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鳴の提案
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俺は鳴の言った言葉の意味が分からずフリーズする
「先輩は今美少女です。友達とは言え男性の家は危険です」
「危険?」
「はい、危ないのです」
「狛の家に居ればダンジョン行く時とか楽だし……危険って特には無いが」
同じ家に住んでいれば電話やメールを介さずに会話が出来る
……危険? 何が?
「分かってないんですか? 襲われちゃいますよ」
「襲われ……あぁ、いや、それは無いと……」
鳴の言っている意味がよく分かった
狛の事を信用しているとは言えそれはあくまで男同士の友達として
しかし、それは男の姿であった時の話
「言い切れますか?」
「……正直狛には悪いが言い切れはしないな」
そこまでの信用は難しい、今までとは勝手が違う
そんな事はしないと断言は出来ない
「なので私の家にと」
「いや、なぜそうなる。それなら別にどこかのマンションに移る方が……」
「借りれますか?」
「……この場合、身分証明書ってどうするべきなんだろ」
性別を意図的に手術で変えたとかでは無い
この姿でずっと居る気はなくいずれ呪いの元凶を倒して戻る予定である
「……性別変更ならともかく新しく戸籍をですかね? 流石に特殊過ぎて事例は無いかと……」
「無理だな」
「無理ですね」
「だがなぁ、お前の家は……実家だっけ?」
「いえ、一人暮らしです」
「今の身体はともかく俺は男だ」
「問題ありませんよ。今の先輩に襲われたところで軽く捻れます」
ステータスは外では使えないがダンジョンで鍛えた肉体は変わらない
身体能力が下がっている今の俺では確かにダンジョンの外でも勝ち目は無い
「襲う襲わない以前に……」
「1つだけ個室は余ってますし寝る場所も大丈夫ですよ?」
「……うーん、いやだがぁ」
良い提案だと思う
しかし、やはり鳴の迷惑になるだろう
家事の手伝いは出来るが結構雑
「それに2人で潜る時は狛の車に乗せて貰ってるしな」
「私の家すぐそこなので楽ですよ」
「すぐそこ?」
「ここから歩いて数分しない位の距離です」
「近っ」
探索者として活動するならダンジョンに近いところに居を構えた方が良いだろう
俺の住んでいたマンションもダンジョンに近めの位置にある
狛の家は遠い、このコンビニからも距離がある
……それなら歩いて行くのもそこまで負担じゃない。それに定期的に歩かないと体力つかないしな
「それに近くに道場もありますし」
「そういえば前に言ってたな」
「はい、父の道場なので自由に使えるんですよ」
ふふんと自慢げに言う
鳴の父親は剣術の師範をしている
鳴の刀の技術はそこで教わった物が技術の地盤となっている
……普通に悪くは無いんだが……だが……
「いや、世話になる訳には行かない。今の俺じゃ特に返せる物も無いしな」
今の状態では一緒にダンジョンに潜る事も出来ない
「気にしなくていいですよ。先輩に色々教わりましたし寧ろこっちが返せてないので」
「だがなぁ」
「……うーん、あっ、自分の身を守れますか?」
「それは……無理だな」
狛はガタイが良く見た目通り力も強い
鎧とハンマー自体の補正があるとはいえ多少余裕を持って振り回せるくらいだ
力勝負では間違いなく勝てない
「それに狛さんも美少女に家の中でウロチョロされると困っちゃうんじゃないですかね?」
「……そうなのか?」
「例えばですが詠見先輩が一緒に生活してたら困るじゃないですか?」
「それは困るな、色んな面で」
「その色んなには様々な理由がありそうですがまぁつまりそういう事です」
「確かになぁ」
「そこの2人」
悩んでいると声を掛けられる
……誰だ?
「そこで話してると他の客の邪魔になるぞ」
狛が立っていた
仕事帰りにでもコンビニに寄ったのだろう
「あっ、狛」
「丁度良いタイミングです狛さん」
鳴が狛に話しかける
少し場所をズラして邪魔にならない位置で話す
話題的に狛の意見を聞くのは有りだろう
なんなら家主だから俺を追い出す権利を持っている
「丁度良い?」
「はい、悠永先輩が今狛さんの家に居るって聞いたので別の所に住んだ方がいいと」
「あぁ、確かにな。他に宛はあるのか?」
狛は鳴の言葉を聞いて納得する
……理解早っ、もしかして俺が理解遅かっただけ?
