃないんだけどなぁ、望んでるのは……って、胸の中で思ってても口にすることもできないままで。
俺は、ユズが好きで、ユズがつくり出す物すべてが好きで……それを護りたいから、ユズの傍にいたいって思ってんだけど……彼だって、「ありがと」、つってたし、さぁ……
でもなんで、こんな胸が痛いんだろう、風が沁みて、寒いんだろう。お互いが忙しくて会えなくなることなんて珍しくもないし、そんなことをいちいち摘まみあげて相手につけてケンカを吹っ掛けることでしか相手を推し量れないほど、自分らが子どもだとは思っていない。少なくとも、俺はね。
じゃあなんで……校舎裏の不燃ごみの籠の鍵を開け、古い蛍光灯を放り込んで、佇む。なんとなく見上げた空は、春近くと云うのにどんよりと重い。低く垂れこめてすら見える雲間からまた名残の雪が落ちてきそうだった。
人気がなくて日の当らないそこは佇んでぼんやりするにはもってこいではあったけど、そうするにはあまりに空気が冷たかった。じゃあなんで、あんな子どもの憎まれ口がまだこたえてるんだろう、地味に。
「逃げちゃう……も、何も……捕えてんのかどうかもわかんねぇよ……」
呟いた言葉が、さわりと吹き抜けてく木枯らしに飛ばされてく。舞い上がる落ち葉と共に吹きあがってく呟きは、重たい空に届くことなく消えた。今日も、俺はひとり自分の部屋に帰る。痛む胸の存在を無視しながら、風の冷たさにちいさくなりながら。
そして気付けば卒業式も済んでいて、名残の雪が降る三月の半ばになっていた。指折り数えてみれば、もう十日ぐらいユズの顔を見ていないことになる。
「ねーねー、笹井くんってさぁ、彼女と別れたってホントー?」
「てか、彼女とかいたんだー」
部室棟の蛍光灯を換えてると、背後と言うか下の方からいきなし声を掛けられた。しかも軽く足場の脚立に蹴りつき。
本気でバランス崩しそうになって焦って、声の方を睨むと、その主がげらげらと腹抱えて笑っていた。……ったく、ホント、最近のお子ちゃまってヤツぁ…… ヒトのこと、「笹井くん」っておまえ……
そりゃ俺があの事務室の中では一番下っ端だけどさ!それを武器にフレンドリーにしてやりゃ、この様よ。そりゃ、俺はどっちかっつーとおまえらに近いけどさ、身も心も(本人はそのつもりとも言うか)!
子どもってのはそういうのを見抜いて遠慮なく突きつけてくる残酷さにほんっと長けてるよなって思う。かつて自分だってそういう生き物であったクセに、その感覚を何一つ思い出せない、歯痒い。
バレーボール部らしいふたりは、四角い白い布地に赤のラインの入ったゼッケン付きのカエル色(緑色のジャージを生徒はそう呼ぶ。)のジャージを着て、シューズ片手に俺を見ていた。眼はまだ二人とも笑ってやがる。
「何ソレ、誰から聞いてきたの、何を根拠に。」
脚立から降りて古い方の蛍光灯を空きのボール紙の筒に突っ込みながら俺が訊ねると、「あれ?別れてないの?」と、質問で返された。答えと言うか話を聴け、ヒトの話を、まず。
「だから誰が、誰と。」
「笹井くんがぁ、元カノと。」
「元カノだったらもう別れてんじゃん、香奈ぁ」
「あ、そっか。てかさ、いたの、彼女」
「ねえ、何で別れちゃったのー?てか、まだケンカ中とか?」
「…だから、どっから別れたとかって…」
「お昼が愛情弁当じゃなくなったから、別れたのかなぁって、聞いたんだもん、ね?」
「そうそう。みんな言ってるよ、笹井くん。」
「……なんだそら…」
非常にどうでもいい上に非常に的が外れてる。その上明らかに野次馬根性でしかこちらを見てない女子生徒の質問。そういうのにいちいち苦笑する気も起きないし、相手にする気なんて尚更なかった。
おじさんはそこまで暇じゃねーよ、って言いたげに、素っ気なく、「……話と質問を整理してから出直しといで。勤務妨害。」と、だけ言ってその場に背を向けて立ち去る背中に、無遠慮な言葉が止めのように投げつけられた。
「なにアレー…」
「あんなんだからさぁ、彼女逃げちゃうんじゃないのー?」
子どもの言うことなんて、無視無視…少なくとも俺はおまえらより一回りは上だっつーのッ。もうちょっと口の聞き方をだねぇ……
いかん、寒さと一日の終わりの溜まりまくる疲労感、加えてここんとこずっとコンビニ飯なのが微妙にこたえてるのか、やたら愚痴っぽく、しかもオヤジ臭いことを並べてる。いかん、いかん。
こたえるっていても、連日、ビールにプラス、唐揚重大盛りとか食ってるから胸やけって言うのだけじゃなくって、なんかもっとメンタルな感じのことで。
ユズと出会う直前までしていた暮らしに一時的に戻ってるだけで、そんでこういうことは今でもたまにあることだと判ってる筈なのに、何故か凹んでる。べつに、ユズから何か文句を言われたワケでも、そもそも、俺らの間に何かあったワケでもない。
がっしゃがっしゃと脚立と道具と蛍光灯をひと抱えにして荒い足取りで歩きながら、ふと浮かんだ言葉にハッと胸を突かれた気がした。次の蛍光灯交換の場所の真下に脚立を立てて、パイロットランプやらなにやらを点検して、新しいのと交換しつつ考え続けた。
―――そうだ、俺ら、まだ、何にもないんじゃん…… 別に、ケンカしてやろうとか、相手の粗を捜し出してやろうとか、そうじゃなくて、なんだろ……そうだな、やっぱ、ユズの硬さ、ってとこに行きつくんだ、どうしても考えが最終的には。
弁当を作ってもらっても、泊めてもらえても、何かが押し止められてしまってるんだ、俺がなんかのコトに取りかかろうとする前には既に。
あまりにさりげなくそうされてしまうから、俺は抗ったり拒んだりする隙もない。ああ、そうなんだって納得させられてしまうんだ。ホントはそうじゃないんだけどなぁ、望んでるのは……って、胸の中で思ってても口にすることもできないままで。
俺は、ユズが好きで、ユズがつくり出す物すべてが好きで……それを護りたいから、ユズの傍にいたいって思ってんだけど……彼だって、「ありがと」、つってたし、さぁ……
でもなんで、こんな胸が痛いんだろう、風が沁みて、寒いんだろう。お互いが忙しくて会えなくなることなんて珍しくもないし、そんなことをいちいち摘まみあげて相手につけてケンカを吹っ掛けることでしか相手を推し量れないほど、自分らが子どもだとは思っていない。少なくとも、俺はね。
じゃあなんで……校舎裏の不燃ごみの籠の鍵を開け、古い蛍光灯を放り込んで、佇む。なんとなく見上げた空は、春近くと云うのにどんよりと重い。低く垂れこめてすら見える雲間からまた名残の雪が落ちてきそうだった。
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「逃げちゃう……も、何も……捕えてんのかどうかもわかんねぇよ……」
呟いた言葉が、さわりと吹き抜けてく木枯らしに飛ばされてく。舞い上がる落ち葉と共に吹きあがってく呟きは、重たい空に届くことなく消えた。今日も、俺はひとり自分の部屋に帰る。痛む胸の存在を無視しながら、風の冷たさにちいさくなりながら。
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