役立たずとパーティーからもこの世からも追放された無気力回復師、棚ぼたで手に入れたユニークスキル【銀化】で地味にこつこつ無双する!!

佐藤うわ。

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38話

よし銀化だ

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 ーそして夜も更けたので御座います。

「ふぃー銀化禁止がこんだけしんどいって思わなかったよ! 明日は飛びまくるぞ~フフ」

 ぱさっ
 ベッドのシートをめくると、ぱちっとネリスのつぶらな瞳と目が合った。

「うふふ」
「ギャーーッ!?」
「シッ奥方様にバレちゃいますよぉ?」
「何やってんだよ、奥方様じゃないよ大家さんだよ、彼女本気でキレるよ? 容赦しないよ~」

 俺はとにかく冷静さを取り戻して彼女を追い出す事にした。

「じゃあ寝ましょうか?」
「じゃあ寝ましょうか、じゃ無いって。でで出て行ってよ」

 俺は冷静かつダンディにドアに指を指した。

「そんなのダメですよ! 明日の朝までにある程度モノにしないと、私減点されちゃうんです!」
「言葉選んで! モノにするとか言っちゃダメ」
「じゃっそろそろ灯り消して下さい!」
「消すかっ!」

 遂にネリスもムスッと不機嫌な顔になった。

「じゃあ、そんなおつもりでしたら部屋を出てって下さい!!」
「ここ俺の部屋だけど!?」

 しかし彼女はベッドから出る事は無く、俺はリビングのソファーで寝た……何故か柱の影からマリが見ていたが、気付かない振りをして眠りに就いた。
 ジトッ


 ー朝
 俺が朝食を食べようとすると、ネリスが土下座をして皆が驚く。

「ど、どうした?」

「ユリナス様を足止めする為とは言え、数々のご無礼をお許し下さい。全ては王様の命令を守って頂く為の芝居で御座いました。非礼の数々、どうか斬って捨てて頂いても結構です!」

 うっ嘘だよね? あの天真爛漫てんしんらんまんキャラが演技とか、俺人間不信になってしまうよ……

「鳥肌に耐え我慢しておりました!」

 嘘―それ凄く失礼な言い方だよ?

「良かったじゃな~い?」

 マリが両手を広げるけど。

「良く無いよ。俺本当はネリスの事少し気になりかけていたのにさ」
「領主さまマジか?」
「浮気もの~」

 ……何故かネリスはじっと固まっている。お、おいどうした?

「あははっ嘘嘘騙されましたぁ? 今のが演技ですよぉ~」

 もう怖いわっ! 笑顔がむしろ怖いわっっ!


「ふぅ何はともあれ、禁止が切れたな。じゃあ早速飛んで調べて来るよ、全身銀化!!」

 シャキッ
 ふぅ3日ぶりの銀化でスッキリするよ。

「どこに行くの?」
「銀竜村に行くの?」

 マリとゴブリィが聞いて来る。でもどうしようかな。

「今から追い掛けて逃げた捕虜達に追い付くかどうか。飛びながら考えるよ!」

 今の台詞かっこ良かったな~。

「ユリナス様!」
「な、何だよネリス……」
「お気を付けて下さい」
「う、うんー」

 ドキッやっぱりちょっと気になる子だな。

「あ~ちょっと気になってくれました?」
「もう知らん!」

 シュバッ
 俺は3日ぶりに飛んだ。
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