「候補は私の家です」
「……気心知れた人間の家なら大丈夫だろうし悠永が良いなら移っても問題ないぞ」
「悩み中」
「ちょっと悠永借りるぞ」
俺は狛に引っ張られ鳴と距離を取る
そして小声で言われる
「美少女? 美人? の家に合法的に泊まれるんだぜ悪くねぇだろ」
「相手は女性だぞ?」
「今のお前の見た目女じゃん。てかそう言うのはお前が気を付けりゃ何とかなるだろ。本人が許可出してんだ」
「……それもそうか?」
確かに俺が気をつければいい
不可抗力に関してはどうにもならないが気を付ければそうそう起きない
「それにお前は定期的に激辛を食わずに済むぞ」
「よし、鳴の家に泊まる」
「そこまで激辛嫌だったか」
「何度も食ってるが慣れないんだよなぁあれ、美味いけど」
「俺も何故か作るんだよな激辛」
「お祓い行ってこい」
「前に行ったが効果は無かった」
話を終えて戻る
「決めました?」
「済まないが世話になる」
「大丈夫です!」
「今日からか?」
「今日からで大丈夫ですが色々荷物がありませんか?」
「……そんな多くは無いな」
今使っている布団は狛の家の物、自分の所有物はバックの中にある物と歯ブラシなどの生活必需品のみ
すぐに運び出せる
「あのバックは狛が持つか?」
「装備色々考えたいから良いなら持ちたいが」
「俺はこのポーチと今使ってる装備が有ればいい。あぁ一つだけあの服も持ってくかまぁ下着とかと一緒に持ってけばいいから……なんか手頃なバック無いか?」
「普通のバックなら色々あるぞ」
「あのバックって悠永先輩が使ってた大容量ですか?」
「あぁ、そうだ」
「あれより容量少なくてもっと小型の奴なら有りますが使います?」
「いや、それは自分で使え。ダンジョン内は必要な道具は多いし」
「いえ、あれと同じバック既に持ってるので」
「2個出たのか凄いな」
大容量とだけあって一個あれば事足りる
希少の為売れば高値が付くが鳴も高レベル探索者、相当散財してなければ貯金は多いだろう
「運が良かっただけです。使います?」
ダンジョンの中では何があるか分からない
……タダで貰うのはあれだし買うか
金には余裕がある、値段によっては痛い出費にはなるがこんな機会はそうそう無い
「余ってるなら言い値で買うぞ。幾らだ?」
「そうですね。では20万で」
「かなり安いな」
「……20って安いのか?」
「だいぶ安いぞ。小型だからあれよりは安いからまぁ相場は500万くらいだな」
「たっか!」
「もう少し高いかもです。大容量バックが前に1500万で取引されてました」
「1500万!? え……えぐぅ」
「そのくらい希少で便利な魔導具なんだよ」
ダンジョン内だけでなく外でも使える、その為探索者以外の需要も高く取引額が上がっている
「では先に私の家寄ってバック持ってから狛さんの家に戻って荷物整理して私の家へ」
「分かった」
「なら車に乗ってくか? えぇっと結塚さんも」
「家はすぐなので悠永先輩に位置を教えてバック渡します」
「分かった。そんじゃ車で待ってるわ」
それぞれ買い物を終えて俺と鳴は一旦鳴の家に向かう
数分もせずに着く
見た目は普通の一軒家
「ここです」
「おぉ、一軒家」
「持ってくるので少し待っててください」
鳴は家の中に入って数分でバックを持って戻ってくる
「これです」
「助かる」
「私今日は家に居るのでチャイム鳴らして貰えれば」
「分かった」
鳴は家に戻っていく
俺はコンビニの駐車場に戻り狛の車に乗る
家に帰り荷物整理を始める
鳴から貰ったバックに次々と詰め込んでいく
生活必需品やゴスロリ風の服も入れる
「終わったらコンビニまで送るぞ」
「いや、歩いてく」
「そうか、何かあったらメールか電話寄越せよー」
「分かってる」
狛の家を出て鳴の家に向かう
「先輩は今美少女です。友達とは言え男性の家は危険です」
「危険?」
「はい、危ないのです」
「狛の家に居ればダンジョン行く時とか楽だし……危険って特には無いが」
同じ家に住んでいれば電話やメールを介さずに会話が出来る
……危険? 何が?
