役立たずとパーティーからもこの世からも追放された無気力回復師、棚ぼたで手に入れたユニークスキル【銀化】で地味にこつこつ無双する!!

佐藤うわ。

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3話

囚われの……

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「ナスビィー、もう抜けられないぜ?」
「走って逃げようなんて子供みたいな事思うなよ、ハハハ」
「ナスビィーはそんなガキじゃ無いよ、ねえ?」

 ぺたっとしな垂れ掛かって来ても、めちゃめちゃ怖くなって来たんですけど。

「お、おうよ、ふふ」

 嘘付いても、でもやっぱり怖いって。

「じゃあ今夜は機嫌が良くなったからさ、さらにさらにとって置きのブツを見せてやるよ。明日の取り引きが成立すりゃあ、あたしら外国で騎士様になってなれるんだよ」

 ブツって大量の偽金以外に? ヤバイ、こんな状況なのに興味が出て来た……それ見たらなんとか逃げよう!


 俺達はさらに入り組んだ洞窟の奥に進んだ。
 ガリッ
 クヌアーは突然止まり、とある出っ張った石を回した。
 ガガガッ
 突然それまで壁だった岩が動く。

「便利だろう、ダンジョン時代のトラップを利用してるのさ。さぁ入るよ」

 俺は小部屋に入って息を飲んだ。

「んーっんーっ」

 縄でぐるぐる巻きにされ、口に布でサルグツワをされた金髪の綺麗な子、いや高貴そうな衣装と足元の小袋から転がるティアラから、完全に行方不明の王女としか思えない美少女が寝かされていた。しかも涙を貯めた目が合ってしまう。うっ可哀そうだ。

「これって?」
「そうさね、今話題持ち切りの行方不明の王女さ! 少ないお供とお忍びで街をふらふらほっつき歩いている所を、隙を突いて捕まえたのさ、本当に幸運だったよ」

 いやこの子にとっては不運だろ。ヤベッこれはちょっと男として許せん洒落にならんな。確か1億エピの報奨金のクエストの……

「バカな王女さ、侍女との会話でまるきり正体がバレバレだったぜ」
「隠し持ってたティアラが王女の証さ」

 だが俺は表情に出さない様に努めた。


「この子、どうするのさ?」
「ふふっただの偽金をばら撒くだけだった小悪党のあたしらが、敵対国に王女さんを献上する事で騎士様に成れるのさ、凄いだろう?」

 助ける? いや今は無理だね、この手下二人より俺は確実に弱そうだ。下手すりゃクヌアーより弱いかも知れんトホホ。どうする?? でも一応聞いてみる。

「それに……俺がどんな関係が?」
「その上ナスビィーの技術だよ、外国の隠密部隊にアンタの技術を見てもらうのさ、良かったねえ腕を認められりゃあ、外国の密造工場で雇ってもらえるよ!」

 おいおい、そんな事すりゃあ……もし【銀化】がバレりゃあ一生コキ使われるぞ。何ににしても詰んだんじゃ?

「お、そそりゃ、ワクワクだなハハ。そうだ、もう寝て体力付けないかい?」
「どうしたい声が震えてるぜ?」
「そうだねえ、外国の隠密部隊がお姫さん迎えに来るのは明日早朝、早く寝る方がいいねえ」

 えーーーっ明日早朝?? やべ、今夜中にお姫さん助けて逃げないと……俺は最後にもう一回お姫さんの顔を見た。うっ泣いてる……
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