どうやら世間ではウイルスが流行っているようです!!

うさ丸

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08. 医療が崩壊!?そしてパンデミック襲来!!

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 とある某県の病院では対応に追われ医師並びに看護師達が慌ただしく動いていた。
 病院の入り口では何台もの救急車が行き交い担架に乗せられて運び込まれた患者が溢れ病室が足りずに廊下や受付けをするロビーで処置を施し対応する医師達の姿が見られた。
 「次の患者が来ました!!」
 「通ります、道を開けて下さい!!」
 「先生ー、こちらもお願いします!!」
 「患者のバイタルは!!」
 まるで野戦病院の様だ。
 「なんて数だ、近くで事故でもあったのか?!」
 その数に驚いた医師が電話対応している事務員に言った。
 「ウチじゃあ、これ以上対応出来ない。他の病院に連絡して受け入れて貰ってくれ!!」
 「先程から他の病院に連絡をした処、何処も患者の数が急に増えて対応が出来ずに追われているそうです」
 事務をしている女性が伝えた。
 今いる医師と看護師だけでは手に追えないと思ったのか、その病院の責任者である一人の医師が決断を下した。
 「夜勤担当の人にも直ぐに来る用、連絡してくれ!!一人でも多くの手が必要だ!!」

 
 それから約一年が経たったが現状は良くなる所か悪くなる一方だった。患者の数が増え手が回らず処置を施す前に亡くなる人や搬送中に受け入れて貰えずにたらい回しになった人等も増えていった。
 増えていったのは患者の数だけではなかった。激務による心労が続いた事で心身共にボロボロになった医師や看護師、医療関係者が次々と辞めてしまったのだ。
 都心のある病院では医療現場の崩壊と報道されたニュースの内容が流れる事もあった。

 政府も報告を受け動いた。

 「こちら◯◯県◯◯市病院の前です、現在も原因不明で運び込まれた患者が続々と病院の中に入って行きます」
 一人の男性アナウンサーが伝えた。
 カメラマンが病院入口手前を映した映像も流れた。
 
 "新たなウイルスの感染"、"海外からの▲▲▲が原因か?"
 憶測だけが飛び交うも原因とされるモノは何も解らなかった。
 それから月日は流れ更に数年後、未だに原因は不明のまま事態は好転しなかった。その為、感染患者に有効な治療や薬等が製作されたが効果は今一つだった。
  
 暗黒時代の幕開けか?と新聞にデカデカと記載され人々は不穏な日々を送っていった。

 
 そんな中、ある人物は言った。
 「これは人的によるモノではない。明らかに外からやって来た者の仕業だ」と・・・。
 その人物に質問を返した人は言った。
 「外から来た者とは?仕業とは一体?」
 
 「地球の外、我々は地球外からの攻撃に晒されているのだ!」 
 地球滅亡説を唱え危機を伝えたが、以降その人物は業界から姿を消した。笑い者にされ追放されたという噂だけが残った。
 
 感染患者は日本だけでなく世界中で広まった。そのスピードは緩やかに確実に数を増やしていった。
 
 現場で働く一人の女性がトイレに駆け込んだ。
 扉をバタンと閉めると嗚咽おえつする音が聞こえてきた。足らず嘔吐してしまった様だ。
 「ちょっと、大丈夫?」
 心配し様子を見に来た同僚が声を掛けた。声掛けも空しくトイレで嘔吐が続く。五分位トイレに籠っていた女性が涙とヨダレで汚れた生気の無い顔で出てきた。
 「亜季、顔色が悪いわよ」
 「ゴメン、奈々・・・」
 トイレで嘔吐していたのは病院で働く看護師、すばる亜季あきだった。同僚の鮫島さめじま奈々ななに連れられ一室に置いてある長椅子に座らせた。
 「今日は帰って休みなよ」
 「皆、忙しいのに私だけ休んでられないよ!」
 既に満身創痍だったが、プライドが前に出た。
 「ろくに寝てないし食事だって取ってないでしょ?!」
 鮫島奈々が昴亜季の目の下をさした。クマが酷いと。
 「奈々だって同じじゃない」
 鮫島奈々はフンと鼻を鳴らし腰に手を当て胸を張って言った。
 「学生の頃から鍛えた体力なめんじゃないわよ!」
 二の腕の筋肉を見せつけた。
 「そんな調子で現場にいても邪魔になるだけよ」
 はっきりと物を言われ落ち込む昴、メンタルはボロボロだ。
 「班長には私から言っとくから」
 「ゴメン、奈々・・・」
 気にすんな!その代わり現場が落ち着いたらご飯奢ってね!と親指をグッと立てた。
 鮫島奈々にうながされ帰路に着く昴亜季だったが、自宅の部屋に着くと放置していたゴミ袋が目に付いたが一目散にベットにダイブした。
 着ていた服はそのままで化粧も落とさず風呂にも入らず眠りについた。
 「風呂もご飯も明日で良いや・・・Zzz・・・」
 深い眠りにつくのに時間は掛からなかった。
 一方現場に残った鮫島奈々は後悔する事になった。
 担架で運ばれて来た患者が急に暴れ出したのだ。先程まで苦しんでいたというのに苦しみ方が激しくなった。まるで陸に釣り上げられた魚の様に激しく動き出したと思えば急に動かなくなった。
 「だ、大丈夫ですか!?」
 動かなくなった患者の身体を優しく揺さぶると閉じていたまぶたがカッと開いた。
 「!!?」
 奇声を上げ鮫島奈々に襲いかかって来たのだ。


 昴亜季は知らなかった。
 そして気づいた頃には何もかも手遅れだった。
 
 真っ赤に染まったナース服、負傷した腕を抑えるも流れる血は止められず応急措置で手近にあった布を縛っただけ。
 息も絶え絶えに一室に逃げ込み入口に置いてあった長椅子でバリケードを作り立て籠った。逃げた先はロッカールームだった。
 自分のロッカーからバックの中身に手を入れ探す。取り出したのはスマホだった。震える指を動かし文字を入力し相手に送信した所で力尽きたのか崩れ落ちる様に床に倒れた。
 「亜季・・・」
 鮫島奈々は昴亜季に最後の言葉を送った。

 " 亜季へ
   ごめんね、ご飯の行けなくなっちゃた "
 
 
 それは某県の一つの病院でおきた医療崩壊の始まりだった。
 以降他の病院や医療施設並びに現場では同じ様な現象が患者に見られたと報告があがった。

 政府は未曾有の危機に対しての対策を国会議事堂に集まった議員達と話し合った。医療施設、現場全てに通達した。
 一時的措置による患者に対しての拘束具使用を許可した。人手が足りないという医療関係者からの要望で政府から自衛隊に応援の要請を出したが事態が改善される事は無く次第に逃げ出す人や襲ってきた患者を取り押さえて負傷する人も増え出した。
 奇声を上げて医療関係者を襲う患者、その光景はまるで地獄絵図の様だったとのちに現場から逃げた医療関係者が泣きながら答えた。
 この事から拘束具使用から一転して封じ込めへと方針が切り替わった。
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