「分かってないんですか? 襲われちゃいますよ」
「襲われ……あぁ、いや、それは無いと……」
鳴の言っている意味がよく分かった
狛の事を信用しているとは言えそれはあくまで男同士の友達として
しかし、それは男の姿であった時の話
「言い切れますか?」
「……正直狛には悪いが言い切れはしないな」
そこまでの信用は難しい、今までとは勝手が違う
そんな事はしないと断言は出来ない
「なので私の家にと」
「いや、なぜそうなる。それなら別にどこかのマンションに移る方が……」
「借りれますか?」
「……この場合、身分証明書ってどうするべきなんだろ」
性別を意図的に手術で変えたとかでは無い
この姿でずっと居る気はなくいずれ呪いの元凶を倒して戻る予定である
「……性別変更ならともかく新しく戸籍をですかね? 流石に特殊過ぎて事例は無いかと……」
「無理だな」
「無理ですね」
「だがなぁ、お前の家は……実家だっけ?」
「いえ、一人暮らしです」
「今の身体はともかく俺は男だ」
「問題ありませんよ。今の先輩に襲われたところで軽く捻れます」
ステータスは外では使えないがダンジョンで鍛えた肉体は変わらない
身体能力が下がっている今の俺では確かにダンジョンの外でも勝ち目は無い
「襲う襲わない以前に……」
「1つだけ個室は余ってますし寝る場所も大丈夫ですよ?」
「……うーん、いやだがぁ」
良い提案だと思う
しかし、やはり鳴の迷惑になるだろう
家事の手伝いは出来るが結構雑
「それに2人で潜る時は狛の車に乗せて貰ってるしな」
「私の家すぐそこなので楽ですよ」
「すぐそこ?」
「ここから歩いて数分しない位の距離です」
「近っ」
探索者として活動するならダンジョンに近いところに居を構えた方が良いだろう
俺の住んでいたマンションもダンジョンに近めの位置にある
狛の家は遠い、このコンビニからも距離がある
……それなら歩いて行くのもそこまで負担じゃない。それに定期的に歩かないと体力つかないしな
「それに近くに道場もありますし」
「そういえば前に言ってたな」
「はい、父の道場なので自由に使えるんですよ」
ふふんと自慢げに言う
鳴の父親は剣術の師範をしている
鳴の刀の技術はそこで教わった物が技術の地盤となっている
……普通に悪くは無いんだが……だが……
「いや、世話になる訳には行かない。今の俺じゃ特に返せる物も無いしな」
今の状態では一緒にダンジョンに潜る事も出来ない
「気にしなくていいですよ。先輩に色々教わりましたし寧ろこっちが返せてないので」
「だがなぁ」
「……うーん、あっ、自分の身を守れますか?」
「それは……無理だな」
狛はガタイが良く見た目通り力も強い
鎧とハンマー自体の補正があるとはいえ多少余裕を持って振り回せるくらいだ
力勝負では間違いなく勝てない
「それに狛さんも美少女に家の中でウロチョロされると困っちゃうんじゃないですかね?」
「……そうなのか?」
「例えばですが詠見先輩が一緒に生活してたら困るじゃないですか?」
「それは困るな、色んな面で」
「その色んなには様々な理由がありそうですがまぁつまりそういう事です」
「確かになぁ」
「そこの2人」
悩んでいると声を掛けられる
……誰だ?
「そこで話してると他の客の邪魔になるぞ」
狛が立っていた
仕事帰りにでもコンビニに寄ったのだろう
「あっ、狛」
「丁度良いタイミングです狛さん」
鳴が狛に話しかける
少し場所をズラして邪魔にならない位置で話す
話題的に狛の意見を聞くのは有りだろう
なんなら家主だから俺を追い出す権利を持っている
「丁度良い?」
「はい、悠永先輩が今狛さんの家に居るって聞いたので別の所に住んだ方がいいと」
「あぁ、確かにな。他に宛はあるのか?」
狛は鳴の言葉を聞いて納得する
……理解早っ、もしかして俺が理解遅かっただけ?
