Forever Friends

てるる

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カシマさんというひと5

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「イノダ、絶対行こうね!」


ランチのお店はいくつか候補を挙げておいて、
現地の混み具合で決めることにした。
でも、イノダは確定らしい。
イノダのレモン・パイの素晴らしさについて
熱っぽく語るカシマさんは、本当に変わらない。
もう何度聴いたかわからないよ。
とはいえ、毎度彼女のレモン・パイに対する愛に満ちた言葉を
聴いていると、そりゃあ食べないといかんわなあ、
という気持ちにさせられるけどね。

カシマさんのおかげで、イノダのレモン・パイは
俺にとっても思い出深い味となった。
学生時代奥さんと京都でデートするときは、
北山のほうのおしゃれなケーキ屋さんにも
行ったけど、イノダも高確率で訪れた。
京都市内各地に点在する店をすべて網羅したのでは
なかろうか。
あのまま別れていたら、きっと苦い味になっていたろうから、
本当によかったと思う。
イノダのレモン・パイは、さくさくパイ生地の塩はゆさ、
カスタードの甘さとレモンの爽やかさが絶妙なのだ。
上に載っているふわふわのメレンゲは、なんだか
カシマさんみたいだと、いつも思う。
奥さんにはナイショ。

でも、言ったらヤキモチ焼いてくれるかな。
レモン・パイが食べられなくなると困るし、
やっぱりやめておこうか。
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