「候補は私の家です」
「……気心知れた人間の家なら大丈夫だろうし悠永が良いなら移っても問題ないぞ」
「悩み中」
「ちょっと悠永借りるぞ」
俺は狛に引っ張られ鳴と距離を取る
そして小声で言われる
「美少女? 美人? の家に合法的に泊まれるんだぜ悪くねぇだろ」
「相手は女性だぞ?」
「今のお前の見た目女じゃん。てかそう言うのはお前が気を付けりゃ何とかなるだろ。本人が許可出してんだ」
「……それもそうか?」
確かに俺が気をつければいい
不可抗力に関してはどうにもならないが気を付ければそうそう起きない
「それにお前は定期的に激辛を食わずに済むぞ」
「よし、鳴の家に泊まる」
「そこまで激辛嫌だったか」
「何度も食ってるが慣れないんだよなぁあれ、美味いけど」
「俺も何故か作るんだよな激辛」
「お祓い行ってこい」
「前に行ったが効果は無かった」
話を終えて戻る
「決めました?」
「済まないが世話になる」
「大丈夫です!」
「今日からか?」
「今日からで大丈夫ですが色々荷物がありませんか?」
「……そんな多くは無いな」
今使っている布団は狛の家の物、自分の所有物はバックの中にある物と歯ブラシなどの生活必需品のみ
すぐに運び出せる
「あのバックは狛が持つか?」
「装備色々考えたいから良いなら持ちたいが」
「俺はこのポーチと今使ってる装備が有ればいい。あぁ一つだけあの服も持ってくかまぁ下着とかと一緒に持ってけばいいから……なんか手頃なバック無いか?」
「普通のバックなら色々あるぞ」
「あのバックって悠永先輩が使ってた大容量ですか?」
「あぁ、そうだ」
「あれより容量少なくてもっと小型の奴なら有りますが使います?」
「いや、それは自分で使え。ダンジョン内は必要な道具は多いし」
「いえ、あれと同じバック既に持ってるので」
「2個出たのか凄いな」
大容量とだけあって一個あれば事足りる
希少の為売れば高値が付くが鳴も高レベル探索者、相当散財してなければ貯金は多いだろう
「運が良かっただけです。使います?」
ダンジョンの中では何があるか分からない
……タダで貰うのはあれだし買うか
金には余裕がある、値段によっては痛い出費にはなるがこんな機会はそうそう無い
「余ってるなら言い値で買うぞ。幾らだ?」
「そうですね。では20万で」
「かなり安いな」
「……20って安いのか?」
「だいぶ安いぞ。小型だからあれよりは安いからまぁ相場は500万くらいだな」
「たっか!」
「もう少し高いかもです。大容量バックが前に1500万で取引されてました」
「1500万!? え……えぐぅ」
「そのくらい希少で便利な魔導具なんだよ」
ダンジョン内だけでなく外でも使える、その為探索者以外の需要も高く取引額が上がっている
「では先に私の家寄ってバック持ってから狛さんの家に戻って荷物整理して私の家へ」
「分かった」
「なら車に乗ってくか? えぇっと結塚さんも」
「家はすぐなので悠永先輩に位置を教えてバック渡します」
「分かった。そんじゃ車で待ってるわ」
それぞれ買い物を終えて俺と鳴は一旦鳴の家に向かう
数分もせずに着く
見た目は普通の一軒家
「ここです」
「おぉ、一軒家」
「持ってくるので少し待っててください」
鳴は家の中に入って数分でバックを持って戻ってくる
「これです」
「助かる」
「私今日は家に居るのでチャイム鳴らして貰えれば」
「分かった」
鳴は家に戻っていく
俺はコンビニの駐車場に戻り狛の車に乗る
家に帰り荷物整理を始める
鳴から貰ったバックに次々と詰め込んでいく
生活必需品やゴスロリ風の服も入れる
「終わったらコンビニまで送るぞ」
「いや、歩いてく」
「そうか、何かあったらメールか電話寄越せよー」
「分かってる」
狛の家を出て鳴の家に向かう
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